第1457回 2024/2/4〜20の歴史ニュース

1、春よこい

二月も半ばが過ぎ、例年になく暖冬となった今年はもう春のような陽気さえ感じる時もあります。

「暦の上では〜」という常套句で春を待ち遠しく思っているばかりの例年とは異なり、

本当に暦のとおり春がきたかのようです。

さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。

ちなみに前回はこちら。


2、ニュースヘッドライン

①能登半島地震による文化財の被害が徐々に明らかに R10

②鹿児島市の県歴史・美術センター黎明館で開館40周年記念展が開催。2月25日まで R6

③石川県輪島市の重蔵神社本殿内内陣の扉が倒れ損壊 R7

④京都市北区の大徳寺黄梅院で蒲生氏郷の法要 R10

⑤旧県史に使用した史料の所在確認できたのは2割 R6

⑥青森県南部町の聖寿寺館跡でサイコロが出土 R15 C

⑦戊辰戦争で錦の御旗に関する書簡を新たに発見 R8

⑧滋賀県大津市の坂本城跡で発掘調査の現地説明会に2000人 R21 C

⑨日本遺産の日に合わせて今年も啓発イベント R4

⑩佐賀県上峰町の鎮西山城跡出土の玳玻天目茶碗を展示 R22

3、平時にこそ

いかがだったでしょうか。

皆様の気になる話題もありましたでしょうか。

やはり目を引くのは⑧の坂本城ですね。

いくらスター戦国武将ゆかりの城、とはいえ

発掘調査成果の現地説明会でこの人数はすごいです。

続報ですが、石垣の保存も決まったようで。

関係者のご理解ご尽力に感服いたします。

続いては⑤の話題。

私自身も町史編さんという仕事に従事しており、

まさに前回の編纂で調査した史料の所在確認調査を行なっているので

すごく身近な話題です。

前回が1978年ということはすでに50年近く経過しているので

古文書を所有する旧家の方も代替わりしているでしょうね。

2割という数字はショッキングですが、

やはり定期的に所在確認は行うに越したことはありませんね。

最後は③の話題。

能登半島地震の文化財被害もようやく外に出てくるようになりましたが

実態を全て把握するにはまだ時間がかかるでしょうね。

そして指定文化財であれば行政からの支援も含めて修復が行われることになります。

その際には調査も行われるので副次的な効果として新たな事実がわかることも予想されます。

先ほどの史料所在調査でもそうですが、普段からどこにどのような文化財があり、災害の危険性が高いのかどうか

万が一のときはどのように確認を行なっていくのか

平時のときから備えておくことの必要性が突きつけられますね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?