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【歴史19】エジプト史備忘録4(崩れ・屈折・真性ピラミッドとクフ王・太陽神ラー)

エジプト史の学習内容を深めていきます。

①スネフェル王はメイドゥームに階段ピラミッドを
つくった。途中で四角錐のピラミッド建設に変更したため
構造欠陥が起こった。現在は崩れピラミッドと云われている。

②スネフェル王はダハシュールにもピラミッドを建設した。不安定な岩盤や構造により崩壊の危機となった。途中で上半分の傾斜角を緩やかに変更した。これが屈折ピラミッドである。

③他にスネフェル王はダハシュールに築いた赤ピラミッドを建設した。赤みをおびた石灰岩が用いられた。

これが真性ピラミッドである。これ以後は真性ピラミッドがスタンダードになっていく。

④第4王朝になると太陽信仰が盛んになり太陽の光を象徴する真性ピラミッドがつくられていく。王は太陽神ラーの化身とみなされた。すべてのピラミッドが王の墓ではなかった。

⑤ラーの化身として権力を得たスネフェル王の継承者は息子のクフであった。高さ約146mにも及んだクフ王の大ピラミッドは現在エジプトを代表する観光名所となっている。

⑥クフ王はダハシュールより強固な岩盤があるギザ台地を建設場所として選んだ。計画的な墓地として開発されクフ王のピラミッドを囲むように王族や高官のマスタバ墓が規則的に並んでいた。

⑦クフ王の継承者であるジェドエフラー王は「サ・ラー(ラーの息子)」を名乗った。王と太陽神ラーのつながりが強調される一方で王はラーの息子と位置づけられるようになった。

⑧カフラー王とメンカウラー王がギザ台地にピラミッドを建設した。クフ、カフラー、メンカウラー王のピラミッドはギザの三大ピラミッドである。また北東地点にはヘリオポリスがあった。ここは太陽神ラーの聖地であった。

⑨現在の三大ピラミッドは薄茶色であるが建設当時の見た目は違った。クフ王のピラミッドは太陽光で白く輝いていた。メンカウラー王のピラミッドは2色のデザインであった。

⑩メンカウラー王の継承者シェプセスカフ王の治世は短かった。
こうして第5王朝に移行していく。

■参考文献
『1冊でわかるエジプト史』 山崎世理愛 五十嵐大介 河出書房新社

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