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“わたし”が紡ぐ虚の物語

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わたしという存在の片鱗。 ちょっとした余白にメモする感覚で書いています。 【タイトル変更履歴】 『嘘つきは作家のはじまり』⇒『わたし世界』⇒今
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2018年2月の記事一覧

恋人のご神託

 占いに行ったあと、「私は何を書いていけばいいのだろう」「小説以外の方がいいのだろうか」という迷いが出てきて、二日ほど悶々としたまま過ごしていた。

 恋人に「モヤモヤする」と言って相談したら、「自分の中で吹っ切れてないんじゃないか。まだ、『これでいいんかな』っていう迷いがあるんやろ」なんて言葉が返ってきて、おいおい君の方が占い師として向いてるんじゃないか、なんて思っちゃった。
 なるほど、私がや

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占いを生かすも、占いに縛られるも自分次第

『手相占い 500円』

 その手ごろさに惹かれて、私たち三人は簡素なガラス戸を引いた。今年が前厄だという中学時代の友人二人に付き添って、石切劔箭神社(通称、石切さん)までお祓いを受けに行った帰りだった。

 石切さんの参道は、四柱推命からタロット、手相、霊感、陰陽師占いまで、ありとあらゆる占いの店がそろっていて、そのあたりでは「占いの聖地」とまで呼ばれている。
 私たち三人は、何年か前にも初詣の

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宇宙は呼吸しているのか

 宇宙は今も膨張し続けているというけれど、いつかは終わりがくるという話を聞いたことがある。そうなったら今度は収縮していくのだとか。
 その時は時間が逆に流れたりするのだろうか。私たちは自らがた創り上げてきた過去をさかさまに体験して、ずっとずっと過去にある宇宙のはじまりまで戻って。そしたらまた、宇宙は新しく生まれ直したりして。
 もしかしたら宇宙は、そうやって天文学的なレベルさえ凌駕鵜するほどの時間

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