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ストーリーには「24の基本的な型」がある

物語にはいくつかの型があり、プロはその型を知っていて、それをもとにさまざまな物語を紡ぎ出しています。

この物語の型の種類は、以下の記事で紹介したように物語の中での主人公の行動によって7つのカテゴリーに分けられます。

この7つのカテゴリーごとに、ストーリーの「型」は「計24タイプ」に分類されます。
その24タイプのストーリーの型は以下のとおりです。

[1]「ステップアップ・ストーリー」
  タイプ1「サクセスストーリー/シンデレラストーリー」
  タイプ2「新しい環境で働く新人くん」
  タイプ3「仲間集め/立ち上げ」
  タイプ4「再建、再生」
  タイプ5「復讐譚」
  タイプ6「ロマンティック・コメディ」
[2]「バトル/トラブルシューティング」
  タイプ7「弱い者が強い者に勝つ」
  タイプ8「戦士が似合わないことをするハメに」
  タイプ9「デス・ゲーム」
  タイプ10「じつは強かった」
  タイプ11「ヒーロー/アンチヒーロー/魔法少女」
  タイプ12「組織の腐敗と闘う一匹狼」
[3]「エブリデイ・マジック」
  タイプ13「もしも願いが叶ったら」
  タイプ14「『怪物』と友だちになる」
  タイプ15「入れ替わり」
[4]「ホラー」
  タイプ16「ホラー」
[5]「ミステリー」
  タイプ17「ミステリー」
[6]「ロード・ムービー」
  タイプ18「冒険譚」
  タイプ19「行きて帰りし物語」
  タイプ20「スニーキング・ミッション」
  タイプ21「レース」
[7]「ディザスター・ムービー」
  タイプ22「大災害、大事故に立ち向かう人々」
  タイプ23「大切な日に大事件に遭うツイてないヤツ」
  タイプ24「人生のチャレンジ」

なぜ、主人公の「行動」によってストーリーの型が分類されるのか

このようにストーリーを分類しているのは、おそらく筆者だけかと思います。「なんで、サクセスストーリー(出世譚)と復讐譚が同じカテゴリーなの?」と不思議に思った方もいらっしゃるかもしれません。これが筆者が考える主人公の行動によった分類なのです。

なぜ、主人公の行動によって、ストーリーの型が決まるのでしょうか。
じつは、ストーリーの構造というものは、主人公が物語の中でどんな行動をするのか、その行動の「経過」の描き方によって決まります。そして、その経過は「行動の種類」によって変わります。

たとえば、主人公が「敵を倒す」ストーリーならば、その敵とどのように戦い、勝つのかの経過、過程がストーリーになり、主人公が「新しい仕事を覚え、熟達していく」ストーリーならば、その仕事をどのように覚え、どのように熟達していくのか、その経過、過程がストーリーになるのです。

このストーリーの分類で、同じカテゴリーに属しているストーリーは、主人公の行動が共通している、つまり「その行動の経過、過程の描き方が共通している」ことに他ならなりません。だから主人公の行動によって、ストーリーの構造、すなわち「プロット」が決まるのです。

どんな主人公が、何をする物語なのか? 主人公の「行動」が決まれば、ストーリーが決まる

物語発想の方法は、「主人公の人物像」「主人公の行動」「主人公の成長」の3つを決めることです。この3つの要素が決まれば、ストーリーのアイディアは、浮かび上がってきます。
どんな主人公が、どんな行動をするのか、その過程でどんなことを学び、変化、成長するのか、それを描いたものが物語なのです。

「主人公の行動」、つまり主人公が何をするのかが決まれば、筆者が分類した「24のストーリータイプ」の中から、その行動に該当するカテゴリー、ストーリータイプを選び、そのストーリーの型の性質とその物語をつくるコツを参考にプロットを練ることができます。

このnoteでは、そんな24のストーリータイプをそれぞれご紹介していきたいと思います。

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また、物語の発想の仕方、24のストーリータイプやその物語のつくり方、タイプごとの汎用プロットなど、さらにくわしく知りたいという方は、筆者のKindle電子書籍『ゼロからの物語づくり! 主人公の魅力を描くためのストーリー創作フレームワーク集』『ストーリータイプコレクション』1~6巻にてくわしく解説されています。興味のある方は、以下のリンクをのぞいてみてください。


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