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【詩の森】557 ゴールテープ

ゴールテープ
 
ずいぶん昔に
交通事故で死亡した人の賠償額が
推定生涯賃金を基に算出されると知ったとき
とても違和感を覚えました
はたして「いのち」の価値とは
経済的な価値なのでしょうか
そして経済学が
すべての価値を金額に換算するのは
誤りではないかと思ったのです
もし人の価値が生涯賃金で測られるなら
稼ぎの少ない人は取るに足らない人に
なってしまうでしょう
 
そして数年前に
世界の100人にも満たない人の資産総額が
地球の総人口の約半数の
低所得層の資産総額に匹敵すると知ったとき
それは測り方も
お金の仕組みも悪いのだと直感しました
世界は既に超のつく富者達によって
乗っ取られてしまったのでしょうか
そうでなければ温暖化にかこつけた
エネルギーの大転換も
mRNAワクチンという地球規模の人体実験も
断行されることはなかったはずです
 
この二つの事案を推進しているのは
国連のIPCC政府間パネルとWHOです
そこには莫大な寄付金が寄せられているといいます
地球温暖化シュミレーションの開発者や
mRNAワクチン開発者のノーベル賞受賞は
はたして偶然なのでしょうか
エネルギーの大転換には
資源をもつ国々の利権がからんでいます
病者ではなく健康な人々に打てるワクチンは
ビッグ・ファーマーにとってはドル箱なのです
彼らの頭の中にはお金しかないのでしょうか
やがて富者が世界を牛耳るのでしょうか
 
資本主義社会は
借金通貨システムなのだと
喝破した人がいます
そして国にまで
お金を貸し付けているのは
通貨発行権を握る銀行権力なのです
実体経済をはるかに上回る規模の
金融経済とは何なのでしょう
信用創造なしには生まれ得なかったもの
ではないでしょうか
彼らは通貨供給量をコントロールし
景気変動さえ創り出せるのです
 
資本主義は
あらゆるものを商品に変え
経済学はあらゆる価値を
金額に変えてしまったのではないでしょうか
そして金融経済で膨らんだお金が
実体経済を襲っているのです
昔テレビで
立派に育ったキャベツ畑が
トラクターで踏みつぶされるのを
見たことがあります
豊作貧乏というのでしょうか
いのちの糧を商品とした結果です
 
『モモ』の作者ミヒャエル・エンデは
晩年お金がもたらす悪弊について
思考を巡らせていました
すべてのものが朽ちていく世の中で
唯一朽ちないものを人類は生み出してしまった
それがお金だというのです
「永久不滅」と思われているお金―――
それが人々を惑わす魔力の正体なのでしょう
だからこそ人々は蓄財に励むのです
「今だけ金だけ自分だけ」
しかし信用がなくなれば
紙幣も只の紙屑にすぎません
 
あれほどの原発事故を起こし
収拾の目途すら立っていないのに
飛び散ったセシウム137の威力が
千分の一になるのに300年はかかるというのに
日本の総人口の3割が住む首都圏で
政府は東海第二原発の再稼働を目論んでいます
約600年にもわたる
資本主義蓄財マラソンのゴールテープは
既に切られてしまったのでしょうか
世の中は「悪意」から「悪」そのものへと
移行しているように思えるのは
私だけでしょうか
 
この国の政治家にはたして
知性はあるのでしょうか
そんな政治家を選び続ける国民に
理性はあるのでしょうか
ああそれもこれも全てお金のためだとしたら
このようなお金の仕組みこそ
変えるべきではないでしょうか
銀行が信用創造で無から生み出すお金と
私たちが労働と引き換えに得るお金が同じで
ほんとうにいいのでしょうか
このお金の仕組みが私たちを
幸福から遠ざけていると思うのです
 
2023.10.20
 
 

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