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政治講座ⅴ781&やさしい物理講座V53「核兵器の保守管理の難しさ」

核兵器の劣化と保守管理について以前のブログで論じた。同様の内容の報道記事を見つけたので紹介する。

       皇紀2683年1月21日
       さいたま市桜区
       政治研究者 兼 
       理論物理研究者 田村 司

はじめに

以前掲載したブログの内容が重複するものが多々存在するが、参考のためにURLを掲載して置く。

政治(物理)講座ⅴ474「ウクライナの原発研究者拘束? 核兵器の保守管理か?」|tsukasa_tamura|note

政治講座v182「ロシアの兵器の正確さと核兵器の老朽化:不発弾化(ウランや火薬の劣化)ロシアの核兵器は無用の長物か」|tsukasa_tamura|note

政治講座(物理講座v46)v172「核兵器は放射性物質の半減期(自発核分裂)と火薬の劣化により不発の可能性、それは屁の突っ張りと化す」|tsukasa_tamura|note


プーチン露大統領がウクライナで核兵器を使わない驚きの理由

Zeleb.es - 2 時間前

ギャラリーの写真 1/23 ロシアによるウクライナ侵攻が激しさを増す中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦術核兵器の使用に踏み切る恐れを多くの専門家が指摘している。だが、その可能性を否定する、意外とも思える理由がある。

ギャラリーの写真 1/23©The Daily Digest 提供

核戦争へのエスカレーション?

ロシアによるウクライナ侵攻が激しさを増す中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦術核兵器の使用に踏み切る恐れを多くの専門家が指摘している。だが、その可能性を否定する、意外とも思える理由がある。


©The Daily Digest 提供

動作しない可能性

今回のウクライナ侵攻によって明らかになったのは、ロシア軍の装備や練度がかなり不十分なものであり、ソ連崩壊以降に西側諸国の専門家が想定していたような水準には到底達していないということだ。


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崩壊寸前の軍隊

ロシア軍の戦争遂行能力はかなり低く、開戦からの11か月でわかったのは、ここ20年ほどは装備品の保管や保守もろくにされていなかったということだ。車両のタイヤがパンクし、整備不良のAK-47を使っている様子からは、ロシア軍の武器庫の状態がうかがい知れる。そして、それは核兵器についても例外ではないかもしれない。


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核兵器の保守はむずかしい

BBCによると、ロシアは現在5977発の核弾頭を所有し、うち約1500発が配備中だという。これほどの数の核弾頭を保守点検するのは容易なことではない


核兵器の解説は次の通り

原子爆弾の出力増強剤(ブースト型核分裂兵器)
原子爆弾のエネルギ―を重水素-トリチウム水素の混合ガスに照射してD-T反応を起こし、それで生じた中性子で核分裂反応を促進し核爆弾の威力を増強したもの。爆弾1個当たり2 g程度のトリチウムを使用し、壊変で消滅して失われる分を補給するため8年に1回トリチウムガスを交換する。また、アイビー作戦マイク実験においては、核融合装置(水素爆弾)内の液体重水素を核融合反応させるために、テラー・ウラム型デザインの一環として、セカンダリーにトリチウムとプルトニウム製のスパーク・プラグが用いられた。

D−T reaction.核融合は、軽い核同士の融合反応でエネルギーを取り出すもので何種類もあるが、実際に利用可能なものは5ケース程度で、特に現在世界で研究の対象としているのは、このD(重水素)DとD−T(三重水素)核融合反応である。原材料として放射性元素はTだけで、Dは海水中に豊富に存在する。また反応生成物はヘリウム、T、中性子で、Tは再び燃料になる。中性子による構造材の放射化を管理する必要がある。D−T反応では、電荷の反発力に打ち勝って衝突させるためには、1000km/秒以上の速さが必要で、加熱温度1億度以上に相当する。




形状と配置

一端が丸い円筒形回転楕円体をした弾殻内の丸い側や焦点に核分裂装置、つまり原子爆弾が置かれる。円筒部分か、もう一方の焦点には、外層にタンパーとしてウラン238(238U)中間層に核融合物質としての重水素化リチウム中心に更なる核分裂反応源としてのプルトニウム239(239Pu)よりなる3層の物質が置かれる。弾殻は放射線の反射材として機能させるために、ベリリウム(Be)、ウラン、タングステン(W)などが使用され、特にこの部分に238Uウラン235(235U)を分厚く使用したものが3F爆弾と呼ばれるさらに発生エネルギーを高めた核爆弾である。核融合部分と弾殻の間はポリスチレン等が詰められる。

第1段階:原子爆弾の起爆と核分裂による放射

原子爆弾が起爆されると、その核反応により放出された強力なX線とガンマ線、中性子線が直接に、または弾殻の球面に反射して、もう一方の核融合部分に照射される。照射されたX線は核融合物質周辺のスチレン重合体などを瞬時にプラズマ化させ、高温高圧となって円筒部の中心に位置する3層の核融合装置を圧縮する。ウラン238(238U)が促進効果で核融合物質としての重水素化リチウムを中心へ圧縮する。中心軸のスパークプラグのプルトニウム239(239Pu)も圧縮され、239Puが核分裂反応を開始することで中心部からも重水素化リチウムを圧縮する。

第2段階:核融合反応の発生

超高温超高密度に圧縮された重水素化リチウムはやがてローソン条件(英語版)を満たし、核融合反応を起こす。加えて、核融合によって放たれた高速中性子がウラン合金製のタンパーに到達し、さらなる核分裂反応も発生する。これらの反応により、核爆発が発生する。核融合装置を多段化することにより、核出力の拡大が図られる。

核反応物質

核融合爆弾の主なエネルギー源となるのは重水素と三重水素である。重水素は自然界の水の中に5000分の1の割合で含まれており抽出が比較的容易であり、三重水素の原料となるリチウムも入手が容易である。水爆では、まず起爆薬としての原爆により高温高圧の環境を作り、中性子によるウランの反応も関与して、重水素とリチウムの混合物の核融合を導くという2段階の方法をとる。この水素爆弾で使われる核融合物質は熱核材料と呼ばれる。

重水素と共に用いられるリチウムが、原爆から発生する中性子により三重水素に核種変化するので、重水素化リチウムを使用した水爆では三重水素は不要になる。リチウムの原子核に中性子を当てるとヘリウム4(4He)と三重水素の原子核が形成される。

核反応の疑問点

原爆から発したX線は光速度で熱核材料に達して加熱圧縮するので、中性子の到達までに核融合が始まってしまってリチウムが三重水素に変化する時間がないのではないかという考えがある。加熱圧縮の材料に密度の極めて低いスチレン重合体を使う点に答えがあるかもしれない。あるいは、原爆からの中性子ではなく融合燃料の慣性圧縮から生じるD-D反応より生成した中性子を元にD-T反応が誘発されるので、融合燃料の点火自体には三重水素は不要ではないかという意見もあり真相ははっきりしていない。

最高のパフォーマンスを示すのは核分裂反応

最高のパフォーマンスを示すのは核分裂反応が正常に機能したときでないだろうか。
ウランにしてもプルトニウムにしても、核分裂を起こすためには瞬間的に臨界状態を作り出さなければならない。
瞬間的に臨界状態を作り出す火薬が必要である。
そしてその火薬の材料によっては数年で劣化していく。
火薬以外にも放射性物質(ウラン・プルトニウム)は放射線を出し自然劣化(自然崩壊)を起こし、その崩壊スピードは同位体には確率的な半減期がある。半減期が示すように性能が劣化していくのである。保有している兵器の保守管理が必要である。
ロシアのウクライナ侵攻で核兵器の恫喝をしているが、6000発の核兵器は使われていないので劣化が激しいのではないだろうか。

核兵器の保守維持の必要性

核兵器があるから万全ではない。保守・整備が必要である。
ウランにしてもプルトニウムにしても、核分裂を起こすためには瞬間的に臨界状態を作り出さなければならない。
瞬間的に臨界状態を作り出す火薬が必要である。
そしてその火薬の材料によっては数年で劣化していく。
今は原子爆弾の出力増強剤(ブースト型核分裂兵器)の重水素-トリチウム水素の混合ガスで威力を増している。この劣化は3年から4年と言われている。
火薬以外にも放射性物質(ウラン・プルトニウム)は放射線を出したり、劣化(自然崩壊)を起こし、その崩壊スピードは同位体には確率的な半減期がある。核種の自発核分裂も起こるなど、半減期が示すように性能が劣化していくのである。保有している兵器の保守管理が必要である。

自発核分裂の確率

主な核種の自発核分裂の確率を以下に挙げる。

  • 235U : 5.60 × 10-3 回/s-kg

  • 238U : 6.93 回/s-kg

  • 239Pu : 7.01 回/s-kg

  • 240Pu : 489,000 回/s-kg(約 1,000,000 中性子/s-kg)

238U は半減期8.1×1016 y,235U は半減期1.9×1017 y で中性子衝撃などによらず自発的に核分裂を起こして崩壊する.
このように,みずから核分裂を起こして崩壊することを自発核分裂という.とくに注目される核種として,超プルトニウム元素中の 252Cf はみずからの核分裂により,1 cm3 当たりじつに2×1012 n s-1 の中性子を放射することから,中性子源,携帯用原子炉の製造,へき地の鉱山の放射化分析,がん治療の中性子ラジオグラフィーなどの医学利用の可能性を示している.

ウランとプルトニウムの解説

ウランとプルトニウム (s-yamaga.jp) 」をご覧ください。

原子爆弾の特徴

プルトニウムに中性子を衝突させると核分裂を起こす。そして、核分裂生成物(多くは放射性物質)となる。爆発と同時に透過力の強い放射線(ガンマ線や中性子線)を放出す。急激な温度の上昇により周囲の空気が急速に膨張し、衝撃波となって放出される。その高熱の熱線と強い爆風が、大きな破壊力を発揮する。このように、原爆は、従来の火薬による爆弾とは桁違いに強力な爆発力を持っている。


長崎・広島の原爆の違い

長崎原爆の核物質にはプルトニウム239が使われており、それを火薬で取り囲む形で密閉していた。外側の火薬の爆発エネルギー球状の殻(タンパー)ごと圧縮し、プルトニウム239を核分裂連鎖反応が起こる超臨界状態押し進めると、中心に仕込まれた中性子源から中性子が飛び出す。これが引き金となってプルトニウム239の原子核分裂反応が起こる、インプロ―ジョン爆縮)方式と呼ばれる爆弾であった。

広島の原爆は、細長い金属の筒の両端に核分裂物質(ウラン235)を臨界量(爆発させるために必要な量)より少ないつの固まりに分けておき、火薬を使い臨界量以上に合体させる、ガンバレル(砲身)方式と呼ばれるものであった。


アメリカ合衆国 (実戦使用も含む)最新の実験

991 – 92ジュリン作戦 (Julin)8<460ktネバダ核実験場米国による最後の核実験“ディバイダー (Divider) ”が、1992年9月23日に実施された。
1992 – 2014新型核実験サンディア国立研究所93年以降爆発をともなう実験は行われていない

ソビエト連邦

ソ連は少なくとも1949年から1990年にかけて715回の核実験を行なっている。主にセミパラチンスク核実験場ノヴァヤゼムリャで実験を行なった。最後の核実験は1990年10月24日。主な実験は以下の通り。

イギリス

1953年以降、オーストラリアを中心に45回の核実験を行なっている。

1961 - 1991NTSシリーズ英語版) (NTS series)241,232ktネバダ核実験場

最後の核実験はネバダ核実験場で1991年11月26日に行なわれた。

フランス

1960年から1996年にかけて210回の実験を行なっている。
1996クストー計画 (Xouthos)ファンガタウファ環礁(フランス領ポリネシア)フランス最後の核実験(地下核実験)


中華人民共和国

中華人民共和国は45回の核実験を行なっている。うち23回が大気圏内22回が地下核実験である。ロプノールで実験が行なわれた。最初の核実験は1964年10月16日であり、1967年6月17日には水爆実験が行われている。1980年10月16日に最後の大気圏内核実験が行われ、1996年7月29日に最後の地下核実験が行われた。

インド

インドは1974年と1998年の二度に渡り核実験を行なっている。


パキスタン

パキスタンは1998年に核実験を行なっている。

  • パキスタンの核実験 (1998年):5月28日と30日に実施。6回の爆発。5月30日の実験はプルトニウムによる原子爆弾であるが、当時のパキスタンはプルトニウムによる核開発を行っておらず、蜜月関係の北朝鮮のプルトニウム原子爆弾の代理実験だったとされる。


北朝鮮

北朝鮮は2006年、2009年、2013年、2016年1月、2016年9月、2017年に核実験を行っている。1998年に事実上の核実験を行っているとされる。


南アフリカ/イスラエル

アメリカ合衆国の早期警戒衛星ヴェラ1979年9月22日にインド洋上で閃光と電磁パルスを観測した。これは南アフリカとイスラエルによる核実験との推測が有力となっている。


兵器級プルトニウムは数十年で劣化する そして、プルトニウム供給のため核関連施設の維持が不可欠



http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/383.html
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2015 年 3 月 24 日 06:34:14: FpBksTgsjX9Gw

今回は、兵器級高純度プルトニウムの劣化について調べてみた。

プルトニウム239は半減期が2万4千年と長く、千年ぐらいは全く劣化の問題はないだろうと思うのは素人考えであって、実は劣化は意外と早く起こり、数十年で使いものにならなくなるようだ。

まず水素爆弾の構造から見てみよう。

「水素爆弾」(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E7%88%86%E5%BC%BE

水爆は、プライマリセカンダリと呼ばれる2つの部分から成る。


プライマリは起爆装置で、簡単に言えば、長崎に落とされたプルトニウム原爆と原理は同じである。
プルトニウム・ピットと呼ばれる中核部分でプルトニウム239を核分裂を起こして爆発させる。
そしてその熱と圧力により、セカンダリ核融合爆発を起こさせる。

プライマリのプルトニウムが劣化すれば、爆発力が低下するか、最悪の場合、
(最良の場合と言ったほうがよいかもしれない)不発に終わる。
したがってプルトニウムの劣化が核兵器の信頼性を左右する大きな要因となる。兵器級プルトニウムの劣化については、さすがに日本語の情報はネット上に見つからない。「plutonium aging」で検索すると英語の情報はいろいろ出てくる。英語が得意な方は、以下の資料を読んでみていただきたい。

「The Case of the Aging Nukes」 (by M.S.S. Murthy, Jul 2010)
http://nopr.niscair.res.in/handle/123456789/9865
http://nopr.niscair.res.in/bitstream/123456789/9865/1/SR%2047%287%29%2030-31.pdf

「Plutonium pit - Aging issues」 (Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Pit_%28nuclear_weapon%29#Aging_issues

「An Overview of Plutonium Aging」
(Los Alamos National Laboratory, Plutonium Futures Conference 2003)
http://fas.org/programs/ssp/nukes/testing/plutoniumaging.pdf

要点をまとめると、プルトニウムの劣化は、腐食と、自発的に内部に欠陥を生じさせる自己照射
(self irradiation)により起きる。

プルトニウム(プルトニウム-ガリウム合金)は非常に反応性に富み、
高温多湿下では急速に酸化が進んでしまう
。これが劣化の大きな問題の一つ。

プルトニウム239は、アルファ粒子(ヘリウム原子核)を放出してウラン235となるが、
ヘリウム原子核は電子を得てヘリウムガスとなり、プルトニウムの中にバブルを形成する。
これはボイド・スウェリング(void swelling)と呼ばれ、自己照射の最大の問題である。
これも重大な劣化をもたらす

また、不純物であるプルトニウム241はベータ崩壊してアメリシウム241となり、
さらにアルファ崩壊してネプツニウム237となる。これら娘核種も劣化の原因となる。
ガンマ線も放出されるようになり、作業者が被ばくする危険もある。

格子構造の欠陥や相安定性の問題もある。

プルトニウムは予測不能な金属で、突然劣化が進む可能性があると言われる。その特性は、まだよくわかっていないことも多い。
以上だが、われわれが想像する以上に、プルトニウムは不安定で劣化しやすい物質のようだ。

兵器級プルトニウムの寿命は、50年、いや100年だと諸説があるようだが、まさか爆発させて確かめるわけにもいかない
高い信頼性を維持するためには、早めに10-20年ごとに新しいものに交換することが必要だろう。当然、交換した劣化プルトニウムの処理の問題も生じる。ここで一番重要なことは、核兵器を保持するためには原発(とくに高速増殖炉)や核処理施設を維持して、高純度プルトニウムを供給し続けなければならないことだ。

日本は核兵器を何発も製造できるプルトニウムをすでに保有していると言われているが、それらはいずれは劣化して使いものにならなくなる。
もうプルトニウムは十分な量を確保したので、原発からは撤退してもかまいませんよ、ということにはならないのだ。

プルトニウム供給がこの先も必要であることに気づけば、政府がなぜ、全く非効率で利点がない発電方式である原子力に異様に執着し、放棄しようとしない理由がよくわかるだろう。

もともと原子力発電は、兵器用プルトニウムの抽出が本来の目的であって、
発電は単なる隠れ蓑に過ぎない発電会社は暴力団のフロント企業のようなものだ。この点を理解しないと、原子力の問題は理解できない。

核兵器は使用すれば恐ろしい災禍をもたらす。
使用しなくても、半永久的にプルトニウムの供給が必要であり、環境を汚染し続ける。
敵国やテロリストからは核施設を標的にされ、国防上極めて深刻な問題となる。
今回のように核施設が大爆発を起こせば、核攻撃を受けるよりはるかに甚大な損害を被る。核兵器は災いをもたらすだけで、良いことは一つもない。
われわれが安心して眠れないのは、核兵器がないからではなく、核兵器があるからである。一刻も早く、原子力、核兵器とおさらばして、恐ろしい放射能汚染や核惨事のない平和な世界を、
われわれはめざすべきだろう。


My opinion

 ロシアのGDPは韓国より下である。何を意味しているかと言うと、軍備に国の資金を投入するには限界があるということである。その結果が、ロシアのこの有様である。イランからドローンを購入、北朝鮮から兵器を逆輸入、そして、兵器の性能についても、ロケットの失敗率、弾丸の不発弾など、失敗率は60%との分析報道があった。それだけ兵器の劣化が激しいのである。5年で火薬の劣化が始まる。だから不要な弾薬はすぐ劣化して不発弾の不良在庫の山となる。企業経営者なら減価償却を頭に入れ、不良在庫の管理をするが、なんとお粗末な在庫管理・製品管理なことであろうか。
さて、そのような商品管理のずさんさから見えてくることは、個々の核兵器の性能管理は出来ているだろうか?ロシアの核兵器は劣化して臨界点をおこして核分裂させ、核爆発させることが出来ない程劣化していると考えるのである。故に、6千発という核兵器の品質管理は出来ていない。不発弾の劣化兵器の在庫が沢山あると考える。

簡単に要約して解説すると、ウランにしてもプルトニウムにしても、核分裂を起こすためには瞬間的に臨界状態を作り出さなければならない。
瞬間的に臨界状態を作り出す起爆剤として火薬や原子爆弾の出力増強剤(ブースト型核分裂兵器)が必要である。
そしてその火薬の材料や原子爆弾の出力増強剤(ブースト型核分裂兵器)によっては数年で劣化していく。三重水素(さんじゅうすいそ)またはトリチウム: tritium、記号: T)は、半減期12.32年で3Heへとβ崩壊する放射性同位体である。
火薬以外にも放射性物質(ウラン・プルトニウム)は放射線を出し自然劣化(自然崩壊)を起こし、その崩壊スピードは同位体には確率的な半減期がある。半減期が示すように性能が劣化していくのである。保有している兵器の保守管理が必要である。
ロシアのウクライナ侵攻で核兵器の恫喝をしているが、6000発の核兵器は使われていないので劣化が激しいのではないだろうか。通常兵器の性能管理にしても失敗率60%という分析がなされている。大変な精密な計算で火薬の爆発起こしてはじめて臨界状態を造り出せるものである。これ程の瞬間的な臨界状態を造り出せるか、吾輩は6000発の在庫管理は出来ていないと予想する。恐怖劇場がお笑い劇場に変わる。呵々。 どんとはれ!

参考文献・参考資料

プーチン露大統領がウクライナで核兵器を使わない驚きの理由 (msn.com)

政治講座v182「ロシアの兵器の正確さと核兵器の老朽化:不発弾化(ウランや火薬の劣化)ロシアの核兵器は無用の長物か」|tsukasa_tamura|note

政治講座(物理講座v46)v172「核兵器は放射性物質の半減期(自発核分裂)と火薬の劣化により不発の可能性、それは屁の突っ張りと化す」|tsukasa_tamura|note

ブースト型核分裂兵器 - Wikipedia

三重水素 - Wikipedia

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