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SIMフリーに手を出すまで

スマホを持ちたいけれど、月々の料金はなるべく安く抑えておきたい。

そう思っていた矢先、SIMフリーの存在を知ったのは今から数年ほど前のこと。それこそ私が一人暮らしを始める前の時期だった。

あの頃はスマホを使っておらず、ガラケー1台で事足りていた。とはいってもスマホ自体を一度も使ったことがないわけではない。

社会人になり数年経ってから、いっときだけスマホを持ち歩いていたことがある。その時はまだ出始めだったということもあって、あまり使いこなせていなかった上に毎回支払う料金もガラケーと比べて俄然高いものだった。

おまけにバッテリーの持続時間も短く、頻繁に行われるアップデートによってデータの容量は常に圧迫してばかりいた。

こうしたことから使い勝手がよろしくないと思い、やがて1、2年ほど使って再びガラケーに戻したのである。

知人や友人たちが続々とiPhoneを中心としたスマホに切り替えている中、私だけ今まで使っていたXperiaからガラケーに逆戻りする形になってしまった。

とはいえ、一先ず通話とメールさえできれば問題ないと思っていたこともあり、戻しからも特に不便を感じることはなかった。

出先で音楽を聴く際はウォークマンを使用していたし、写真においては撮る習慣もなくガラケーの備え付けのカメラだけあれば十分であった。

 

だが一人暮らしを始める時期が近づくにあたって、地元から遠く離れた見知らぬ土地でも不便なく暮らせるようにするためには、やはりスマホ一台を持っていないとまずいかもしれない、と徐々に思うようになっていった。

最もGoogle マップをはじめとした地図アプリは必須であった。これから都会に自らを馴染ませていく上で、いつまでも地図等を肌身離さず持ち続けるというわけにもいかない。

しかし肝心な携帯代はネックになったままだ。日本を代表する大手キャリアそれぞれが展開している料金プランは、どれを見比べても相変わらず値が張るものばかりである。

出先で動画を観る等の用途がないとはいえ、ひと月におよそ1万円近く発生する携帯代を今後支払い続けていくのは、これから一人であらゆることをやりくりしていく中を踏まえるとかなり厳しくなってしまう。

加えてスマホの本体代も馬鹿にならない。1台あたり数万円以上かかる代物を2、3年かけて毎月支払っていくのも正直億劫だと感じていた。

 

そう思いながら他に良い案がないかとAmazonを探っていたところ、格安SIMなどと題したパッケージが掲載されていた。

そこには文字通り、通話や通信等に必要なSIMカードが封入されている他、ショップ等で新しく契約する際に必要な事務手数料が「0円」との文言が書かれている。

なおかつそのページに一覧として記載されていた月額料金も、大手のものと比べてわかりやすくかつ安いものだった。

もはや「なんじゃこりゃ!」という言葉以外何も出てこなかった。いつもならその後落ち着いてから、情報を見極めて物事を試してみるのだが、自立するための準備期間が差し迫っていることもあってあれこれ迷っている暇はなかった。

「こうなりゃヤケですな!」という台詞から始まる桃太郎電鉄の名物(?)でもあるぶっとびカードを使うようにして、少々気になり出していたスマホ本体と一緒に手を出すのだった。


最後までお読みいただきありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています!