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【テアニン】現代人に摂って欲しい栄養素?

今回はテアニンについて解説していきます。
テアニンは主に緑茶や紅茶に含まれるアミノ酸です。
抗ストレス作用で有名ですが、今回はその他に効果にについても取り上げていきたいと思います。

①リラックス効果

言わずもがな、テアニンの一番有名な効果でしょう。
お茶を飲むと一息ついたような安らぎを感じるかことがありますが、これは主にテアニンによる効果によるものです。

実際に、104人の参加者を含む5件のランダム化比較試験のレビューでは、4件の試験がL-テアニンとストレスの多い状況を経験している人々のストレスと不安の軽減を報告しています。(※1)

これはテアニンを摂取すると40〜50分後にα波が増加するためです。(※2)
α波とは、リラックス時に多く発生する脳波のことです。

統合失調症または、統合失調感情障害を抱える人々に400mgのL-テアニンを投与した研究では、不安が軽減し、症状を改善することが報告されています。(※3)

②集中力向上

テアニンはカフェインと組み合わせることによって集中力を向上させます。

小規模な研究ではありますが、L-テアニン97mgとカフェイン40mgの組み合わせが、要求の厳しい作業中に若年成人のグループがより集中するのに役立つことが報告されています。(※4)また、自己申告ではありますが、覚醒レベルの大幅改善と、倦怠感が軽減したとのことです。

さらに、「L-テアニン100mg+カフェイン50mg」と「カフェイン50mのみ」のグループを比較した研究を見てみましょう。(※5)
「カフェイン単体」は、60分で主観的な覚醒を改善し、90分で注意切り替えタスクの精度を改善したとのこと。
「L-テアニンとカフェイン」の組み合わせは、60分で注意切り替えタスクのパフォーマンスの速度と精度の両方を改善し、60分と90分の両方で記憶タスクの注意散漫な情報への感受性を減らしたことが報告されています。

非常にまどろっこしいですが、要するにセットで摂取したグループの方がパフォーマンスが上がったということです。

また、カフェイン単体摂取だと過剰に興奮してしまう人もいますが、テアニンがカフェインの過剰な興奮を抑制してくれるため相性が良いのです。

③血圧と睡眠調整

リラックス効果があることから容易に想像することができると思いますが、睡眠を促す作用があります。

200mgのL-テアニンは安静時の心拍数を下げ、リラクゼーションを促進する効果があることが報告されています。(※6)

さらにテアニンはカフェインの血管収縮効果を打ち消す作用があります。(※7)
このようなことからも、カフェイン摂取する際はテアニンを同時摂取することで、カフェインの副作用も抑えることが考えられます。

睡眠の質も向上させる作用があり、L-テアニンを400mg/日摂取したグループは睡眠の質が向上したことが報告されています。(※8)

④摂取量

L-テアニンの摂取量としては、200〜400mgで十分効果を体感することができるでしょう。

また、カフェインの相乗効果を狙いたい場合は、「カイフェン:テアニン=1:2」にすると良いでしょう。

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参考文献

(※1)J.M. Everett, D. Gunathilake, L. Dufficy, P. Roach, J. Thomas, D. Upton, N. Naumovski,Theanine consumption, stress and anxiety in human clinicaltrials: A systematic review,Journal of Nutrition & IntermediaryMetabolism,Volume 4,2016,Pages 41-42,ISSN 2352-3859
(※2)Gomez-Ramirez M, Higgins BA, Rycroft JA, Owen GN, Mahoney J, Shpaner M, Foxe JJ. The deployment of intersensory selective attention: a high-density electrical mapping study of the effects of theanine. Clin Neuropharmacol. 2007 Jan-Feb;30(1):25-38. doi: 10.1097/01.WNF.0000240940.13876.17. PMID: 17272967.
(※3)L-Theanine Relieves Positive, Activation, and Anxiety Symptoms in Patients With Schizophrenia and Schizoaffective Disorder: An 8-Week, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, 2-Center Study
(※4)Giesbrecht T, Rycroft JA, Rowson MJ, De Bruin EA. The combination of L-theanine and caffeine improves cognitive performance and increases subjective alertness. Nutr Neurosci. 2010 Dec;13(6):283-90. doi: 10.1179/147683010X12611460764840. PMID: 21040626.
(※5)Owen GN, Parnell H, De Bruin EA, Rycroft JA. The combined effects of L-theanine and caffeine on cognitive performance and mood. Nutr Neurosci. 2008 Aug;11(4):193-8. doi: 10.1179/147683008X301513. PMID: 18681988.
(※6)Williams, J.; Kellett, J.; Roach, P.D.; McKune, A.; Mellor, D.; Thomas, J.; Naumovski, N. l-Theanine as a Functional Food Additive: Its Role in Disease Prevention and Health Promotion. Beverages 2016, 2, 13. https://doi.org/10.3390/beverages2020013
(※7)Dodd FL, Kennedy DO, Riby LM, Haskell-Ramsay CF. A double-blind, placebo-controlled study evaluating the effects of caffeine and L-theanine both alone and in combination on cerebral blood flow, cognition and mood. Psychopharmacology (Berl). 2015 Jul;232(14):2563-76. doi: 10.1007/s00213-015-3895-0. Epub 2015 Mar 13. PMID: 25761837; PMCID: PMC4480845.
(※8)Lyon MR, Kapoor MP, Juneja LR. The effects of L-theanine (Suntheanine®) on objective sleep quality in boys with attention deficit hyperactivity disorder (ADHD): a randomized, double-blind, placebo-controlled clinical trial. Altern Med Rev. 2011 Dec;16(4):348-54. PMID: 22214254.

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