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神戸のセンター街は三宮だけじゃない! 福原の「橘センター街」を歩く

※ 2022年6月8日 追記しました。記事の最下部をお読み下さい。

 神戸のセンター街はどこと人に問いましたらほぼ100%に近い確率で「三宮センター街」という答えが返って来ると思います。
 それはそうなんですがそれだけではありません。神戸には他にもセンター街があるのですよ。

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 兵庫区の西上橘通2丁目と西橘通の間にある「橘センター街」です。西の端からスタートします。付近を歩いていてたまたま見付けたのですが……。

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 そのとき手にしていた2012年発行の地図には載っていませんでしたし、google検索しましてもこれといった情報は見付かりませんでした。神戸市商店街連合会のサイトにも名前は載っていません。

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 美容室や文房具屋さんがあり……「ていくぷらいど.学園」というピンクの建物が。そう、このあたりは福原……ソープランドが集まる町なのですね。まぁ男として気にはなりますけどけどけど既婚者には目の毒よ。

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「デリッシュ くわた」。
 歩いているときは何も思わなかったのですが、帰宅して調べていましたらそのすぐ奥にある鉄の電柱って今では珍しいのですね。

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 東の端です。「たこ焼き たこ一」は貸店舗になっていました。「おれんじキッチン」もシャッターの向こうは車庫になっているような……?
 100mもない短い商店街でした。

2022年6月8日……まさかまさかの追記です。

 神戸市立中央図書館で「神戸市商店街連合会20年史」を読みました。昭和46年(1971年)の本です。そこに橘センター街の歴史が記されていました。
 設立は昭和26年(1951年)3月、当初は「福原センター街」という名称でした。昭和34年(1959年)の写真では福原センター街と書かれたアーチが建っていました。設立当初の商店会の会員数は28。赤線の街「福原」と映画館で賑わう「新開地」が結びついて一大歓楽街だったようです。
 すずらんの花のように電球が配置された電灯を「すずらん灯」と呼ぶのですが、神戸市内の商店街で初めてすずらん灯を設置したのがこの橘センター街だったのです。現在は撤去されてしまっていますが、物資不足の時代で名古屋や東京から視察者が来たとのことです。
 昭和44年(1969年)に「橘センター街」に改名されました。その頃は、福原本町筋……というのが具体的にどこを指すのか調べても分からないのですが、橘センター街とそこをアーケードで結び東西に長い商店街を作り、新開地本通りへ繋げようという構想があったようです。それが実現していたら湊川や新開地の商店街の歴史は大きく変わっていたかも知れませんね。

 なお、「神戸市商店街連合会30年史」に橘センター街の名前は載っていませんでした。

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