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BYARDのお客様の声(2023/10版)

こんにちは、BYARDの武内です。
『三体』シリーズの新刊が出たので一気に読了しました。

Netflixで実写ドラマ化される『三体』の前日譚なのですが、まったく宇宙とかではなく、ひたすら球電(ボール・ライトニング)についてのお話です。軍事技術もからめた壮大な物語ですが、ディテールが練り込まれているので、その世界に入り込むことができる最高級のSF小説です。

普段はビジネス書ばかり読んでいるので、たまにはこういう分厚い小説を読んでみるのも世界が広がっていいものですね。

さて、今回のnoteはBYARDを導入いただき、3〜6ヶ月のオンボーディングを完了されたお客様が感じている導入効果について紹介していきます。

BYARDというツールは表面上は業務プロセスの可視化や整理で活用いただけますが、BYARDが本領を発揮するのは実はその先で、BYARD上で運用を回し、振り返りをし、業務プロセスを改善し続けていくというPDCAサイクルを確立していただくことにあります。

お客様の方でも、業務に対する向き合い方や社内のコミュニケーションの仕方を変えるなど、かなり大きな変化を必要とする過程ですが、BYARDの導入をむしろ機会と捉えていただき、これまで漠然と処理していた業務にPDCAサイクルの意識を取り入れていただくことで、大きな成果につながっていきます。

1.自動化を諦めた

とあるIT企業さまでの事例です。

これまで様々なツールを導入し、自動化やシステム連携による業務の効率化を追求してきたのですが、投資対効果を検証するとほとんど成果がでていなかったことから、本年度から方針を転換して業務プロセスの可視化や改善という方向に舵を切りました。その一環としてBYARDを導入いただき、社内の様々な業務プロセスをBYARD上で運用されています。

入社対応などがその典型ですが、新しいスタッフが1名入社する際には社会保険や給与計算、勤怠、社員名簿などの労務周りの対応だけでなく、メールや各種システムのアカウント発行、パソコンや携帯電話の準備、名刺や制服などの手配など、複数の担当者の間で情報を共有して対応を進める必要があります。

入社対応のストリーム(サンプル)

SmartHRなどの労務システムを起点に、各種ツールに連携したり通知を飛ばしたりすること簡単にできますが、それだけで完結する業務はほとんどなく、自動化よりも「全体の業務プロセスを全員が認識して動く」ことの方が真の効率化に寄与するのです。

自動化よりも簡単に修正できることの方が重要だった

お客様がBYARDを導入した理由

また、マクロやRPAには頻繁に課題となるブラックボックス問題があります。目の前の処理効率だけを見ると自動化や連携は非常に効果がありそうに見えますが、業務プロセスの修正が頻繁に必要であることはほとんど考慮されていません。ノーコードツールは便利な面もありますが、本格的なシステム開発とは違い詳細な仕様を検討せずにパッと処理を構築できてしまうため、どのような処理が行われているかは構築した担当者しか把握していないことがほとんどになってしまうのです。

自動化や連携は構築した瞬間には効果があっても、中長期的に考えるとそのメンテナンス性に大きな課題を抱えています。こちらの企業さまでも「複数人が関わる業務では自動化や連携の効果は限定的である」と結論づけ、BYARDを使って全体の業務プロセスを整理することに改めて着手されました。

オンボーディングを完了されて、本格的にBYARD上で運用を開始され、
 ・軽微なミスが1/10になった
 ・別の担当者が途中から業務を引き継げるようになった
 ・社内からの問い合わせがほぼゼロになった

などの効果が出ています。

2.業務の目的にフォーカスできる

様々な企業の経理や給与計算などをBPOとして受託されている企業さまの事例です。

受託時にフロー図やマニュアルなどは一通り作成するのですが、業務を開始してから時間が経つほどに実態とマニュアルなどの乖離が目立つようになっていました。各担当者が複数の案件を抱えており、ベテランになるほどその場の判断で対応を進めてしまい、社内での共有や振り返りなどはほとんど行われていませんでした。

問題が一気に深刻化したのコロナ禍でした。お子さんが保育園や小学校に通えなくなったことで出勤できなくなり、結果として複数のスタッフが退職することになりました。社内で引き継ぎをはじめたのですが、ほとんどのフロー図やマニュアルが長い間更新されずに放置されており、引き継ぎに想定の数倍の時間と労力が必要になったのです。

また、引き継ぎ後も、後任の担当者はマニュアル通りに処理にするのが手一杯で、業務の全体像やその処理の目的を考える余裕がほとんどありません。社内でも各案件の情報が散らばっており、担当者間での横連携がほとんどできない状態で、これでは数年後に結局同じことが起きることを懸念され、BYARDの導入を決定されました。

育児休業手続きのストリーム(サンプル)

他の人にも進捗をチェックしてもらえるようになった

お客様がBYARDを導入して感じた効果

オンボーディングを完了されて、本格的にBYARDを活用することで
 ・計画と実態のギャップが可視化できた
 ・業務の目的を共有することで、各担当者が工夫できる
 ・急な休みが発生した際にも、別の担当者がフォローできる
 ・業務の目的(ゴール)を意識して進めることができる

などの効果が出ています。

3.マニュアル作成や自動化がゴールではない

業務の効率化のために自動化やシステムの連携をしたり、業務の再現性や代替性を高めるためにマニュアルやフロー図を作成したり、といったアプローチは王道中の王道です。

ただし、多くの人が誤って認識しているのは、ツールの導入やマニュアルの作成をゴールだと思ってしまうことです。

状況は常に変化しており、かつ、想定通りに進むことも多くないため、業務は常に改善が必要であり、システムやマニュアルはその都度メンテナンスがされなければなりません。

これはSaaS開発などで用いられるアジャイル開発の考え方と非常に似ているのですが、日々運用・開発(改善)し続けるシステムや業務に完成はありません。どちらかといえば、リリース(ローンチ)してから真のスタートといえます。

ファーストフードやコンビニなどにおけるマニュアルは本部で専用チームが何度も検討を重ねた上で提供されたものですし、なにか変更があればすぐに反映され、再度配布されています。同じマニュアルであっても、社内のスタッフが「分かればいい」レベルで作成するものとは全くの別物なのです。もちろん、一般的な企業でマニュアル作成やメンテナンスの専門チームを持つことは現実的ではありません。

そこでBYARDのアプローチは、「自分たちで構築した業務プロセスを、常になぞりながら業務を進め、都度自分たちで修正していく」というものです。作ることよりも運用することが大変なのが、マニュアルやフロー図というものなので、それが放置され、形骸化しないようにすることを念頭に機能を設計しました。

BYARDは導入した日からすぐに圧倒的な効率化を生み出すようなものではありませんが、業務プロセスを自分たちで構築し、運用し、メンテナンスしていくという当たり前のことを当たり前にできるようにしたプラットフォームです。

BYARDのオンボーディングが完了した後も、もちろん業務はずっと続いていきます。だからこそ、自社で業務を設計し、見直し、運用を最適化させていく土台をBYARDは提供し、それを運用するスキルを身につけていただくことをBYARD導入の真のサクセスだと考えています。

自動化や○○AIのような派手さは一切ありませんが、業務の改善というものは即効性を求めると失敗するという信念のもと、オンボーディング時にはツールの使い方よりも「業務設計のPDCAの回し方」をしつこいくらいにお伝えするようにしています。

近年のPLG(Product Led Growth)型のアプローチとは真逆ですが、業務管理ツールのCS担当者が棚卸し、設計から振り返りや改善の反映まで伴走してくれるようなサービスはほとんどないため、ここがBYARDの強みになっています。

最初はIT系での導入が多かったのですが、最近では製造業、サービス業、小売業などからの引き合いの方が多く、小手先の自動化や連携ではなく、本質的な業務プロセスの見直しができるオンボーディングプロセスやツールの機能に価値を感じていただけることが増えてきました。

マニュアルやフロー図は必要ですし、自動化やシステム連携も活用できるなら使った方がいいのは間違いないのですが、「何度も繰り返し行う業務」については再現性・代替性・改善性を織り込んだ体制を構築することが必要であり、企業規模が大きい企業、社歴が長い企業ほどこの課題に対する根が深くなっているため、BYARD導入による大きな改善効果が出ています。

「うちもDXだ!」といいながら導入した複雑なツールはほとんど効果がでなかったのではないでしょうか。「マニュアルを整備して業務を可視化するぞ!」といって作ったマニュアルやフロー図は、メンテナンスされずに誰にも参照されなくなり形骸化しているのではないでしょうか。

BYARDでは中長期での業務プロセス全体の改善をしっかり支援していきますので、日々発生する業務処理での課題を抱える方はぜひBYARDにご相談ください。

BYARDのご紹介

BYARDはツールを提供するだけでなく、初期の業務設計コンサルティングをしっかり伴走させていただきますので、自社の業務プロセスが確実に可視化され、業務改善をするための土台を早期に整えることができます。
BYARDはマニュアルやフロー図を作るのではなく、「業務を可視化し、業務設計ができる状態を維持する」という価値を提供するツールです。この辺りに課題を抱える皆様、ぜひお気軽にご連絡ください。

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