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ASD者が目指すべき、「人生成功モデル」を考える

※サムネイル画像と記事内容には、直接的な関係がありません。

私はもうアラサーになるのにもかかわらず、まともな定職に就かず、バイトくらいしかしたことがない。

というのも、私にはASD(自閉スペクトラム症)という障がいがあって、他人とコミュニケーションを取ることが非常に苦手なのだ。

ASDという障がいが仇となり、普通の人生を送ることができない私は、「高学歴⇒一流企業に勤める」といういわば「昭和的な人生成功モデル」を捨て去る必要があった。

高学歴になることは兎も角、一流企業に就職したり、そこで働いたりすることは、多くのASD者にとって困難なことになってしまっている。

「ならば、障害者雇用で一流企業に入れば良い」という声も聞こえてくるが、世の中はそこまで甘くはない。

もちろん障害者雇用という制度はあるし、法定雇用率も年々上がってきている。

時代が進めば進むほど、全障害者に占める発達障害者(ASD者含む)の割合が増えていくことを考えれば、企業はASD者を受け入れざるを得ないだろう。

しかしながら、「企業がASD者を受け入れる=ASD者が高い賃金を得られるようになる」という図式が成り立つとは限らない。

イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズといった世界的偉人を排出しているASDであるが、そのほとんどは凡人、あるいは凡人以下のスキルしか持っていない。

凡人や凡人以下のスキルしかない人間に、高い給料を支払う企業などない。障害者雇用であれば、尚更のことである。

企業側も、法定雇用率や発達障害を持つ求職者が増えることに対応して、「特例子会社」を創設したり、「農園型」雇用を推進したりと、なるべく高い賃金を支払わないよう工夫を凝らしている。

つまり、いくら障害者雇用における門戸が開かれようと、ASD者が経済的に豊かな生活を送れるようになる未来は遠い、と言わざるを得ないということだ。

そこで私が新たに考えたのが、「お金はほどほどに稼ぎ、あとは楽して過ごす」という、いわば「新しい人生成功モデル」である。

経済的豊かさは諦め、精神的に豊かな生活を目指すということだが、敢えて言うならば「企業側が低賃金でこき使うのなら、俺達もそれ相応のスタンスでやらしてもらう」という、現代社会への反抗心を反映したものと言うこともできる。

ただ、新しい人生成功モデルを実現することもまた、簡単なことではない。

というのも、ASDによるコミュニケーション不全や、社会の無理解によって、低賃金での労働を余儀なくされているASD者は、

お金をほどほどに稼ぐだけで精一杯」という人が多いのである。

これを解決するための手法はまだまだ研究中だが、私が今考えていることは、

「固定費を減らし、生きるための『コスト』を削減する」

「インターネット等を使って、副業を行い、収入を増やす

「(可能であれば)障害基礎年金や障害厚生年金を受給し、収入を増やす

などがある。
ただいずれも「言うは易く行うは難し」といった類のものなので、より実効力の高いやり方を考えなければならないと思っている。

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