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進化に付いて行けず。 ~ 舞台 ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか ~

愛している隆の出演は大竹しのぶさま、白石加代子さまと同じ気合で抽選に挑みます。

隆ってダレ? 藤井の隆さんです、ホットホット!!(ひとり相撲)

しのぶさまの舞台の良席に続き、前から何と4列目でした♪

土砂降りの予報が出ていたため、ちょっと早めに現地へ到着。

ツタヤで欲しかった本を物色していると、程よく開場となりました。

ここからややネタバレがありますので、これから観劇予定の方は後日お読み頂けますと幸いです!


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ストーリーとしては、人付き合いを始めとして今一つ社会に溶け込めない太郎こと竜星涼さんを軸に進みます。

竜星さんは派遣でピエロの仕事をしていますが、自身として要領を得ず、もうひとつ自信を持てずにいます。

ある日、竜星さんが仕事をしている時に、手品で出したお花をその場にいた老婆のまっちゃんこと高橋惠子さんに差し出し、高橋さんは受け取ります。

そのままピエロの仕事を終えた竜星さんに高橋さんは何故かついて来ます。

ずっと付いて来る高橋さんは、とうとう竜星さんの部屋にまでついて来てしまいます。

どうにか帰らせようとしますが、何が何だか部屋に上がり込んで来て、とうとう共同生活するにまで及びます。

高橋さんには痴呆があり特別養護老人ホームから抜け出して来ていて、娘の家納ジュンコさんと孫の中井千聖さんは、ホーム職員の山本圭祐さんと山口航太さんをしばき倒しながら、高橋さんを探し始めます。


そんな竜星さんを心配する兄に隆、その妻として山田真歩さん。

竜星さんの部屋を訪ねた際にチラっとしか見えなかった高橋さんを、最初は「彼女」が出来たと思って喜んでいた隆ですが、実は街に貼りだされている「探しています」の老女と知り愕然とします。

ホームへ送り返すべきと最初は説得しますが、なぜか竜星さんの自主性に任せ「見守る」ことにします。

その隆と山田さんには何故か隆の後輩のノゾエ征爾さんが付きまとい、常にこの二人の後をついて回っています。

ある日、竜星さんが買い物へ行く途中で、元同級生で妊娠中の瀬戸さおりさんとばったり出会います。

なんとお向かいのマンションに住んでいて、夫がまさかの元担任である菅原永二さんと聞かされます。

近所に竜星さんが住んでいることを知った瀬戸さんは、ちょいちょい竜星さんのアパートを覗き見るようになります。


ホーム職員二人は高橋さんの失踪の責任を取らされ解雇。

竜星さんの派遣会社の上司の青柳翔さんは隆の同級生であり、うだつの上がらない竜星さんの面倒を見ています。

会社の女性社員の芋生悠さんは密かに竜星さんに思いを寄せていますが、そんな芋生さんに青柳さんは思いを寄せている微妙な三角関係。

芋生さんは仕事を休みがちになった竜星さんを心配して部屋を訪ね、そこで高橋さんがいることを知ります。

芋生さんもすぐに失踪した老女と気づきますが、竜星さんが高橋さんを大事にお世話している様を見て、黙っていることにします。


なかなか高橋さんを見つけられない娘は、信仰している宗教に「自分が悪いせいで見つからない」と、どんどんのめり込み、孫もその様に翻弄されます。

竜星さんが高橋さんをかくまい続けることで、心配している隆に対して、山田さん、ノゾエさんの「秘めた関係性」が顔を見せ、芋生さんが竜星さんに強く肩入れすることで青柳さんの恋心は暴走し、近所に住んでいる瀬戸さんと菅原さんの間の「赤ちゃん」は、実は菅原さんが「種なし」であることで誰の子か分からないと判明するなど、混乱を見せ始めます。


ある日、アパートの窓から外を見ていた高橋さんを、ホームを解雇された二人が発見し、アパートを覗き見ている瀬戸さんもお尋ね老女である気づきます。

事が大きくなりそうなその時、高橋さんは竜星さんの部屋をフラっと出て行き、ホームへひょっこり戻って行きます。

高橋さんはホームで何を聞かれても何も答えず、竜星さんは咎められることは無いのに、自首を決意し・・・


ここまで書き出しましたが、正直、竜星さんが高橋さんをかくまうことで、周りがどんどんおかしなことになっていく理由が分かりませんでした。

舞台タイトルの「ガラパコス(ガラパゴス)」のように、竜星さんが高橋さんをかくまい続ける「孤立した状況」が、竜星さんの心境を独自に「進化」させ、片や周りの人々の状況を攪乱させてしまい、サブタイトルの「進化してんのかしてないのか」にそれぞれの関係性を至らせたのかなぁっと。


舞台は両サイドと奥、床、演者さん達の部屋的な箱のセット全てが黒板状になっています。

床は舞台手前から奥にかけて坂を上がるような緩やかな傾斜となっていて、演者の皆さんは舞台セットの代わりチョークで絵を描いたり、心の声や実際の思いや状況を文字で書き出します。

書き出された絵や文字は消されず、どんどん上書きされます。

その上書きもある意味「進化」なのかもしれません。

随所随所に重要なキーマンと思われる「バスに乗り遅れる謎の女」が登場し、ラストシーンでは演者のみなさんで行進したり合唱したりするのですが、意味が全く分かりませんでした。


自分は「進化」に乗り遅れているのかもしれません(笑)

理解せず感じる心構えで足を運ぶ「大駱駝艦」の舞踏は好きですし、セリフの洪水な野田秀樹さんの舞台は途中まで「?」であったとしても、ラストシーンで怒涛の繋がりを見ることが出来ます。


今回の舞台は個々の事象は明快ですが、絡めるとなると難解でした。

演者さんの熱量が高かっただけに、自分の理解度の低さが。。


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