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はじめまして。ハンドメイド変態ツルカワです。そんなわたしは、如何にして、ハンドメイドに愛情を注ぐようになったか。(第一回)

こんにちは、わたしはツルカワヨシコ。作れもしないのにハンドメイド作品を溺愛し、ハンドメイド作家さんを追いかけ、手作り市に出没しまくり、ハンドメイドライターというよくわからない自称でその界隈をかけまくり、遂には自宅の駐車場をぶっ壊してギャラリーまで作ってしまった女42歳です。そんなわたしを、ひとは呼びます「ハンドメイド変態」と。

その呼び名はかえって誇り、さらに調子に乗ってあれこれ雑誌に書き散らしたり展示を主催してはおりますが、なぜこうなったかを知る人は少ない。なんせ小学生の頃から不器用女王の名のもと、手芸工作は大の苦手、今だってオットのワイシャツのボタン付けに一時間かかる人間がなぜもハンメイド大好き人間になったのかは、傍から見れば謎としか言いようがありません。
※ちなみに運営しているギャラリーのHPはこちら  https://www.plumtreegallery.com/

※Twitterはこちら
https://twitter.com/galleryplumtree/

しかし、ある方に言われました。
「そこがツルカワの一番の謎で、そして魅力かもしれぬ。知りたい」。
「私がそう思うんだから、同じこと思う方もいるはずだ、書いてみ」。

それでためしにこうしてnoteに手を出したわけです。そんな奇特な人いるのかしらんと思いつつ。さあどう書こう…。

そこで以前、ライターとして「クリエイターEXPO」に出展した時に作った自己紹介用冊子の存在を思い出しました。「そうだあれがあった。ひとまず転載してみっか」。…というわけで、手始めに、わたしがハンドメイド変態に至る過程を、ここに再び晒そうと思った次第です。

今から始まるのは、そんな連載です。さあさ、お読みアソバセ。
(いまのところ週一回のペースで続ける予定。)

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その日も、私は無気力なまま、街を歩いていた。
そう、まるで魂を抜かれたように。

事の起こりはそのほんの数か月前。その日は突然訪れた。
「離婚してくれないか」
入籍してからたった半年での、夫からの申し出。
何の問題もなく新婚生活を楽しみ、式の準備に余念のなかった私に、その言葉はまさに青天の霹靂。離婚の理由は、趣旨と異なるので詳しくは書かないが、夫の決心は固かった。とはいえ、私は狼狽し、その意志を覆そうと数か月奮闘した。しかし、覆すことはできなかった。
そして青天の霹靂の日から3か月後、泣く泣く離婚に合意することに。
こうして私は、ひとりになった。

しかし泣いてばかりもいられない。住む場所も失ったうえに、当時より鬱をこじらせ統合失調症であった私には定職もなかったのだから。
離婚が正式決定した日から、私は必死で職を探した。
しかしそう簡単に決まるものではない。派遣会社を受けては不採用の通知をもらう日々。
諦めて実家に帰ろうか…そう思い始めていたある日、とあるフリーペーパーのライター職を委託でよければやらないか、という声がようやくかかる。一も二もなくそれに飛びつき、なんとか収入の手段は得られた。
そして休む間もなく次は家さがし。どこに住もうか…慌ただしく考え、
その末浮かんだ土地、そこは「神奈川県相模原市」。
理由は簡単。大学時代に住んでいて土地勘があったからだ。
…決めた、相模原に住もう。そう決めた数日後、幸いにも親切な不動産屋のおかげで、小田急線相模大野駅の近くに安いアパートが見つかった。

こうして私は、思いがけずも相模原に「帰ってきた」のだった。十数年ぶりに。

(第二回に続く)


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