本。日本の街道

今日も本の話。『地図と写真から見える!日本の街道 歴史を巡る!』(西東社)を読んだ。

五街道はじめ、「○○街道」と名前を聞いても、それがどこからどこまでの道でどんなものなのかはよくわからない。そんな人は多いのではないだろうか。私がその1人というだけなのだが。

この本では聞いたことのある街道、無い街道、短い街道、長い街道、日本にあるいろんな街道を紹介している。街道を紹介するものとして当たり前かもしれないが地図もあるので、どこを通るどんな道なのかがわかりやすい。街道と言えば歴史もつきもので、関係のある歴史も少し紹介してくれている。大まかに街道を知るためのとっかかりとしては良い本なのではないだろうか。

私が読んだのはいつものようにAmazonのPrime Readingで雑誌と同じ感じの表示なのでスマホでは読みにくかったのと、私の住む四国の話が少なかったのは難点か。まぁ、どちらも仕方のない話ではある。

当たり前ながら、街道は人が通る必要のある所にできる。その「必要」は、政治的なものであったり、信仰のためであったり、生活のためであったり様々なのだが、そこには昔の人が通ってきた確かな「歴史」がある。

私が特にお城を見に行った時に思うのが、「何百年も前にこの辺りで生活していた人が確かにいて、ここを歩いていたんだな」ということだ。それは自宅周辺の道にも同じことが言えて、どこにでも昔の人が通った可能性のある道はあるのだが、「昔からあるとわかっている場所」に行くと特にそう思うのだ。

この本を読んでいると何度もその感覚を持った。人が通ってこその街道。ある程度人の通りがあってこその街道。何百年、道によったら千年以上前の人が通った道が確かにそこにある。その人たちはそれぞれに目的を持って、道を歩いていたのだろう。街道沿いや宿場町で生活していた人もいたのだろう。本当のところがどうだったかはわからないし、私が想像できるのはほんの一部でしかないのだが、昔の確かにそこにいた人たちに思いを馳せながら本を読んだ。

本の内容を読んで知ったことももちろん沢山あったのだが、私個人的には昔の人の生活を身近に感じたことが一番の収穫かもしれない。

昔の人の生活があって、そこから続いていった結果、今がある。歴史の流れに思いを馳せたい人は、街道の本を読んでみるのもいいのかもしれない。


ではまた明日。