"「死」とは何かを"自分なりに嚙み砕くこと
先立つ不幸をお許しください
自殺を決意した人が親に向けて書く手紙の常套句
「死」=不幸なのだろうか
生きることは必ずしも幸せなことなのだろうか
この本に答えがあると断言できませんが
「死」を考える
「生」に向き合う時間を与えてくれます
死ぬことはダメなことなのか
生きる価値は何なのか
自殺はいつなら許されるのか
下記が主な章。気になった項目だけでも立ち読みしても良いかと。
○死とは何か
○人は、死ぬとどうなるのか
○死への「正しい接し方」――本当に、恐れたり、絶望したりすべきものなのか
○なぜ歳をとるごとに、「死への恐怖」は高まっていく?
○残りの寿命――あなたは知りたい? 知りたくない?
○「不死」が人を幸せにしない理由
○「死ぬときはみな、独り」というのは、本当か
○自殺はいつ、どんな状況なら許されるのか
○死が教える「人生の価値」の高め方目を背けたいことに向き合っているのか
読了するまでかかった期間は1ヶ月
「死」はなるべく来てほしくないと思うのは自由ですが
「死」を考えないのは目を背けているだけ。
直視することで何かの答えのヒントになるかもしれません
その努力を惜しんではいけない。
「死」と「生」に向き合う時間が必要なひと向けに
売れているのがベストセラーの理由なのでしょう
そして生きている以上、死を気にしない人はいない
ターゲットは人間全般なのだから売れるのは必然とも言えます。
この本で出会った言葉で印象的なのはコレ
死のどこが悪いのかといえば、それは、死んだら人生における良いことを享受できなくなる点で、それが最も肝心だ。死が私たちにとって悪いのは、私たちが死んでさえいなければ人生がもたらしてくれただろうものを享受できないからにほかならない。
最初に書いた「先立つ不幸」が彼(彼女)の人生において
これから先も不幸であり続けるのであれば「死」の判断は正しい。
ではどのタイミングからその人生は不幸なのか幸せなのか
本の中にあるX軸が悪いというマイナス地点Cがこれ以降も不幸が
続くのであれば「死」は正しい。
でもこんな風に今の不幸が人生におけるマイナスなのかどうか
それがさてはて長く続くのかどうか
仮にそれを論理立てて考えることができるのであれば
不幸を回避する術があるのではないか
課題は直視することで何かしらヒントに繋がる
この本はそれを教えてくれます。
もう一つこの本でココロに留めておきたい言葉
永遠に生きたくはありません。
私たちは永遠に生きるべきではないからです。
もし私たちが永遠に生きるはずだとしたら、永遠に生きることでしょう。
でも、私たちは永遠に生きられません。
だから私は、永遠に生きたくないのです。
「死」に向き合うことで
「生」に前向きになれるのがこの本の価値と言えるかもしれません。
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