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『スーパーこども食堂』を作りたい!!!!

 この記事は前回の記事の続きになります。まだ見られていない方はこちらからどうぞ⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

 

○「学力格差」と「経済格差」は切り離せない 


 前回の記事では、親の経済状況が子どもの学力に大きく関わるという話をしました。そして学力の格差は高確率で「経済格差」を生み、「経済格差」が再び「学力格差」を生むという負のループが起こっているという話もしました。

 負のループを終わらせるには「経済格差」か「学力格差」どちらかを是正する必要があります。よって、私は今回「学力格差」是正の観点から対応策を考えていきたいと思います。

 って思ってたんですけどね・・・。考えれば考えるほど「学力格差」の是正の厳しさに気づいてしまいました。正確に言えば、「学力格差」と「経済格差」を切り離して考えることは不可能だということに気づきました。

 そもそも経済格差が学力格差を生む最も根底にあるのは、「子供にはできるだけ良い未来を生きて欲しい」という親の気持ちだと思います。子供により良い未来を送って欲しいからこそ子どもの進学のためにたくさんのお金を払ったり、高額な習い事をさせたりするわけです。この気持ちは当然のことですよね。

 そしてその気持ちは高収入の親だろうがそうでなかろうが変わらない、普遍的なものだと思います。ただ、子どもの未来のためにどれだけお金を払えるかという違いがあるだけです。

 この違いが非常に残酷です・・・。誰もが自分の子供に良い未来を送って欲しいと願っているのに、その手段に格差があるから子どもの未来に格差が生まれてしまう・・・。

 「学力格差」の是正が難しいと最初に述べて理由はここにあります。いくら学力が低い子どもを底上げしたところで、経済的に余裕のある家庭はそれを上回る手段で自らの子供の学力をさらに上げにくるでしょう。手段の物量が違いすぎるんです。例えるなら、太平洋戦争に日本(低所得者)が、圧倒的物量を誇るアメリカ(高所得者)に挑んだようなものです。

 つまり「学力格差」をいくら是正しようとしても、手段にかけるお金に圧倒的な差がある限り、長期的に見れば大きな効果は得られないということです。

 「学力格差」は「経済格差」。この2つは日本が資本主義国家である限り、決して切り離せないということを痛感しました。


○子どもたちに「自分はダメなんだ」と思って欲しくない


 最近、こんなことがありました。私は子ども食堂に通って来る、Aさんの数学を見ていました。中学の内容ですが、教えれば教えるほど小学校の内容から理解できていないことがわかってきます。小学校の内容から振り返るべきだと思い、小学校の内容の問題を出しました。その瞬間でした。私はその時のAさんの表情を一生忘れることはできないと思います。

 Aさんは悔しそうに歯を食いしばりながら、そして今にも泣き出しそうな顔で問題を解こうとしていたのです。「自分はなんて情けないやつなんだ」、「自分はダメなんだ」・・・そんな気持ちがひしひしと伝わってくるような表情でした。

 私はそんなAさんを見て、何も声をかけることができませんでした。ただただ悲劇だと思いました。「勉強が苦手である」ということだけでこんなにも追い詰められ、自分の価値を信じられなくなってしまうんです。しかも、これまで述べてきた通り、「勉強が苦手である」ことは決してAさんのせいではありません。こんな理不尽、他にありますか。

 そんなAさんを見て、「学力格差」をなんとかしなくてはと思い、この記事を書こうと決めました。

 しかし、私はそんなに頭が良くないのでどうすれば「学力格差」を是正できるかが分かりませんでした。しかし、「学力を上げること」以外にも、子供達が自分の価値を実感し、胸をはって生きていけるようにする方法はあると思います。少し視点が変わりますが、それを考えていきたいと思います。


子供達が自分の価値を実感し、前向きに生きていくにはそうすれば良いのか


 私が出した結論は「子どもの『得意』を見つけられる環境を作る」です。そしてその環境こそがスーパー子ども食堂です。

 まず「子どもの『得意』を見つけること」がなぜ、「子供に価値を実感させること」につながるのか、を説明していこうと思います。

 私の持論ですが人が大きな幸福を感じることの1つに「他者貢献」があると思います。自分の力で誰かの役に立てることは、社会の一員として必要とされているのを実感することに繋がるからです。

 そして自分が「得意」なことで「他者貢献」できた時の喜びは非常に大きなものです。得意な料理を美味しいと言って食べてくれた、折り紙を作ってあげたらすごく喜んでくれた、noteの記事にスキをつけてくれた、こんな感じです。

 だから私は子どもの「得意」を見つけて、「得意」の活かし方を教えてあげられる環境を作ってやりたいんです。

 学校でそれができれば一番良いです。誰もが通える場所ですから。しかし、今の学校、先生にはどう考えてもそんな余裕はありません。保護者対応や事務作業に追われ、一人で30〜40人もの子供を見ます。しかも、子どもの多様化が進み、場合によっては外国籍の子どもや特別な配慮を有する子供に、個別最適な対応をしなくてはなりません。こんな多忙すぎる先生方に「子供一人ひとりの『得意』を見つけてやれ」なんて口が裂けても言えません。

 だから学校以外に特別な場所を作る必要があると考えました。それがスーパー子ども食堂です。


○スーパー子ども食堂


 スーパー銭湯ってありますよね?。お風呂以外にもサウナがあったり、食堂があったり、ゲームセンターがあったりと、「お風呂」という基本的な機能に加えて多様な機能を兼ね備えている銭湯のことです。

 スーパー子ども食堂も同じイメージです。「子どもに食事を提供する」、「子どもの居場所を提供する」という基本的な機能に、いくつかの機能を追加したいと思っています。

 その機能こそが「体験振り分け機能」、「交流機能」、「塾機能」です。1つずつ説明していきたいと思います。

 

 まず「体験振り分け機能」です。これはゲームでよくある「クエスト受注所」をイメージしていただけたら分かりやすいかと思います。「クエスト受注所」では自分の欲しいアイテムや経験値に合わせてクエストを選び、クエストを振ってもらいますよね。

 「体験振り分け機能」とはまさにそのイメージです。自分が体験してみたいこと、経験したいことを「受注所」で選び、振り分けてもらうんです。そしてその体験先は地元にあるクラブチーム習い事企業などです。

 そうすると「今日はバスケしてみたけど、明日はサッカーしてみよう」とか「昨日はピアノ行ってみたけど、今日は○○社でプログラミングを教えてもらおう」というのが可能になります。そして「これは得意だ」とか、「やってみたい」というものが見つかれば正式にクラブチームや習い事に入れば良いんです。

 このように、ひたすたお試し体験を繰り返し、「得意」や「興味」を見つけ出すことを目的とするのが「体験振り分け機能」です。


 次に「交流機能」です。誰と交流するかですが、それは地域の高齢者や、企業の会社員、社長、プロスポーツ選手、農家、先生、とにかくいろんな人とです(笑)。

 様々な人と交流し、話をすることには、視野を広げるという意味で大きな価値があります。しかし、高所得者の子供と低所得者の子供の間にある格差の中には「出会いの格差」が確実に存在します。そして「出会いの格差」は「選択肢の格差」も生みます。

 たくさんの人と交流し、自分の視野を広げ、「出会いの格差や「選択肢の格差」を是正する、これが「交流機能」の目的です。


 最後は「塾機能」です。仮に「体験振り分け機能」や「交流機能」で自分の「得意」や「興味」を見つけたとしましょう。そしてその道を進むに当たって「学力」が必要になったとします。その際に「学力」をつけるためのノウハウを教えるのが「塾機能」です。

 前回の記事で「習慣的な格差」があるという話をしました。高所得者は高学歴であることが多いため勉強のノウハウを子供に伝えられるが、低所得者はそうではないという格差でした。この「塾機能」ではそういった格差の是正を目的とします。子供が自分の力で「学力」と向き合い、向上させる力を身につけさせ、見つけた道の実現を手助けします。


 これらがスーパー子ども食堂の追加機能です。もちろん、メインは「食事提供」や「居場所提供」ですから、学校で救いきれない子供の居場所となるのが第一です。それに加えて以上のような機能が追加できれば、きっと子供達が自分の価値を実感し、前向きに生きていくためのお手伝いができるでしょう。

 とはいえ・・・、「資金はどうするのか」、「本当に子供達は来るのか」、「結局都合の良い遊び場になるのではないか」、「そもそも協力してくれる人や企業はいるのか」というツッコミが聞こえてきそうです。おっしゃる通りだと思います。実現に移すためにはまだまだ考えが足りないことでしょう。

 だからといって諦める理由にはならないと思います。Aさんのような思いをする子供たちを減らすためにも・・・。本来、「自分はダメだ」という思いを子供にさせてはいけないんです。子供には、未来が明るいものであることを疑わず、「自分は無敵だ」とくらい思ってて欲しいものです。だから、私はスーパー子ども食堂のような場所で、人の価値は「学力」だけでは決まらないということを実感して欲しいんです。

 今すぐは難しいかもしれませんが、いつかスーパー子ども食堂のような場所を作れたらと思います。応援してくれたら嬉しいです!!

 ここまで自分語りを聞いてくださってありがとうございました!。




 

 

 

 


 


 

 

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