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そろそろ、マイナンバー「カード」を作らないとかなぁ、、

(2024年の)12月2日から現行の健康保険証の新規発行を停止し、廃止する政令を決定した。マイナンバーカードを使った「マイナ保険証」に一本化する。

出典:「健康保険証を来年12月2日廃止 マイナへ一本化 利用率向上が課題」
(『産経新聞』2023年12月22日)

こんなニュースを見ると、いい加減にマイナンバーカードを作らないとかな、と思いながらも、さすがに「国民総背番号化」なんて言い回しは聞かなくなってきたなぁと、本棚の奥に眠っていた『国民ID制度が日本を救う』との背表紙を眺めながら。

こちらは2011年10月、東日本大震災の年に出された一冊です。なお国民IDとの概念はマイナンバーとの名称を与えられて、2015年10月から正式運用が開始されています。

「マイナンバー(国民ID)」、それまでも幾度となく議論にあがり、その度に頓挫してきた制度でした。曰く「監視社会への道筋」、曰く「国民総背番号に基づく管理社会化」、、やらない理由はいくらでも付けられるものだなぁ、との典型です。

本書では「消えた年金問題」「東日本大震災時の行政不全」を題材に、また、諸外国での運用状況も交えながら、問題点と対策を丁寧にわかりやすくまとめていたのが印象に残っています。

個人的には、見られて困るものもないですし、マイナンバー制度は肯定的です。身分証明証といえば、運転免許証健康保険証が一般的ですが、前者はすべての人が持っているわけではないですし、後者は写真もなく偽造も容易なのが問題視されてましたね、そういえば。

保険情報の誤りや不正使用は、全国で年間600万件にも上っており、その処理のための経費は1000億円を越えると推定されている。

出典:「保険証認証のためのデータ交換基準に関する研究の研究目的より」
(厚生労働科学研究成果データベースより抜粋)

こちらでは研究目的での記載で、主体はあくまでシステム構築部分ですので、この前段となった統計情報まではありませんが、探せば出てくるのかな。厚労省から研究費をもらっているネタですので、それなりに根拠のあるものと思いたいところですが、これはこれとして、また別の角度からの裏付けの一つになるのかなと思ったのが、こちらの記事。

2023年3月、ドコモは同年5月24日をもって本人確認書類として健康保険証の取り扱いをやめることを発表します。

そしてこれを追いかけるようにKDDIも4月21日に5月31日をもって、ソフトバンクも5月31日に6月13日をもって終了すると相次いで発表しました。

各キャリアともに終了の理由は「契約者本人の意図せぬ不正な契約締結や不正利用などの発生」を挙げています。

つまり、健康保険証のなりすまし被害です。

出典:「健康保険証のなりすまし被害、スマホの契約で多く各社が本人確認書類としての取り扱いを終了済み」
(『篠原修司 ネットで言いっぱなし』2023年7月17日)

3キャリアともに「健康保険証を本人確認書類としては使わない」ことをうちだしたのは、やはり、根拠があってのことでしょう。

これは『国民ID制度が日本を救う』の中でも指摘されていますが、明確に自分だと確定されると困る既得権益者、例えば、脱税や資金洗浄、不法滞在等々で不法に利益を得ている皆さん、を想起してしまいます。そういえば、日本共産党の皆さんとか、大反対してますよねぇ、、さてさて。

そんな中で思い出したのは、国税専門官でもあった実父がこぼしていた「脱税者とのイタチごっこは毎度のことだが業種は偏っている」との言葉、なるほどねぇ、、と、あ、父は定年して悠々自適ですが、まだ健在です。

あと、セクトラルモデルを志向した情報連携基盤の構築ってのに、当時ICT業界にいたひとりとして、「情報をつなぐ」との観点からも興味深く見ていたのを覚えています。

ちなみに、名称の問題が大きいとは思いますが、マイナンバーとマイナンバーカードが混在される事も多いので、ご参考までにこちらのサイトなど。丁寧にまとめていただいています、総務省のサイトだとどうにも分かりに(略

例えるなら、マイナンバーカードは「スマホの画面ロックを解除するための指紋認証」のようなもので、本人を確認するためにある。マイナンバーはスマホにインストールされているアプリの1つ(国のサービスの1つ)のようなもので、他のアプリ(国や自治体のサービス)とID連携できる機能が提供される。

出典:「マイナンバーとマイナンバーカードの歴史 似て非なる2つの仕組みを理解する」
(『Impress Watch』2023年7月13日)

なにはともあれ、きちんと理解したうえで、必要なことしておかないとなぁ、、パスポートも期限切れて久しいですが、息子も必要になりそうな年になってきたし、大学に受かる前提で、下調べだけしておくかなぁ。。

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