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#106 他者を思い 行動する

コロナという人災の検証がわずかながら行われている。

このコロナ災害を経験して、今、自分なりに思うこと。

自分は小児科医であり、子ども達のために何ができるか考えてきた。

その時に、大事な視点。

それは、「 矢印をどこに置くか」 ということ。

つまり、大人の目線ではなく、子どもの目線にしっかりと降りられるか。子どもなりの視点に立てるかどうか。子どものことをどこまで思って大人が行動できるか。

それは、本当の意味の「 合理的配慮 」なのかもしれない。

次の危機は感染症でないかもしれない。戦争の可能性も十分あるんだと考えれるようになった。社会が一方向を向いた「全体主義」が広がるときは危機だ。国としての危機であることはもちろん、それは人間としての危機。一人ひとりの内面が蝕まれていくことになる。

必要なのは、全体主義なんかじゃない。個性を認める、寛容さなんだ。自分が自分を信じること。そして、相手との違いを認めること。それを大人たちが自ら示し、子ども達に教えていくこと。

わずかばかりのリスクも許容できない社会は息苦しい。他人を尊重できない社会は悲しい。

自分とは違う他者を思い、自分なりにできることを考えること。

それを大事にしていきたい。