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長野 わざわざ実店舗 問touのpop up eventのこと その1.長野出張その前に

9月に長野 わざわざ実店舗 問touにて、私が鶫 tsugumi 銀小物製作所という屋号で制作・デザインしているジュエリーのpop up event を開催させていただいたので、その話しを。

とても良い時間が過ごせたので、それはなぜだろうと、整理も兼ねてつらつらと綴ってみようと思います。


わざわざさんにてお取り扱いが始まったこと

まず、わざわざ代表平田さんとの出会いですが、2018年夏に青山spiralという商業施設のエントランスにあるSHOW CASEというガラス張りの空間で作家3名で展示販売会をしておりました。

同時期に原宿にてとある合同展会をやっていて、気になっていた出展者さんもいたので自分の展示販売会のDMを持ってそちらの会場に伺いました。

今思えば自分の展示販売会のDMを持って、人様の展示受注会に行くとはちょっと図々しいかなと思うのですが、とにかく機会がありそうなところは動いてみるということをしなければいけないという気持ちが今よりずっと強かったです。 

今でも謙虚な気持ちを忘れず、時折そういった行動に出ます。(前よりもう少し慎重になったような気がしますが)
自分で言うのもなんですが、結構こういう時がんばってます。

なぜなら制作と営業とでは使う思考と心がまったく違うので。

自分のことを知ってほしいなら相手ものことも知るべき。
その余白を自分に作っておかなければいいけません。
制作の時にギュイーーーっとストイックにやっているその気分をできる限り捨てております。

興味持ってくれるかなぁとか、迷惑かなぁとか、そういうネガティブすぎる気持ちもいったん置いといて、まずは自分の自尊心のタガをきっちり緩めます。

できているかどうかは置いといて、オープンマインドを心掛ける努力を。
(まぁできてない事がほとんどかもですが。)




話は逸れましたが、そんなタガが緩んだ状態だったかさておき、勇気を振り絞って向かったその原宿の合同展示会では、お話ししたことある方に自分の展示販売会のDMを渡したりウロウロしてたところ、わざわざの平田さんが会場に来場者としていらしゃって、シルバージュエリーに興味を持ってくださりDMをお渡ししました。

「今青山で展示販売会をしておりまして、、、」
「後で行く行くー」

と言う感じで、こういう現場での「後で行く」は「行けたら行く」で、来ない事がほとんどで、のんびり自分の会場に戻って「こんな暑い中歩いてくるの大変だよなぁ、まぁ来ないだろうな」と思っていたところ、本当に来てくださって、嬉しい気持ちとびっくりの気持ち「本当にいらしゃった!?」と言う感じでした。
(来てほしいからDM配ってたのに驚くこたぁないでしょうという事ですなんですけども)

商品についてお話しし、他社ではあまりやってない制作ポイント、金属やジュエリーについてお話しさせていただいたところ、お取引がそこから始まったという流れです。


生活に欠かせない道具のような、身につける人の日常の定番となるようなジュエリーでありたいと常々思っていて、今も主流にあるファッション業界のシーズン毎に新しいものを提案するという流れとは別の軸でお客様に届けたいと思っていたので、その時にいただいた名刺に「パンと日用品のお店」とあったのもとても嬉しかったです。


spiralの展示販売会は個人のお客さまへの小売の形での販売会だったので、卸さまへの受注をお受けする準備をしておらず、今思い返しても相当あたふたしながら受注の内容を余ったA4サイズの紙に書いていただいたと記憶しております。


『山の上のパン屋に人が集まるわけ』を読んで

それからは、わざわざファンの方は周知されていることと思いますが、
株式会社わざわざの働き方への取り組み、ECの作り方、日々使う物の提案、オリジナル商品の開発の経緯、今年になってはB Corp認証を取得されたり(日本ではまだ29社というのがちょっと意外でした)、いち消費者としても応援したくなるような運営をされていて、身が引き締まる思いで現在もお取り扱いいただいています。


お取り引きが決まってからわざわざさんを知り、SNSを通じて時折目のするわざわざ情報にワクワクしたり、共感したり、ちょっと心配したり、納品しながらもいちユーザーとしても楽しんだり気にかけたりしておりました。

そんな中、今年『山の上のパン屋に人が集まるわけ』という本を出版され、読んでみると、ここ数年の状況の変遷や試みの知られざる背景など、改めて歩みを知ることができ、一気に読み終わった感想はまず「筋が通っている」という事でした。

うまく行ったこともいかなかった方ことも赤裸々に綴っており、それも含めてすべて繋がっている、腑に落ちるというような納得感です。


会社というと、概念的な漠然とした実態というような印象になりがちのような気がしますが、本を読んでるとその都度に運営判断されてた前後の流れが分かり、その渦中にある「人(たち)」の営みが見えてきます。

その営みの中で生まれる気づきや違和感のポイントがどこにあるか、それらにきちんと向き合うことの積み重ねで独自の進化を遂げていること、わざわざという会社の生態のような、そしてその核のようなものを本を読んで感じる事ができたような気がします。

そして1人(あるいはひとつ)のきっかけがいろいろな関係を巻き込もみながら広い働きかけに繋がるんだということを体現しているように思えて、何が言いたかというと読み終わった後とても前向きな気持ちになれました!という事です。


平田さんの半生も非常に興味深くて共感したり驚きがあったり親近感が湧いたり。
(DJやってらしたとか、かっこいいな。DJイベントやらないのかな)

著書で平田さんご自分で書かれていますが「言葉がいささか強い」ということについて、私は平田さんのSNSでの発信力を知る前にご本人とお会いして話しているのが先なので、「言葉がいささか強い」という印象がだいぶ薄く、そうかなぁ?と本を通して読んでもそう思っています。

ちなみにご本人はどちらかというと物腰の柔らかく控えめで、でもチャーミングで明るい方という印象です。ということをお伝えしたいです。

(ラジオラバーとしてはお声がとても聞きやすいので個人的にはpodcastやってほしいなと密かに思っています。)


長野・東御市の出張を書く前に前置きが長くなってしまいましたが、わざわざ平田さんと初めて会った時のこと、そして会社そのもの取り組みがとても素晴らしいのでこの機会に書かせていただきました。

そしてそのわざわざがある東御市へ念願のpop up eventへ!
出張イベント楽しむぞモードになっている時の私は最強にポジティブです。
続きはまた後ほど!