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この田園風景は誰のおかげ?

こんにちは

冬らしくない暖かい天気が続き、東京人の私からしたら嬉しい季節となっております。
さらに農作業に負荷がかからない時期でもあるため、いいバランスがとれています。

農業を始めてみて、一番辛いなと感じるのは夏場の草刈りです。富山は想像していた以上に夏暑く、時には40℃近くまでいくこともあります🥵
近年の酷暑に参っていますが、夏場は延々と圃場の草刈りをする毎日です。
畦草を刈り、法面を刈り、やっと刈り終わったかと思えば、1ヶ月したらまた伸びてきて草を刈る。
草は私たちを待ってくれません。刈られても刈られても生えて伸び続け、しぶとくたくましく生きています。
景観を守るだけでなく、圃場管理と病害虫対策として草刈りをしています。草刈りはしなくてはいけないのは分かっていますが、それでも辛い作業であることには変わりないです。


ある日、いつも通り草刈りを終えたとき。
辺り一面すごく綺麗に見えて少し感動したことがありました。達成感ともまた違う新鮮な気持ちで、なぜかその日の疲れはすっと消えていました。
この景色を作ってるのはあなたがこれまで知らなかった農家のおかげなんだよ、と言われたような気分になりました。

そうか、普通の人は草刈りされた後のきれいな田んぼしか見たことがないのかもしれない、それどころか田んぼ周りに草が生い茂っているかなんて考えもしないのかもしれないのか、とふと思いました。

食べ物を大切に美味しくいただきましょう、と言ってたとしても、食べ物ができるまでのこうした人目に晒されない地道な努力の末に出来上がっているということまでは意識していない人もいるかもしれない、と思いました。

私も農業をするまではここまで現場のことを考えたことはありませんでした。農業や食べ物に興味がある人でも、農業現場のリアルを知らない人が大半です。けどこれは誰が悪いでもなく、生産者と消費者との距離があまりにも離れてしまった今の社会がそうさせているから仕方ないことだと思います。

だからこそ、農業や食べ物に興味がある人はこうした農業の泥臭いリアルを見て知ることから始めてもいいのではないでしょうか。実際、私もこうして農業をしているからこそ気づいたことです。

農業のリアルを知ってもらうには生産者が消費者に伝えないといけないのです。ただいきなり伝えるのは難しいので、まずは知ってもらうだけでも十分意味のあることです。その上で農業の価値を伝えるという流れがいいのかもしれません。

なので今年は発信、人とつながることを意識して活動してみたいです。
・Twitter、noteを使って思いや考えを発信
・農場見学のアテンド
・マルシェに出店し、お客さんや同業者と交流
・コミュニティに参加して輪を広げる


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