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しろくまドイツ留学記 【3ヶ月目】【授業, 美容院, 自家醸造】

皆様いかがお過ごしてでしょうか。

私の方はやっと大学の授業が始まり、膨大な量の予習と課題に日々勤しんでいます。あまりの忙しさに自由時間が全く取れないことも多いのですが、週末にはビールを仕込んだり美容院に行ったりと、それなりにエンジョイしています。

今回のnoteでは、11月1日から11月30日までの1ヶ月間にあった出来事を記録していきたいと思います。


冬セメスターの開始

新型コロナウイルスの世界的な流行により、授業の開始が1ヶ月遅れの11月2日になりました。やっと授業が始まったものの、ドイツ全体でのロックダウンにより大学に登校することすら出来なくなってしまいました… そのため、このセメスターの間は授業が全てオンラインで行われます。

噂に聞くオンライン授業ですが、実際に受けてみると案外悪いものではなさそうです。特に、授業が録画されているのでいつでも見返せるのが嬉しいです。質問があればZoomのチャットや専用の連絡ツールで気軽に聞けるのも有り難いです。

その一方で、予習と課題の量が増えました。

授業は基本的に質問タイムで、授業のPDFと録画された授業事前に見ておかなければなりません。見方を変えれば、質問がなければ参加しなくても良いのですが、授業中に何か重要な連絡がある可能性があるので結局参加しなければなりません。

また、ある先生が毎回とんでもない量の課題を出すので、それだけで時間がどんどん持っていかれてしまいます。

海外の大学は予習と課題が大変だとは聞いていたのですが、流石にここまでとは思っていませんでした。ですが、本場のドイツの学生にとっても相当キツイらしいです。学部もホーエンハイム大学のクラスメイト曰く、ここまでの量は異常だそうです。

とはいえ、今の所なんとかついて行けています。11月は特に難しい内容が集中していたそうなので、これからは多少楽になっていくそうです。そんな淡い希望を抱きつつ、これからも勉学に励んでいきたいと思います。


授業内容

このセメスターでは必修のモジュール2つと、選択必修のモジュールを4つ履修しています。

【必修】
・Methods of Scientific Working for Crop Sciences
・Population and Quantitative Genetics
【選択必修】
・Quantitative Methods in the Biosciences
・Physiology and biochemistry of crops
・Seed Testing
・Entomology

・Methods of Scientific Working

大学院での研究に必要な知識と技術について学びます。知識では、論文の信頼性を高めるためのルールから科学哲学までと広範囲です。技術はいわゆる統計解析で、"R"という有名な解析ソフトの使い方を学んでいます。

統計も結局はプログラミングです。個人的にプログラミングに苦手意識があったのですが、やってみると中々楽しいです。研究室でもお世話になることですし、今のうちにマスターしておきたいです。

・Population and Quantitative Genetics

遺伝学の授業です。これからの品種改良において必要不可欠である量的遺伝学がメインの内容です。しかし、遺伝学は比較的数学に近く、数学が壊滅的な私にとっての強敵です。このセメスターで一番キツイ授業だと思っています。

とはいえ先生のサポートは厚いですし、クラスメイトと協力しながら勉強できていますので、なんとかなりそうです (たぶん)。

・Quantitative Methods in the Biosciences

統計に特化した授業です。統計に関するあらゆる知識 (t検定、回帰分析等など) を数学レベルから学びます。統計を行う以上ベースになる方程式は学んでおくべきなのですが、正直難しすぎます。

また、Methods of Scientific Workingでは"R"を使用しますが、この授業では”SAS”という別の解析ソフトを使用しています。どちらも世界的に有名なソフトなのですが、使い方が全く異なります。それを同時に学んでいるので頭がこんがらがります。とはいえ、"SAS"は有名なだけあって使いやすいソフトですので、習得できるよう地道に頑張っていこうと思います。

・Physiology and biochemistry of crops

植物生理学と生化学の授業です。学部と研究室での専門でしたのでアドバンテージはあるはずなのですが、光合成あたりの内容を思いっきり忘れてしまいました。本当に情けないです。また教科書も学部と同じものなので、これでいい成績が取れなかったら学部の頃の先生に怒られそうです。

授業は録画しておいたものを見るスタイルなのですが、スライドと先生の説明が丁寧でクラスメイトの間でも評判がいいです。

・Seed Testing

ISTA (International Seed Testing Association: 国際種子検査協会) が規定しているIRST (International Rules for Seed Testing: 国際種子検査規程) についての授業です。IRSTは種子の品質評価手法についての国際的なルールです。これに則って行われた検査をクリアした種子はISTA認証の証明書が発行されます。

つまり、種子を検査する時の国際的なルールです。授業ではこのルールと実際の検査について学んでいます。これを学んでおけば種苗会社はもちろんなこと、植物が原料の食品会社でも就職活動で有利になりそうです。

授業はそんなに難しいわけではないのですが、とにかく長いので大変です (1つの動画あたり3時間とか)。

・Entomology

昆虫学です。昆虫の構造から生理機能まで幅広く学んでいきます。元から昆虫が好きだったのもあって授業内容が興味深いですし、先生の軽快なトークもあって結構楽しいです。難しい授業ばかりの中での清涼剤的な授業です。

ただ、3回目の授業でゴキブリの解剖が始まったのはビックリしました。なんのサンプルが使われるか知らされていなかったので、凄くビックリしました。とはいえ日本のゴキブリとは違いますし、解剖すると面白い構造がたくさんあってこれもまた楽しかったです。


ドイツで初めての美容院

ドイツに来てからというものの、全く美容院に行っていませんでした。結局3ヶ月も放置することになってしまい、あまりの毛量に勉強の集中力が削がれるぐらいです。

流石にマズイと思い、家の近くの美容院に行ってきました。

Essanelle ihr friseur
https://www.essanelle.de/
価格: カット+シャンプーで27ユーロほど

髪型のオーダーに使う英語なんて全く知らないので、無難に自分の写真を持参しました。時々長さのリクエストなどしつつ、最後には思い通りのヘアスタイルにカットしていただけました。まさかドイツでも髪型を維持できるとは思っていなかったので、凄く嬉しかったです。

ちなみにカットの担当は黒人の女性でした。ヘアスタイルの文化がだいぶ異なるので正直なところ不安だったのですが、プロなだけあって完璧なカットでした。本当に良いお店でした。ちなみにお店自体はチェーンなので、同じ名前のお店がドイツ全土にあります。


IPAの仕込み

10月もビールを仕込みましたが、今月もまたビールを仕込みました。前回はWeißbier (白ビール) で、今回はIPAです!原料は専門の通販サイトで購入しました。

BRAUEN.DE
https://brauen.de/
購入したもの → Malzpaket 20 l "Pale Ale" (US-Style)

20L分もの原料を注文してしまいました。モルトとホップとイースト込みで22ユーロだったので結構安いのではないでしょうか。

図1

パッケージの内容

仕込みの詳しい内容は今後またnoteにしていきたいと思います。ちなみに、今回4Lを仕込むはずなのに間違えて8L分の原料を計量してしまいました。めちゃくちゃアホなミスですが、結果的に味が絶妙に濃厚になったので結果オーライです。完成は2週間後ですが、現時点で中々期待できそうです。あとは瓶内での二次発酵がうまく行ってくれれば完璧なんですが…


以上でドイツ留学記【3ヶ月目】を終えたいと思います。
また来月もよろしくお願いします!

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