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春と時計。の第百六首


第百六首
雨露は春を小分けに枝の先
時計は10分進んでいます
─── 音無桜花

2024.03.24.


今年は彼岸の時期に積雪があり、その後も気温が低い日が続いています。
週末も雨模様。

雨の合間に少しでも運動を、と散策に出かけました。気温は相変わらず低めで、冬の寒さを感じます。

それでも花々はあちこちで彩りを増して、着実に季節が進んでいる事を報せてくれます。
梅や馬酔木、早生桜、木蓮や辛夷に野の花々。

そろそろ終わりに向かいつつある梅の枝先に、雨露が光を湛えていました。
川の水がやわらかさを増すように、雨露も冬の厳しさから姿を変えています。

ひとつひとつの雨露に春が宿っているようです。


愛用の目覚まし時計が止まっていました。

電池を交換すると、再び動き出します。
私の部屋では未来が10分早くやってきます。

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