見出し画像

【強さは本物か】悲願の初優勝に向け好発進を切ったレヴァークーゼン。勢いはどこまで続く?

皆様こんにちは。ヨシキです。ご来訪下さりありがとうございます。普段はプレミアリーグを中心に記事を書いているのですが、今回は少しテイストを変えてみました。

ブンデスリーガから、現在首位を走るレヴァークーゼンのご紹介。11連覇中の王者バイエルンの牙城を崩す最有力候補として、今注目のチームです!

レヴァークーゼンというクラブ

サッカー界では名の知れたクラブであり、ドイツ国内では強豪、あるいは古豪として知られるバイエル・レヴァークーゼン。

しかしその知名度とは裏腹に、ブンデスリーガタイトルに縁のないチームである事はあまり知られていません。

長い歴史を誇るクラブですが、実は一度もブンデスリーガで優勝したことはなく、これまでの歴史で獲得したタイトル(※)はわずかに2つ。
※UEFAカップ(87-88シーズン)、DFBポカール(92-93シーズン)

黄金期であった01-02シーズンにおいては、ブンデスリーガ(リーグ戦)2位、DFBポカール(国内カップ戦)準優勝、UEFAチャンピオンズリーグ準優勝と、雪辱を味わっています。

その後はバイエルンを筆頭に、ドルトムント、シュトゥットガルト、ブレーメン、ヴォルフスブルクといったクラブがマイスターシャーレを掲げ、ヴェルクスエルフ(Die Werkself=レヴァークーゼンの愛称)が陽の目を浴びる事はありませんでした。

そして時は流れ2023年へ。

現在のチーム

現在監督を務めるのは、かつてリヴァプールやレアル・マドリード、バイエルンで活躍した元スペイン代表MFシャビ・アロンソ。

昨シーズン途中に就任し、初のトップチーム指揮でありながら、下位に低迷するチームをリーグ戦6位にまで押し上げ、ヨーロッパリーグではベスト4に導く功績を残しました。

今季は開幕から好スタートを切り、6試合5勝1分の無敗で堂々の首位に立っています。

基本システム

スペイン人指揮官は昨シーズン途中の就任以降、特に上手くハマった3-4-2-1のシステムを今季は採用しています。常にライン間を狙う意識とピッチを幅広く使う攻撃で、非常にスペクタクルなサッカーを展開しています。

右サイドからの攻撃では、システムが4-2-3-1に変化。ヴィルツがトップ下、ホフマンとフリンポンが左右のウイング、コスヌが右サイドバックに配置転換することで、フリンポンを高い位置でプレーさせ、彼のアジリティとヴィルツの技術が活きる形を作ります。

一方でグリマルドのいる左サイドでは、ホフマン、ジャカの3人で形成するトライアングルを中心としてポジションチェンジを繰り返し、相手の陣形を揺さぶります。ストライカーのボニフェイスが左サイドからのフィニッシュワークを得意としているため、彼に良い形でボールを供給できるかも重要なポイントとなります。

守備ではアグレッシブな働きをみせる選手が多く、ジャカとパラシオスの両ボランチはハードなプレスで中盤を締めることができ、3バックは地上戦・空中戦ともに強いメンツが揃っています。

これだけのメンバーに加えて、怪我明けのヒンカピエや復帰間近のシックなど、昨季のレギュラークラスも控えています。また、スーパーサブとしての役割を担うアドリも、スタメンを狙える活躍をみせています。

ブンデスリーガ第6節 マインツ戦|選手の平均ポジション(Sofascoreより引用)

23/24夏 移籍情報

昨季のチームからはケレム・デミルバイ、ムサ・ディアビ、ミッチェル・バッカー、サルダル・アズムンなどが移籍。

一方で監督シャビ・アロンソをはじめ、移籍の噂があったフロリアン・ヴィルツやジェレミー・フリンポンが残留しました。

今夏は約8000万€を投下しグラニト・ジャカ、ヨナス・ホフマン、アレハンドロ・グリマルド、ヴィクター・ボニフェイスなど計8選手を獲得。特に上記の4名は開幕からスタメンに名を連ねており、目覚ましい活躍を披露しています。

選手スタッツ

得点

  1. ヴィクター・ボニフェイス
    6ゴール

  2. ヨナス・ホフマン
    3ゴール

  3. アレハンドロ・グリマルド
    2ゴール 他2名

アシスト

  1. ジェレミー・フリンポン
    3アシスト

  2. フロリアン・ヴィルツ
    2アシスト

  3. ヨナス・ホフマン
    2アシスト 他3名

得点+アシスト

  1. ヴィクター・ボニフェイス
    6ゴール2アシスト

  2. ヨナス・ホフマン
    3ゴール2アシスト

  3. エセキエル・パラシオス
    2ゴール2アシスト

  4. アレハンドロ・グリマルド
    2ゴール2アシスト

  5. ジェレミー・フリンポン
    1ゴール3アシスト

注目選手

11人全員に注目したいくらい、魅力的なチームではあるのですが、その中でも個人的に推したい選手を3人紹介していきたいと思います。

#6 オディロン・コスヌ

怪我で開幕から出遅れたピエロ・ヒンカピエに代わり、ヨナタン・ター、エドモン・タプソバと3バックを形成するコスヌ。前述の通りレヴァークーゼンの流動的な配置転換において、重要な役割を担っています。

このコートジボワール代表CBは191cmの体格とフィジカルを活かした対人守備の強さに加え、中盤や右SBでもプレー可能な器用さを兼ね備えています。

年齢も22歳と若く、シャビ・アロンソの下でどのような成長曲線を描くのか楽しみな選手の1人です。

#7 ヨナス・ホフマン

7年在籍したボルシアMGに別れを告げ、1000万€の移籍金でレヴァークーゼンに加入したホフマン。既に6試合3ゴール2アシストを記録し、首位を走るチームの攻撃を牽引しています。

戦術理解に長け、左右両足をそつなく扱う技術、ライン間で受ける巧みなポジショニング、スペースへのフリーランなど、プレーの幅広さは欧州でも屈指の選手です。

決して目立つタイプではないものの、この補完性の高さが彼が結果を残してきた理由です。

#34 グラニト・ジャカ

アーセナルから1500万€で獲得したスイス代表MFは、展開力とアグレッシブな守備が特徴的な中盤のダイナモです。昨季はアーセナルで"8番"としてのプレーがピックアップされましたが、レヴァークーゼンでは"6番"としての役割を与えられています。

彼を注目選手として挙げた理由は幾つかありますが、最大の理由は彼の強いメンタリティ。

昨季のアーセナル、今季のレヴァークーゼンはチーム状況が少し似ており『勢いはあるが経験値が足りない』点において共通しています。チームの中心にジャカを据えている点を鑑みても、今夏にフロントが獲得を熱望した理由は頷けます。

昨季アーセナルでチームの輪の中心にいたジャカは、7季ぶりのCLに導くなどピッチ内外でチームの躍進に大きく貢献。一方であと一歩のところでリーグ優勝を逃した経験もしており、彼自身も真価が問われる今シーズン。昨季の経験を糧に、今度はドイツの地でシャーレを掲げる事は出来るのでしょうか。

おわりに

今回はドイツの古豪、バイヤー・レヴァークーゼンのご紹介でした。昨シーズンはシャビ・アロンソ就任以降に順位を巻き返したとはいえ、終盤に失速。課題を残したままシーズンを終えてしまいました。

これは個人的な見解ですが、シャビ・アロンソや主力の何名かは、近いうちにビッグクラブに引き抜かれる可能性が高いと考えられます。だからこそ、今季が優勝に向けては最大のチャンスなのではないでしょうか。まだまだ始まったばかりのシーズン。レヴァークーゼンの今後の戦いに注目です。

この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?