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旅行記、旅エッセイまとめ

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今までの旅行について書きました。 北海道、ロシアなど
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記事一覧

旅か、放浪か

「旅と放浪の違い、知っていますか」   高倉健主演の映画、「あなたへ」の一幕だ。主人公・…

片道5分の海外旅行

最近、インドカレー屋で酒を飲むことがマイブームになっている。 満腹になってしまうので、あ…

旅で自分を見つけられるか

私が頻繁に一人旅をしていることを、大学の同期に「自分探し」と言われたことがある。 その表…

藤沢旅行記(11/24)

白紙の半日二日目の朝。目が覚めると畳の匂いがした。 和室で寝たのはいつぶりだろう。外を見…

鎌倉日記(11/23②)

ゲストハウス 古風な外観と囲炉裏の渋さに一目ぼれして、夜は久しぶりにゲストハウスを予約し…

横須賀旅行記(11/23①)

朝8時に最寄り駅を出た。 祝日の朝だからか、電車は空いていた。 あいにくその日は一日雨で、…

釧路旅行記

 今まで読んだ紀行文に、阿川弘之が書いた「南蛮安房列車」というものがある。変わった知人を伴い、電車へ乗るためだけにわざわざ異国を旅する話だ。観光地には見向きもせず、話は地理的な話を除けばほとんど全て電車の中の出来事で完結している。せっかくわざわざ海外に行ったのにもったいない、と人は思うだろう。  しかし、私は今や阿川弘之を笑うことはできない。釧路安房列車と題してもいいくらいだ。というのは、釧路に行ったのに釧路湿原をろくに見ず帰ってきてしまったのだ。  しかし、北海道旅行で一番

知床旅行記

 知床という地名はアイヌ語の「シリ・エトク」(突き出た所)に由来する。「地の果て」という…

網走旅行記

「網走」という地名の由来にはアイヌ語で「ア・パ・シリ」(我らが見つけた土地)、「アパ・シ…

モスクワ、色を読み人を想う(後編)

 最後の晩に宿泊したホテルは、今までで一番豪華だった。聞いた話だと、ツアーではよくある話…

モスクワ、色を読み人を想う (前編)

 旅行の記憶というと観光地や食べ物が多いが、一番貴重なものは人との関わりだと思う。ほとん…

ペテルブルクに架かる橋(後編)

 エルミタージュ美術館は、世界三大美術館の一つとして知られている。観光シーズンでは混雑で…

ペテルブルクに架かる橋(中編)

 ロシアの都市と言えばまずモスクワだが、第二にくるのがサンクトペテルブルクだろう。スケー…

ペテルブルクに架かる橋(前編)

 モスクワは上空から見るとダーツボードのように見える。 「地球の歩き方」を見て知ってはいたが、広大な銀白色の大地の中に、赤いレンガでできた円環を見付けると、私はひどく興奮した。    2019年3月の某日、私はロシアへ旅立った。一人ぼっちの卒業旅行である。  ロシアを選んだのは、旅先で同じ卒業旅行で来ている大学生に会いたくなかったからだ。  この期に及んで私は同年代が嫌いであった。かといって完全に一人で行ける自信もないのでツアーにしたのだが、目論見通り卒業旅行の大学生はいな