第537回 海底からのメッセージ
1、言葉足らずでごめんなさい
時事ネタについては鮮度が命。
インスピレーションを感じた時にまとめて一気にアップしないと気持ちが萎えてしまいそうなのですぐにご紹介したいです。
本日はTwitterのトレンドでも見かけたこのニュース。
ちょっと140文字の断片的な言葉で意図するところが伝えられなかったのでこちらで整理しますね。
2、失ったものを数えてしまうと
まずは報道の要点をまとめると
①ミッドウェー海戦で沈んだ旧日本軍の空母「加賀」が海底から発見された。
②発見したのは米マイクロソフト共同創業者だった故ポール・アレン氏の財団の調査チーム
というところでしょうか。
空母「加賀」はワシントン海軍軍縮条約によって戦艦から空母へと改装されるという、航空母艦黎明期特有の経緯で誕生しています。
真珠湾攻撃においては加賀から多くの航空機が飛び立ち、多大なる戦果を上げています。
続く南方作戦ではラバウル、ポートダーウィンと連戦し、
ついに運命のミッドウェー海戦を迎えます。
詳細を述べるのは能力を超えるので省きますが、
その損害は甚大で、山口多聞以下指揮官をはじめ、搭乗員3000名以上の命が失われ、
航空母艦「加賀」「赤城」「蒼龍」「飛龍」、重巡洋艦「三隈」が沈み、他の艦船も多く損傷しています。
航空機も300機近くを喪失していますし、その後の戦局に大きな影響を及ぼしたことは間違いないでしょう。
しかし、大本営発表では
日本軍損害 空母1隻喪失、巡洋艦1隻大破、航空機35機喪失
と過小に報じられ、その後の報道管制を象徴させるようなものとなっています。
3、大金持ちの道楽も侮れない
ポール・アレンはかのビルゲイツと共同でマイクロソフト社を創業して、大富豪ですが社会活動にも積極的に取り組んでいたことで知られています。
その取り組みの一つが、第二次世界大戦の軍事技術の研究で、
個人的に収集した軍用機を私設博物館として公開しているそうです。
さらに海洋調査で沈んだ軍艦を探し、
旧日本軍関係では
フィリピンのレイテ沖で戦艦「武蔵」や
旧日本軍との交戦で沈没した米戦艦「レキシントン」を
続けて見つけるなど話題になっています。
わずか70年ほど前の歴史ですが、
当時を生きていた世代がほとんどいなくなってしまった世界で
実物が語ることのインパクトは大きいと思いますので
社会的に意義のある活動と言えるでしょう。
4、何を言いたかったのか
個人的にはこの発見を通じて、戦争の悲惨さはもちろん、
甚大な被害があったにも関わらず、正しい報道がなされなかったことを
思い出すよすがにしてもらいたいな、と思ったわけです。
「艦これ」をはじめ、艦船を擬人化するコンテンツが広がっていくことを通じて、この時代の歴史に興味を持ってくれる人の裾野が増えて来ているだろうということにも期待しています。
実はちょっとだけゲームの艦これもやっていましたが、劇場版のアニメを見に行って気が滅入ってしまい、離れてしまった口です。
歴史を楽しむ手法としては、ゲームもアニメも大歓迎な人間なので、今後も話題としては注目していきたいコンテンツだと思ってますよ。
第二次世界大戦の戦史は浅い知識しかなかったので、何か認識の誤りなどあったら、遠慮なくご指摘くださいね。
貴方のコメント、リプがモチベーションとインスピレーションの源ですから!
今回も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?