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政治講座ⅴ1526「中国共産党の正統性」

以前掲載したブログの続編になる。
「中華民国VS中華人民共和国の戦争は未決着状態」
「兵法三十六計(走為上)の中華民国」

中国共産党が何故に「台湾」に固執するかというと、中華人民共和国の正統性に非常に関係するからである。
「易姓革命」の思想が中国には存在する。
天は己に成り代わって王朝に地上を治めさせるが、徳を失った現在の王朝に天が見切りをつけたとき、「革命(天命を革める)」が起きるとされた。それを悟って、君主(天子、即ち天の子)が自ら位を譲るのを「禅譲」、武力によって追放されることを「放伐」といった。
儒家孟子は易姓革命において禅譲と武力による王位簒奪の放伐も認めた。ほとんどの新王朝では、史書編纂などで歴代王朝の正統な後継であることを強調する一方で、その正統性を強調するために前王朝と末代皇帝の不徳と悪逆が強調される。このように、易姓革命論は王朝交代を正統化する理論である。今回は中国大陸を巡る正統性について論じ、報道記事を紹介する。

     皇紀2683年12月2日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

はじめに

中国の歴史を少し前まで振り返る。
清王朝の第12代にして最後の皇帝愛新覚羅 溥儀(在位:1908年12月2日 - 1912年2月12日)は中国大陸では孫文など辛亥革命(民主化運動)で発足して建国された中華民国から逃げ出して出身地の満州に日本国の庇護のもとに新たに満州国の皇帝になるのである。そして中国大陸には建国された中華民国あった。それ以外中国共産党よ言う武装集団が台頭してくるのである。日本が第二次世界大戦の敗戦(1945年)により中国大陸から引き揚げた後に、国家としての中華民国武装集団の中国共産党の戦いが始まるのである。中国共産党は日本兵の兵器を摂取して、中華民国に優位に戦いを進めて、中華民国を台湾に追い詰めたのである。台湾の権利は日本が放棄したが台湾の帰属は国際法上定められていないのである。中華民国は台湾を連合国に代わって代理占有している位置づけである。1949年10月1日に武装集団の中国共産党中華人民共和国を北京で建国宣言をした。
しかし、中華民国は逃げた
のであるが、まだ、国家として存在している。中華民国も「一つの中国」と言うのは、中華民国が中国大陸の統治者であるとの中華民国の主張でもあるのである。兵法三十六計では最終的に逃げることは負けを意味しない。そして、力を蓄えて形勢逆転の機会を狙うための計略である兵法三十六計は説くのである。
つまり今の中華民国と武装集団の中国共産党(中華人民共和国)の両者においては、中国大陸の統治者としての勝敗はまだついていないのである。中華民国は台湾に一時避難しているだけである。故に、清王朝時代からの「易姓革命」思想からいうと禅譲されたのは中華民国であり、今占有している武装集団の中国共産党(中華人民共和国)には正統性が乏しいと言えるのである。武装集団の中国共産党(中華人民共和国)が中華民国を滅ぼすか、禅譲(または併合)しなければ、正統性を主張できないのである。米国や日本は早合点して武装集団の中国共産党(中華人民共和国)が勝利者として国家承認しているが、中華民国は台湾に逃げはしたが敗北を認めたわけではない。まだ、中国大陸の正統な統治者は中華民国である。中国共産党はこれを危惧して台湾にこだわるのである。そして、中国経済の崩壊による低迷が続くと「正統性」が疑われて、中国共産党が「白紙革命」で追い出されることになる。その時に中華民国は正統な統治者として返り咲くことになる可能性を秘めているのである。鉄鉱山・炭鉱山などの事故の被害の隠蔽や武漢から始まった疫病の調査も隠蔽して、都合の悪いことはすべて隠す体質の中国共産党である。事実の隠蔽体質や人民への弾圧、言論封殺は中国共産党に正統性と統治資格がないことの表れである。哀れだな!


再発警戒、言論封殺を加速=「白紙運動」から1年―習政権


27日夜、北京市内の「白紙運動」の現場付近を警戒する公安当局© 時事通信 提供

 【北京時事】中国各地で厳格な「ゼロコロナ」政策に抗議する「白紙運動」が起きてから1年。運動を一つのきっかけに同政策は撤廃され、市民側の「成功体験」となったが、習近平政権は再発を警戒し、監視を強化している。運動に参加した市民は拘束や当局の監視下に置かれているとされ、言論封殺は一層加速している。

 27日夜、1年前に若者ら数百人が集まり白紙を掲げた北京市内の現場では、数メートル置きに警備要員が立ち、集会を阻止しようと通行人に目を光らせていた。上海でも同様に多数の警官が投入されたもようだ。

 上海の運動に参加し一時拘束された男性は、米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、ゼロコロナ政策によるロックダウン(都市封鎖)経済の低迷に対する怒りが運動につながったと指摘。「歴史に名を残すだろう」と意義を強調した。

 北京市内の大学で白紙を掲げた男子学生は、多くの運動参加者が今も政治的抑圧に直面しているとして、「権利のために闘い迫害された人々のことを忘れないでほしい」と語った。

 白紙運動は、1989年に学生らの民主化運動を武力弾圧した天安門事件以来の大衆運動とも指摘され、習政権は事態を重く見ている。当局は直後から参加者のあぶり出しを始め、ネットの監視を強化。少なくとも100人以上が逮捕されたという推計もある。中国のネット上で白紙運動に関する情報は一切表示されず国営メディアは一貫してこの運動について伝えていない。

上海中心部の「ウルムチ中路」交差点付近を警戒する警察官=26日(AFP時事)© 時事通信 提供

 今年10月末には李克強前首相が急死し、多くの市民がゆかりの地を献花に訪れた。開明的な指導者として慕われた李氏は、社会の統制を強める習国家主席と対比して語られることも多く、追悼の動きが政権批判につながらないよう、当局は神経をとがらせた。「国家安全」を最重要視する習氏は「反スパイ」活動にも力を入れており、言論空間は狭まる一方となっている。 

中国の鉄鉱山事故で12人の遺体隠しと報道 地元政府幹部が指示

北京=林望2023年5月6日 12時54分

 中国河北省唐山市郊外の鉄鉱山で昨年9月、作業員ら14人が死亡、1人が行方不明になる事故がありながら、地元政府の幹部が「死者は2人」との虚偽報告をし、12人の遺体を隠すなどの工作をしていたことが分かった。中国メディア「澎湃(ポンパイ)新聞」が伝えた。

 事故は昨年9月2日、唐山市遷西県で開発中の鉄鉱山で起きた。河北省の担当部門の調査によると、運営会社が定められた計画や手順に従わずに坑道を掘った結果、古い坑道にたまっていた大量の水が流れ込んだという。

 事故は同日、鉱山の担当者から地元行政機関の鎮やその上の県政府に報告されたが、県の共産党委員会トップら複数の幹部らは、犠牲者を2人と偽って省などの上級機関に報告。6日、県幹部の指示の下で作業員らが現場に入り、12人の遺体を隠したという。

中国の炭鉱でまた事故 黒竜江で11人死亡

朝日新聞社 によるストーリー • 

中国の国旗=2023年10月、北京、畑宗太郎撮影© 朝日新聞社

 中国東北部の黒竜江省双鴨山市にある炭鉱で28日午後、11人が死亡する事故があった。中国国営中央テレビが伝えた。中国では今年に入って炭鉱での事故が相次いでいる。

【写真】中国の炭鉱崩落の犠牲者は53人 公務員大量処分 背景に習氏の号令

 報道によると、詳しい事故原因は調査中としているが、強い力がかかることによる崩落が起きたとみられるという。捜索は終了したとしている

中国の炭鉱崩落の犠牲者は53人 公務員大量処分 背景に習氏の号令

北京=畑宗太郎2023年8月30日 7時30分

 2月に中国・内モンゴル自治区で起きた炭鉱の崩落をめぐり、政府の事故調査班は犠牲者が53人に上ったとする調査報告をまとめた。8月29日、国営中央テレビが伝えた。運営企業のずさんな安全管理を見逃したとして処分対象となった地方政府などの公務員は、42人に上っている。

 報道によると、崩落が起きたのは2月22日。高さ180メートルに及ぶ土砂の山が東西約500メートル、南北約200メートルの範囲で崩れ、現場の作業員らがのみ込まれた。

 報告は、崩落が「設備建設と生産活動が同時に進む中で起きた」と指摘。運営企業の法律違反は多岐にわたった上に、地方政府の管轄部門による監督が不十分で、重大なリスクを見逃したと批判した。

 司法当局は、この事故で炭鉱の運営企業代表者ら19人の捜査を進め、うち13人を逮捕。鉱山安全監督部門の幹部ら公務員6人は規律調査部門から取り調べを受け、36人が免職などの処分を受けた。

蔡英文総統、中国指導部は「国内に大きな問題抱えている」…大規模侵略「検討時期ではないのでは」

読売新聞 によるストーリー • 14 時間

台湾の蔡英文総統=ロイター© 読売新聞

 【台北=園田将嗣】台湾の蔡英文((ツァイ・インウェン))総統は30日に公開されたインタビュー動画で、中国が台湾を侵攻する時期について「中国の指導部は国内に大きな課題を抱え、今は大規模な侵略を検討する時期ではないと考えているのではないか」と述べた。米紙ニューヨーク・タイムズが主催したイベントでインタビューに応じた。

 米国では中国が2027年までに台湾に侵攻する可能性が指摘されるが、蔡氏の発言は、中国が台湾統一よりも自国経済など内政の課題への対処を優先させるとの見方を示すものだ。


参考文献・参考資料

再発警戒、言論封殺を加速=「白紙運動」から1年―習政権 (msn.com)

中国の炭鉱でまた事故 黒竜江で11人死亡 (msn.com)

中国の炭鉱崩落の犠牲者は53人 公務員大量処分 背景に習氏の号令:朝日新聞デジタル (asahi.com)

中国の鉄鉱山事故で12人の遺体隠しと報道 地元政府幹部が指示:朝日新聞デジタル (asahi.com)

政治講座ⅴ1523「中華民国VS中華人民共和国の戦争は未決着状態」|tsukasa_tamura (note.com)

政治(歴史)講座ⅴ1496「兵法三十六計(走為上)の中華民国」|tsukasa_tamura (note.com)

蔡英文総統、中国指導部は「国内に大きな問題抱えている」…大規模侵略「検討時期ではないのでは」 (msn.com)

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