旅は何かを創るもの

2度目の高知

 今、自分は高知にいる。レポートを終わらしてスッキリさせてから行くと決めたくせに結局終わらすことなく、旅に持ち込んできてしまった。本当に自分の悪い癖だなってつくづく思う。せっかくの日曜の1/3をレポートに充てていた。でも、地元以上に集中していたので良しとしようと思う。

 さて高知は決して温暖でもなく、冷たい風が吹きつけている。もう少し暖かいのかなと思っていて少し誤算だった。駅前にはアンパンマンと龍馬が迎えていた。でも、いつでも旅が始まる瞬間とか、乗り物に乗る瞬間とか、旅先に着いた瞬間とか、どうしても興奮が抑えきれない。この瞬間の感動は旅にはいつでも付き物だ。定住すると日が経つごとに非日常が日常になってしまう。だから

 高知に来た理由は安い片道分のチケットが取れたというのが一番の理由だが、前に高知を訪れたときにちゃんと高知を見れていなかったからというののも理由だ。ちゃんと旅をしようと思えば一つの街で相当日数がかかる。高知市内も広いのでちゃんと目に焼き付けたいと思ってちょっと日数を確保してやってきた。

 ただ、安いチケットが取れたのはいいのだが、行きのバス代と宿泊費で結構お金がかかってしまった。金欠なのに…でもお金には代えられないものが旅の醍醐味でもある。だからお金の不安に左右されることなく、旅をするって決めている。

 高知=龍馬だとか、高知=明治維新だとかそういうイメージが強い。だけど、もっと違う面があるんじゃないかって思って旅をしている。そしたら文学の街だということを初めて知った。様々な文学者を輩出している土地だった。文学の街は全国に何か所もある。四国だったら松山が有名であろう。坊ちゃんの街。だけどそれにも劣らず高知は文学の街だった。

 高知城のそばにある県立文学館に寄った。そしたら色々な資料や書物があった。思わず本を読んでしまった。あとKOSMOS(慶應の図書検索エンジン)で読んだ本が在庫しているかまでチェックしてしまった。どうやら月曜も開館しているということなので明日の予定は決まったようだ。

好きなものを組み合わせて何かを生む

 旅、文学、哲学、思想。自分の好きなものを掛け合わせて好きなものができるだろうか。それは作り手の力量とかアイディアとか熱量とかになってしまうかもしれない。でもこう文章を書いたり、動画で表現したりしているということは少しづつ波動を伝えていることになる。

 自分ができることは微々たるものかもしれないが、何か自分の好きが誰かに伝わればいいのかもしれない。

 寺田寅彦は物理学と文学を融合してしまった。もしかしたら正反対だと思うものはあくまでも思い込みにすぎないのかもしれない。自分が一瞬晃あめ掛けていた道が開くのかもしれないとふと思った。


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