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美味しさは私に、土地に


美味しい味はどこに?

先日、カオソーイとゲーンカリーが美味しいと評判のお店でランチをいただきました。
最初にメニューをみて驚いたのが、こちらのお店では基本的にゲーンカリーは麺を添えて食べるようだったんです。ただ、ご飯を希望の方には麺をご飯に変えて注文できるそうで、私はゲーンカリーとご飯をいただきました。

ゲーンカリーはいわゆるイエローカレー。
元々はイスラム系のカレーです。
そのため、タイの伝統的なカレーとは使うスパイスが違うために味の印象も大分変わります。
カレー粉が入っているため、日本人にとって少し懐かしい感じかもしれません。

じゃがいも半分ごろっと、大きな鶏肉の塊ひとつごろっと
そのため、他のカレーよりも少しお値段高めの設定です。

ゲーンカリーは私のお気に入りのカレーのひとつで、今まで食べてきたのはイスラム系のお店のゲーンカリーでした。

ところが、今回のランチをいただいたお店はタイのお料理やさん!
テーブルに運ばれてきたゲーンカリーを一口食べてみて、
ハッとしました。

私が知っているゲーンカリーと味が違う!!!

使っているハーブの分量が違うのだと思います。
同じ種類のハーブを使っても、どのハーブをたくさん使うかで、その味のバランスが変わってくるのです。

私の知っているゲーンカリーとは違う印象で、
もっと"タイカレー”寄りの味に仕上がっていて、これはこれでとても美味しい一品でした。
なんとなく、このお店のカオソーイとゲーンカリーが大人気という理由がわかった気がしました。より、タイ人好みの味になっているのだと思います。

おいしさは重要ではない

 その翌日、食の活動家のアンさんと会いました。以前にも増して精力的に”食の活動”をしているようで大忙しです。その土地土地の農家さんのこと、学校で子供達が食べる食事のことなど”食”に関するあらゆることに携わっています。そのため、会えばやはり食の話に自然となってしまいます。

このアンさんを含め、私がタイ料理について学んだ方々から習ったことで、皆に共通していることがあります。

「美味しさにこだわる必要はない。
それよりも、その土地で育った食材の味、
その食材がどう育ったのか、
どういう経緯で販売されているのかに目を向けてほしい。
その土地でちゃんと育てられた食材の味を感じてほしい。
そして自分で”料理する”という経験を通じて、食材の組み合わせの味の楽しさ、そしてそれを食べるという行為を味わってほしい。
それが生きる私たちが口にすべき自然の味だから。」

というようなメッセージを受け取れます。

確かに、人それぞれ育った環境によって、感じられる美味しさは違うと思います。
そして、使用するそれぞれが購入した調味料の味、季節によって土地によって変わる野菜の味。それによって、レシピを用意しても教えてくださった方の味を再現するのはなかなか難しいです。

私が料理を学ぶときにはレシピを全くいただきませんでした。
その代わり、自分でメモをしながら、写真をとりながら、味見をしながら、実践で学んできました。

そして家に帰り、忘れないうちにすぐに復習です。メモをみて、教わったこと、やったことを思い出しながら自分なりのレシピを書き起こします。
そして数日内に、またそのレシピに沿って実際に料理を作り、
自分が美味しいと思う自分のためのレシピを作ります。

私が習ってきた料理はこのような感じです。料理教室でも、お気に入りのお店でも、個人宅でも、こうやって今でも料理を学んでいます。

ただ、このようなスタイルで学んだことからの反省点もありました。(後日一緒に学んだ生徒さんや先生の立場の方々と”反省会”などをして)
あまりにも短時間にぎゅうぎゅう詰めで教えていただくと、
そのほぼ半分も覚えきれない、復習できない、という生徒さんも何にもいらっしゃいました。

なんだかもったいない!

それが私の率直な感想でした。

私が教えられること

今月、私は姫路でタイの家庭料理の教室をやらせていただくことになりました。私はタイ料理の”料理人”でも”専門家”ではないのですが、
10年以上タイに暮らし、
料理が好きで日々地元のタイ料理を学び実践で家族に作ってきました。
どれも至って簡単なメニューばかり!
それが、外食社会である地元の人々が普段家庭で作るものでもあるからです。いわゆる地元の主婦目線で学べることがたくさんあります。

簡単だけれど、これを知っているのと知らないのとでは全く違う!

ということが結構たくさんあるのです。

そして少人数制で、
時間内にちゃんと全メニュー学んで帰れる品数、
日本で手に入れられる食材でできるメニュー、
味見をしながら、私の味を基にご自分の味に調整していただくために
その場でご自身でメモを取ってもらう、という方法を取らせていただきます。
私がタイで学んだこと、
タイ料理としてはまだまだ知られていない家庭料理、
姫路でお伝えさせていただきますね。

ここで知った料理を
「誰かに作ってあげたい!」
と思ってくださったら本当に嬉しいです。
私の料理の源は、やはり「家族に作ってあげたい・一緒に食べたい」からなのです。
家庭料理とは、そういうことかなぁと思っています。

お料理教室について詳しくは、こちらの記事で。↑
11月26日日曜日の午後の部はすでに定員になりました。
26日の午前の部、
27日はまだお席がございます。

初めてお会いする方、
私のことを以前から知っている方、
今月は久々の日本です。
どうぞよろしくお願いします。

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