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コンテンツ月記(令和二年、文月後半)

自営業(という名のほぼ無職)になりまして、前よりもごりごりコンテンツを摂取しておりますので、月に2回記録をしてもいいかなと思って、今月二本目を出す次第。
たくさん読んだり観たりした月には、こんな風に追加で書くのもいいかもしれない。

読んだもの、観たものをすぐ忘れちゃうので、ちょっぴりのメモで記録します。全部さらえたもの&覚えているものだけ…。随時更新。漫画でWeb、ってなってるのは、何巻分かわからないやつです。それ以外の括弧内の数字は、読んだ巻数。

==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==

■ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。\(^o^)/

わーすごくよかった…幡野さん大好きだと改めて思った。
家族のことで苦しい思いをしている人は、きっとどこか救われるような気持ちになる本じゃないかな。

もっと別の形で記事にしたいから、特に印象的だったところをいくつか抜粋とかまとめてメモメモ。

・幡野さんは、息子さんにつけようと思っていた名前をご自身でしばらく使ってみて、使いにくさはないか等たしかめたとのこと(例えば何かを予約するときに、つけようと思っている名前を使ってみるとか)。
→子供が一生使う名前だから、まずは自分でお試しで使ってみようっていうの、面白い発想だな~。こういうところも好きだな。

・根拠なきアドバイスは「優しい虐待」
→これねーーーこれめーーーちゃめちゃ思う!!でもみんなすぐアドバイスしてくる!アドバイスしてくる人きらい!!!(感情的)

・「相手がうれしくないことは、『うれしいだろう』と思ってもしちゃだめなんだよ。そのお菓子は自分が大好きなものでも、相手は嫌いかもしれないんだ」
→これもね!!これも全日本に言いたかったこと!!!!「自分がされて嫌なことは相手にしない」って発想よくないと思うんだ。コミュニケーションって、「自分と同じように相手は感じないかもしれない」ってうっすら疑いながらしたほうがいいと思うんだよなーー

・幡野さんは、息子さんが18歳になったら、100万円あげようと決めているそう。「10代のひと夏を使って10万円稼ぐより、100万円、ぽんと親にもらっていろんな経験をするほうが、時間もお金も生きる。また、40歳になった息子に100万円をあげても、生活費やちょっとした贅沢で一瞬で消えてなくなってしまうだろうけれど、18歳ならそのお金の価値は何倍にもなる」と考えているから、なんだって。

→お年玉は、貯金するんじゃなくてそのとき使ったほうが、子供にとっての価値は高いって話、ちきりんさんが書いてた

私が高校3年生のとき、高校が一緒だった先輩(当時大学1年生)が、「親に、『お金はあげるからアルバイトはしないで。若い人は、アルバイトする時間にほかのことしたほうがいいから』って言われた」みたいな話をされてて、そのときは「へーいいなー」と思うくらいだったけど…改めて振り返るとものすごくいい親御さんじゃない?それぞれ家庭の事情はあると思うけれども。

個人的には、アルバイトも結構自分の人生の礎になったと思ったけど…まあそれは、アルバイト先でいい方たちに会えたからだな。アルバイトしてないから働けないなんてこた全然ないしね。

海外旅行、社会人になってから行くのも見方が変わってたりそれまでの経験に照らせて面白いんだけど、やっぱり一番心動いたのは大学生のときの旅かもなあ。

漫画

■ともだち結婚 φ(..)
女性の友達同士で一緒に暮らしている2人が、「結婚みたいに暮らしていくことはできないんだろうか?」ともがく読み切り。

わあああこういう選択肢、広まってほしいいいい!

今付き合ってる恋人と、一時期「両想いの友達としてやってけないか?」って実験をしてたことがある。契約して恋人になるのって不思議なシステムだよね、誰か好きな人がいても他の人に興味出たりするのも人間として普通なんだし、そこが悪になっちゃう今の「普通」って変だよね?みたいな話をして。

それがね、周りに説明するのがすーーごいめんどくさくて。この国で「普通」の枠組みから外れることがいかにめんどくさいかっていうのを、うんざりするほど知った。なんで日本には、軽い気持ちで人の生き方を「自分の知ってる文脈にはめこみたい」っていう圧力がこんなに強いんだろね?

■傘寿まり子(1~2)φ(..)

80歳のベテラン作家・まり子さんが、4世帯住宅で煙たがられているのをなんとなく自覚して、「そうだ、独立しよう。1人で暮らそう」と思い立つことから始まる漫画。

最近、いろんな世代の人の漫画が増えてきていていいっすね。漫画とか映画って知らない世界がのぞける楽しみもあると思うんだけど、知らない世界には「まだたどり着いていない年齢」っていうのもあって、そこを明るく、でも時々切なく描いていておもしろい。

長年好きだった人が伴侶を亡くしたことから一緒に暮らすことができるようになったまり子さん。でも、その人が高齢故に同じことを何度も繰り返して言うところを見てしまって、胸を衝かれるあたりとか、自分でも望んでいないのに「生きてしまっている」人の苦しみとか…苦いシーンも多いんだけど、「ああ、そこまで生きたからこそ味わえる喜びだ、それは」っていうのも多くて。

■羊の木(1~5)
前1巻だけ読んでいたのを、通読しました。
下に書いてる「千年万年りんごの子」もそうだけど、日本の伝統文化を絡めたホラー、おもしろいなー(作品全体はどっちかというとサスペンスがメインかな)。

市長のキレたら止められなくなっちゃうところとかの、人物造形のバランスが絶妙。あと、全部描き切らないところも、この作品の味わいなような気がしたな。

あとは、独特の味わいのギャグ。やっぱりギャグと狂気、ギャグと恐怖って隣り合わせだよなって思わせられる。コマの使い方も含めて。

結末は、うーんすっごく好きって感じではないけど、考えさせられる作品だったな。人間の善悪について考える題材にするのにいい作品だと思う。善人と悪人ははっきり分けられるのか?どうしても変わることのできない悪人はいるのか?

だいぶ結末が変わっているらしいので、映画版も観てみたいなー。

■千年万年りんごの子(1)

民俗ホラーものと言いますか。最近こういうの多くていいっすね~。
ホラー×●●が熱いジャンルになってきている気がするぜ。
繊細な絵と、りんご農家の雪景色がよく合ってます。

使われてる津軽弁(たぶん)について、説明がされないのも主人公と同じ孤独が味わえていいなと思う。「わからない」ことが多いから、じりじり迫る正体不明の恐怖がより高まりますね。

お見合い結婚というか、恋愛から始まったんじゃない結婚生活でだんだん人間関係をつくっていく話が好きなので、そういう意味でも好きな方向の作品だな。

■はぐちさん(1)
顔のついたゆで卵みたいな謎の生物・はぐちさんと、忙しく働いている社会人女性・八千代の暮らしを描いた4コマ漫画。

今、「誰も傷つけないけど面白いものを描くにはどうしたらいいんだろうなあ」ということをずっと考えているんだけど、この作品は一つの回答だなと思った。

とにかくはぐちさんがかわいい…。

なんか不思議なしゃべり方で、それがまたかわいいんだよね…。
料理が上手だったり、動物が好きだったり、一生懸命ラジオ体操してたりするのも珍妙でかわいい。

↑このあたりの4コマとかみたいに、はぐちさんがいる生活は、八千代の多忙さをいきなり消し去ったりはしない。ただ、限界で閉じそうになっていたところに、すこーしだけ光が差す、その光に気づけるようになる(でも逃げるときには逃げてくれ、八千代…)。疲れ切ってるときや、もう何もしたくないなって思うときにでも読める、というかそういうときにこそたぶん読みたくなる、救われるような漫画。

■子供を殺してくださいという親たち(1~2)

家族の中では手に負えなくなった、精神的なサポートを必要としている「子供」を精神科医等の支援につなぐ仕事をしている押川さんの話。ほとんど実話らしい。

突然攻撃的になる子供ってほとんどいないだろうな…親になんらかの形で抑圧されている人がやっぱり多いんだな…と思う一方、親が頼れるところが少なすぎるからそうなるんじゃないかなとも思う。家族にだって相性はあるから、家の中でだけで人を育てるって、無理だよ…。あと、社会が失敗を許さなすぎる。読んでいてかなり苦しかったので、気持ちがふさいでいる方は読まないほうがいいと思います…。

■来世ではちゃんとします(1)
アセクシャル(『他者に対して恒常的に恋愛感情や性的欲求を抱かない』こと。←byWikipedia)の人が出てくる漫画って私今まで読んだことなかったかも。もっとどんどん増えるといいのになって思う。

自分で描く物語で、もっと自分と全然違う人をちゃんと作りたいたいって思うんだけど、松田くんみたいな何考えてるかよくわかんないけど器用な人って遠すぎて無理だな…。松田くんの顔が好きです。

映画
■はちどり φ(..) 

しみじみとよかった…。コンソメと野菜のシンプルなスープみたいな、美しくて懐かしい作品。音楽も絶妙です。春の学校のぼうっとした光を思い出すような…。

大人になってよかったって、久しぶりに思った。
子どもの世界は学校と家がほとんどすべてで、そこから抜け出して生きていくことはほとんど困難。だから、学校や家で絶望してしまうともう日々が真っ暗になってしまう。

そういうときに、天窓みたいに違う世界を見せてくれる素敵な大人の存在にどんなに励まされるか。

ウニが落ち込んでいるとき、ヨンジ先生はお茶を入れてくれたり、何も言わないでいる時間をくれるんだよね。私もヨンジ先生が大好きです。世界は「不思議」で美しいって言うところ、ヨンジ先生の強さを感じた。

男の人が泣くシーンも、印象的だったな。

あ。あと、変なポップスが流れるシーンもすごく好き!!

英語字幕のみですが、↓こちらから『はちどり』の前日譚的作品、『リコーダーのテスト』を観ることができます。こっちもいいんだよね…。このときは、お母さんに「私のことかわいい?」ってウニは言葉にして聞くことができた…。

舞台

■太陽 \(^o^)/

Youtubeで公開されてたのを観た!
2016年かな?に、この舞台をもとに映画化された『太陽』を観て、原作舞台をずっと観てみたかったんですよ~。

とってもよかった。現実世界のいろんなことについて、考えさせられる作品だった。いろんなことっていうのは例えば、感情面まで効率化した人間って本当にいいものなのか、違う背景を持つ人に「同じだよ」ということはほんとうに「差別じゃない」のか、血縁にこだわってしまうのはなんでなのか、とか。(最近、自分の遺伝子を残すことに執着する人が結構いるのはなんでなのかについて、考えている)

ノクスの奇妙なセリフ回しのさじ加減がとてもよかった。映画版とは違う調合になっていて見ごたえある。

↑このサイトの中にYoutubeへのリンクが貼ってありますんで、こちらからどうぞ~。

↑映画版は、宇多丸さんの批評を聴いて観に行くことにしたのですよ~。映画版と比較するとまた面白いっす。

Netflix

■DARK(1~2話)
最近観たドラマの中で1番難解。2話まで観て、全然登場人物の名前と関係が頭に入ってきていない。面白いらしいけど、面白いところになるまで耐えられるのか、私…!今のところ、ひたすら苦痛。笑
ミステリアスでしっとりした音楽は最高です。あと、オープニングもかっこいい。

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