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第2回 Donald Bryd/Places & Spaces

2枚目はドナルドバード。ファンキーグルーヴィ!そしてリマスター盤だからか音圧が太いのでDJ映えもして重宝する。クロスオーバージャズにハマるキッカケにもなった作品なので、改めて聴き直したいと思う。

編成
Donald Byrd (tp),(flg), (vo)
George Bohannon (tb)
Ray Brown(tp)
Tyree Glenn(ts)
James Carter(whistle)
Fonce Mizell (tp), (clavichord), (vo), (clavinet)
Larry Mizell(p), (vo)
Craig McMullen(g)
John Rowin(g)
Skip Scarborough(p)
Chuck Rainey (b)
Mayuto Correa(per)
Harvey Mason(ds)
Kay Haith (vo)
King Errisson(conga)

めちゃくちゃな人数で構成されていてビックリ。しっかりと役割分担してこだわって作り上げていったことが分かる。ソロよりグルーヴ。ここではプロデューサーのマイゼル兄弟にも触れたい。

1.change
出だしからホーンセクションがご機嫌良く歌い出し、ファンク特有のブギウギなベースがリズムを刻む。ドラムも太く力強い。この横ノリの気持ち良さに歓声あり、手拍子あり、笛あり、これから始まる宴の合図にみんな大盛り上がり。

2.wind parade
コンガ、パーカッションが前面に出た曲。リズム隊もしっかりとした音を出して、女性ボーカルとトランペットがソウルフルに決めるミディアムナンバー。音の重なり方がすごい気持ち良い。繰り返しのリズムとメロディにいつまで浸っていたい。のぼせないように注意しましょう。

3. (Fallin' Like) Dominoes
ジャズアプローチのソウル…表現が正しくないかも知れないが、まさにクロスオーバージャズど真ん中を行く曲で間違いないと思う。男性ボーカルはクラシックソウル、ダンサブルな曲に仕上がっている。

4. PLACE AND SPACES
アルバムのタイトルナンバーは参加楽器たちが踊る明るい雰囲気いっぱいのダンサブルな仕上がり。ギターのカッティングもソウル色を強めている。水分補給の間も与えずとにかく踊らせる。

5.you and the music
前曲の余韻を残し、引き続きカラダを揺らしてくれる。コンガやパーカッションが小気味良くリズムを刻み、そのうえをトランペットと女性ボーカルが気持ち良く泳いでます。

6. Night Whistler
ようやくテンポが落ち着いてきて一呼吸。ただ一環としてグルーヴ感は残しつつ、だからノレる。

7. Just My Imagination
蒸し暑い日の〆は冷たいスイーツで。ピアノの音が熱気を冷まして、トランペットの音の間も口いっぱいに清涼感を与える。

総評:
こういう曲大好物。もう古いとか感じさせない普遍的な名盤。こういう音で体が揺れない人間はいない、と言って良いぐらいDNAにしっかりと刻み込まれたリズムとグルーヴ。初期のドナルドバード作品はストレートなジャズな雰囲気ですが、ここはプロデューサーのマイゼル兄弟のエッセンスなんでしょう。他にもブルーノートではボビー・ハンフリー、モータウンなどでもミラクルズやジャクソン5などの「ファンク・ジャズ」「ソウル・R&B」系作品を手掛けている。当時流行していたR&B/ソウルへの接近は新たなジャズファンを獲得したそう。
↓良い仕事をしたマイゼル兄弟


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