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💊解熱剤を正しく使っていますか?

熱が出ると解熱剤を服用することがありますね。

普段、私は仕事で解熱剤を患者さんに投薬することが多いですが、今でも時々「えっ」と思うことがあります。
使う目的、頻度、タイミングが正しく理解されていないような気がします。

🔥熱はどうして上がるのでしょうか

ウイルス細菌に感染すると、それに抵抗するために体は戦闘態勢に入ります。寒気がしたり、関節がワナワナしたり、痛くなったりしたら、これから熱を上げて外敵を倒すための準備段階に入った印です。

この時に、嘔吐したり、下痢をすることがあります。消化管に残っている食べ物を出す為です。

食べ物を消化するのに、体は大変なエネルギーと労力を必要とします。これからウイルスや細菌と戦う時に、そちらに力を使うことは出来ませんので、出してしまうのです。

そして、準備が整ったら、脳が設定した温度まで体温をぐんぐん上げていきます。

よく、熱が出たら栄養のある物を食べると言われますが、正確には、熱がピークを超えて回復期に入ったら栄養を摂るが正しいです。

もし、熱が長引いて体力がもたない時は、消化に負担がかからなくて、すぐにエネルギーになる炭水化物を補給します。例えば、お粥うどんなど。

戦いが終わると、上がった熱を下げるために汗がたくさん出ます。

どんどん水分を補給しましょう。

水で構いませんが、胃腸炎などのように、下痢や嘔吐を症状とする疾患の時は、電解質(ミネラル)を多く含む経口補水液が良いです。

電解質(ミネラル)もどんどん出てしまって、水だけを補給すると体液の濃度が下がるので、余計に水分が体から排出されてしまうからです。

さて、本題の解熱剤ですが、ここまで読んでいただくとお分かりかと思いますが、必ずしも必要ではありません。

では、いつ使うのでしょうか?

🧊解熱剤の使用法

解熱剤は、補助的に使います。
どういう時に使うかというと、熱で体力が消耗しすぎる時です。

目安としては、熱が何日も続いている時や、熱が40度近くまで上がった時です。
そのような時は解熱剤で一時的に熱を下げてあげて、体力を回復させてあげます。

熱でぐったりして、眠ることも、食べることも、水も飲めないような時は、解熱剤を使って楽にしてあげてください。

基本的にそれ以外の時には必要ないです。

💊解熱剤は何を使うのでしょうか

解熱剤としては、ウイルス性疾患の時にはアセトアミノフェンを使用します。

一般的な解熱鎮痛剤としては、cox-2阻害剤という、ボルタレンやロキソニンなどでよく知られる薬の方が効き目が強いですが、ウイルス性疾患の場合、特に子供(医学的には15歳未満)が使用すると、ライ症候群という、脳炎を主とする重篤な症状が起きることがあるので、アセトアミノフェンを使用します。

処方箋では、カロナールという名前で処方されることが多いです。座薬もあります。

市販では、いろいろなメーカーで販売されていますので、薬剤師さんに聞けばすぐにわかるはずです。

🌼最後に

感染症で熱は出た時には、経口補水液等で水分を補給しながら、安静にして、体力の消耗が激しい時だけ適度に解熱剤を使用し、熱が下がったら栄養のあるものを摂りましょう。


🌷この記事はnote大学保健衛生部のマガジンに投稿しています。





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