10年来の大親友との『縁』を切る。
2023年12月某日、私はとある目的地へと向かうべく車を走らせている。この日の空は雲一つも見当たらず見事な快晴で、ドライブするには絶好の日和であった。
が、この時の私はそう呑気に浮かれている余裕はない。市役所あたりの交差点を抜けたらもう間も無く到着するのに、胸のあたりから謎の緊張が込み上げてくる。
目の前にあるハンドルを強く握りしめていないと、思わず張り裂けてしまいそうになるくらい、無意識に鼓動が速くなっている。目的地に近づくまでには、なんとか心を落ち着かせなくてはいけな