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111日目:わかて【若手】→エッセイ

わかて【若手】
若い人。

◆◆◆

若手という年齢じゃなくなって久しいけれど、「最近の若者は…」なんて憤りは微塵もなくて、最近の若い人たちの格好良さには惚れ惚れすることが多い。

彼等が様々なボーダーを打ち破っていくことが、とても清々しい。
ジェンダー、国境、年齢…私が飛び越えられず尻込みしてしまういろんな境界を、彼らはガンガンぶち壊していく。

たくさんの尊敬する若者がいるけれど、とくに大好きなのは女王蜂のアヴちゃんだ。

はじめて観たのは映画「モテキ」のライブシーンだった。ドラッグクイーンのような格好で舞台を支配する女王蜂のメンバー。
年齢も性別も国籍も、なにもかもがわからないけど、とにかく格好いい。
正直、そのシーン以降は映画の内容がどうでもよくなって、すぐに女王蜂のCDを買いに行った。

一番好きな「鉄壁」という曲に、こんなフレーズがある。

喧騒に混じってあたしに残忍な過去が
突然飛び込んで来たとしたら
一番正しい行動はどれ?
その場で膝突き泣きじゃくるあたしを認めていいの?

彼女たちは、ただ格好良いだけじゃない。
膝突き泣きじゃくるような自分すら、認めよう、受けいれようとする強さがある。それは弱い自分に蓋をして閉じこめるよりも、よっぽど痛みを伴うことだと思う。
(ちなみに、この曲を書いたのってアヴちゃんが十代のときなんじゃないかな。)

りゅうちぇるさん、青葉市子さん、CHAIのメンバー、滝沢カレンさんなどなど。
自分を突き詰めてる若い人たちを見ると、新しい幸せの形を提示されているようで、こちらの心も解放される。もうそのままで、大人たちがなんと言おうが走り抜けて、と祈るような気持になる。

でも、そんなファンの願いすら無視して、彼等には好きに生きて欲しい。
まずなによりも、私は私自身をアップデートして生きていかなきゃな、と思うのだ。

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