ミートボール

近々お弁当の日があるよ、と知った息子。自分からこんな提案をしてきた。

「今度のお弁当、ミートボール入れて!」

私は耳を疑った。

「え…?ミートボールだよ?大丈夫?」

「大丈夫!」

「タレがかかってるやつだよ…?」

「うん!この前おばあちゃん家で食べたの美味しかった!」

「なら入れようか」

そこまで言うのなら、きっと食べるのだろう。お弁当にミートボール。定番だけど我が家で初めての試み。やってみることにした。


息子は肉があまり好きでは無い。皮や脂身と言ったやわらかい部分は嫌い。他の部分も積極的には食べず、いつも「お肉少なくして!」と言う。

唯一、パクパク食べるのはひき肉。その理屈でいくとミートボールは大丈夫なハズなのだが。いつだったか小さい頃(それもお弁当前の話だと思う)、試しに出してみたら全然食べなかったのだ。

食べないのに入れてもな、ということで、息子のお弁当にミートボールが入ったことは無い。なのに自ら言い出すなんて。大人になって好みが変わるとは言うけど、子どものうちのこんな数年で変わるものなのだろうか。


正直、言葉だけでは信用できない私(酷い)。何袋か束になっているミートボールを買ってきて、お弁当の日よりも前に食べてもらうことにした。おそらく会社によって微妙に味が違うのだろうし、その違いで「これ食べない」って言われても困るのでね…。お弁当には確実に食べるのものを入れたい。

というわけで湯せんであっためた。出した。

「美味しい」

パクパク食べた。

ならば採用しようじゃないか!


というわけで、息子のお弁当にはミートボールが入り、ちゃんと完食して帰ってきた。良かった良かった。何で急にミートボールを食べるようになったのかはよくわからないままである。


ちなみに今回のお弁当は、息子監修だった。何を入れるかを全部自分で決めていた。その中で、息子が当日できそうなこと。「ちくわにきゅうりを入れる」と「おにぎりを作る」は、少しだけ早起きしてやっていた。満足するお弁当ができたようで何より。

母としても、簡単なミートボールで場を埋められるのは大変よろしい。これから我が家のお弁当で活躍してくれることを願うばかりである。


ではまた明日。