文学フリマに初めて出る人向け!作品を作るコツ
去年文学フリマ東京37に参加しました、やーはちです。
今回のnoteではこれから文学フリマに出店する人に向けて、作品を完成させて買ってもらうために工夫すべきポイントを紹介します。
このnoteには具体的に次の内容について書きました。
作品の制作スケジュール
表紙やタイトル、作品の作り方
完成までメンタルを保つ工夫
もしこのnoteに書いていないことで知りたい点がある方は、コメントにてご質問いただければ追記する形で回答します。
著者の経験・実績
このnoteを書くベースになった、著者の経験や実績を簡単に紹介します。
文学フリマ初参加でエッセイ30冊完売
文学フリマ東京37にて、販売したエッセイ30冊が完売しました。決してものすごい数字ではありませんが、初参加・無名の状態からスタートしたので、ここまで売れるとは思っていませんでした。
ちなみにエッセイはこちら。「毒親育ちが大人になってから」というタイトルで、ボリュームは文庫本サイズで100ページ程度。文学フリマ当日の価格は1,000円で、決して安くはありません。売り方を工夫していなければここまで売れませんでした。
ファンからの感想も届いた
文学フリマで本を売った後、複数の読者から感想をいただきました。売り方をしっかり考えたからこそ、自分が「こんな人に読んでほしい」と想定していたターゲットに届きました。
文学フリマの醍醐味は本が売れたこと自体だけでなく、自分の書いた作品が誰かに届くことです。読者から反応があったときは何にも代えがたい喜びがあります。
これから作品を世に送り出す方にもぜひ同じような経験をしてほしいと思っています。
広告代理店でライター経験あり
文学フリマと直接関係はありませんが、私は広告代理店でライターをしています。働く中でデザインのディレクションや校正・校閲、マーケティングのスキルも身につけました。
このnoteには、本業の経験にもとづいたノウハウも共有しています。
このnoteをおすすめしたい人
このnoteはこんな方に向けて書いています。
今年文学フリマに作品を出す予定の人
文学フリマに向けて本を作りたいけど、何から始めたらいいかわからない人
著者がどのように作品を出しているか知りたい人(いれば…)
初めてイベントに参加するときって緊張しますし、不安にもなりますよね。身近に経験者がいない場合、自分のセンスと調べた知識を頼りに作成しなければいけません。
ネットの知識も玉石混交で断片的なことが多いので、経験者の体系的なエピソードがあったら便利だろうと思い自分で書くことにしました。
あくまで著者なりの答えなので、全てこの通りに作る必要はありません。
このnoteをおすすめしない人
次のような人は、このnoteを買ってもあまり成果を得られないかもしれません。
既に文学フリマなどのイベントで作品を複数出している人
作品の作り方について、特に困っていない人
何度も文学フリマに参加しており、ノウハウをすでに持っている人
このnoteは初心者向けなので、文学フリマに何度も作品を出している人は知っている内容が多いでしょう。
制作スケジュール
実際の制作スケジュールはこんな感じでした。
7/13 文学フリマ申し込み
7月下旬 原稿作成開始
9/2 ココナラで表紙作成依頼
9/22 表紙完成
10月上旬 Word原稿をInDesignで組版
10/12 初稿完成→校正
10/17 製本会社にデータ入稿
10/30 本届く
11月頭~当日 フリーペーパー、名刺の作成
原稿制作前のポイント5点
いきなり作品の原稿にとりかかる前に、作品の全体像を決めておくと制作がグッと楽になります。そのためには次の5点を抑えておくといいでしょう。
ターゲットを具体的に設定する
先にざっくり目次を作る
早めに製本会社の注文をしておく
スケジュールは余裕を持って
迷ったら他の人の作品をお手本にする
ターゲットを具体的に設定する
まずは「作品をどんな人に読んでもらいたいか」を考えましょう。できるだけ多くの人に読んでもらいたいと思うのは当たり前ですが、ターゲットを具体的に設定していないと内容がぼんやりしてしまいます。当日もターゲットを設定していたときの方が売りやすいですよ。
私が出した作品「毒親育ちが大人になってから」も、明確なターゲットを設定して制作しました。
ターゲットはタイトルの通り毒親育ちで、今も生きづらさを抱えている人です。20代後半~30代くらいの女性を想定しています。もしぱっと浮かばなければ、身近な友達をターゲットにしてもいいと思います。読む相手が想像できた方が、制作のモチベーションも上がりますよ。
マーケティングでも対象となる人物像を設定することが推奨されており、ここで設定した架空の人物像を「ペルソナ」と呼びます。
「ターゲットを限定してしまうと、読んでくれる層が狭まってしまうのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、実際はターゲット以外の人たちも手に取ってくれます。私が制作した本も、文学フリマでは男性や50~60代の方が買ってくれています。
誰かに伝えたいという気持ちは、必ず読者に届きます。ターゲットの設定は「当てはまる人にしか売らない」というわけではなくあくまで作品を人に伝えるための手段だと思ってください。
先にざっくり目次を作る
現時点のアイディアでいいので、先にざっくり目次を作っておくと安心です。これは制作を進めるための地図みたいなものです。今どれくらい進んでいるのか、あとどれくらいで作品が完成するのか確認するための道しるべとして使えます。
私はパワポで内容をまとめました。本人にしかわからないメモ書きレベルですが、最初にざっくり作るならこの程度で問題ないと思います。目次に入れていても本編には書かなかった項目もあります。
「作品に取り掛かりたいけど何から始めればいいかわからない」という人は、ターゲットの設定後にざっくり目次を作っておくことをおすすめします。
一度アイディアを全て書き出せるので、書きたいことがたくさんあっても優先順位をつけられますよ。
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