みそぎ

祖母が亡くなってから約3ヶ月後。

実家から車で約20分くらいの墓地の一角にいました。

そこは小さい頃からよく祖父のお墓参りとして通っていた古くからお付き合いのあるお寺です。

祖母はここの住職さんとも非常に仲が良く、お盆やお彼岸などの節目のときは必ず通い、住職さんと談笑していたのを覚えています。

でも今は状況が違います。

その祖母はこのお墓の中で、祖父と一緒に眠っています。

もし天国というものがあるのだとしたら、祖父と27,28年でしょうか。そのくらいぶりに再会していたらいいなあって。

ひしゃくでお墓に水をかけ、タオルで磨き、新しいお花を添えて拝みます。

拝むというよりもひたすら謝っていました。

死に目に会えなくてごめんなさい。

こんな馬鹿な孫でごめんなさい。

心配ばかり掛けてしまってごめんなさい。

もう、数え切れないくらいのごめんなさいを伝えました。

そして、祖母がよく唱えていた念仏?らしいものを唱えました。

これは特に教わったというものではありませんが、よく祖父の仏壇の前で祖母が唱えていたのを聞いていたものです。

一通り終わり、お墓を後にしました。

なぜだかはわかりませんが、少しずつ心が元気になっていくような感じになりました。

自分勝手な解釈かもしれませんが、もしかしたら許してくれたのかもしれません。

そもそも最初から怒っていなかったのかもしれません。

その後、父と母に散々言われました。

『今すぐ辞めて帰ってきなさい』

『このままの調子で休みなく働いていたら冗談抜きで死ぬよ?』

まあ、この1年半後くらいにはボロボロになって強制送還されましたから、このアドバイスは半分以上当たっていましたね。

でもそのときはすぐに辞めるだなんてできなかったし、先輩はともかく自分のことを心配してくれているスタッフさんたちを放置するなんてできませんでした。

なので、1泊して次の日の夕方の新幹線で再びお店へと戻りました。

このお墓参りによって少しだけではありますが、心が回復しました。

感情も少しは戻ったようで、笑ったり驚いたりできるようになりました。

一応、自分の中で一区切りできたお墓参りだったかと思います。

なお、これは後から母から聞いた話なんですが、母の夢の中に祖母が出てきたそうです。

自分はそういうスピリチュアルな話は信じない方なんですが、母曰く『ちょっと○○(自分の名前)のところに行ってくるよ』と。

つまり、守護霊的なものとして自分のことを守ってくれているのかなって勝手に思っています。

怖い気持ちは0ではありませんがきっといろいろなことから守ってくれるはずなので、なんかちょっとうれしいですね。

なのでまあ、これからはおばあちゃんの分まで生きていかなきゃいけないなと。

偉くなりたいとかお金持ちになりたいとかそういうものじゃなく、なんというか人並みに幸せになって日向を歩く人生というか、身の丈に合った生活ができればいいな~って。

今まで以上に自分自身と向き合うようになりました。

人はいずれ亡くなってしまいますが、その人から受け継いだものやマインド、教えとかはずっと残りますし、残していきたいです。

この辺でいったん終わりにします。

今こうして書いている自分も少し落ち着いてきました。

こんな重たい話を読んでいただいて本当にありがとうございます。

次回からはまた軽めのことを書いていきたいと思いますので、もしよかったらお付き合いください。

よろしくお願いいたします。

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