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光る三角コーン看板を作る方法(完全公開)

三角コーンで看板を作ることにこの夏を費やすお店、docket store
本日はお店やイベントをやってるすべての方に役立つであろう「三角コーン看板」の作り方に関する私の知識をシェアすべく筆をとらせていただきました。
皆様のご参考になれば幸いです。

なぜ、三角コーンで看板を作ってみたのか

ラベリングをテーマとしたお店をはじめ、カッティングステッカーを自作しはじめた当店。ステッカーの活用方法を考えていた頃にイベントで目にした三角コーンでできた看板をみて、その可能性の広さを感じました。

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三角コーンという日頃目にしているものが、他の用途に使われる面白さ
工事現場で使われるものであるがゆえに全国で手軽に、そして安価で購入できる事

非常に魅力的だったため、店舗用の看板を早速作成したところ、知り合いを中心に非常に好評をいただき、作成の注文を受けることが多くなりました。
とはいってもこの三角コーン看板。誰でも真似をしようと思えばできるものです。
それならばいっそ自分がこれまでに貯めてきた三角コーン看板のノウハウを共有することで、いろんな人が喜ぶのではないかと思い、思い切って公開することにしました。

どこで、いつ、誰が使うもの?

実際に三角コーン看板の注文を受ける中で様々な用途に三角コーン看板は使用できることがわかりました。
特に屋外や夜間には相性抜群
使用する恩恵を受けやすい方は野外イベントに参加される方や路面店、逆に少し入り組んだ建物の奥や1階以外にあるお店屋さんなんかにはマッチするのではないでしょうか。
なにより提携駐車場をもつ会社やお店屋さんにはご好評を頂いています。

シンプルにお店の入り口の看板に

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建物の1F エレベーター前の共用部に階数を案内するために置いたり

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ロードサイドのお店なら、通行する車へのアピールに

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提携駐車場の表示をかっこよくすることも

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野外イベントやキャンプの目印にも

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おうちの表札にだってなります

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また、夜間にはライトを仕込んで光らせることで認知性のアップにも

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三角コーンがそもそも安価ですし、屋外で使用することを考えて作られているものなので、外での使用がしやすいというのは使い勝手の上で大きな特徴となっています。また、使用しているカッティングステッカー自体もショーウィンドウなどで5年程度の耐久性があるものを使っているため、なかなか長持ちしてくれます。
(下の写真は雨に濡れている様子)

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なにを買えばいい?

さていよいよ使いみちが決まったら三角コーン看板を作りましょう。
ステッカーを除いた費用はおよそ以下の通りになります。

三角コーン看板 重し無し 約2000円
三角コーン看板 重し有り 約2700円
三角コーン看板 重し+ライト付き 約5000円

いかがでしょう? 拍子抜けしてしまうほど安いと感じないでしょうか?
そうなんです。工事現場などでたくさん使用される三角コーン看板は経済的にみてとっても安く作れてしまいます。材料をこのように安く抑えて、ロゴを切り出すカッティングステッカー費用に当ててしまえば、オリジナル看板が1万円〜高くても1万5千円程度で作れてしまいます。

三角コーン看板パーツ 約1300円
色は白と黄色が存在します。ここではコーンをネットで買う時に送料をかからなくするテクニックとしてアスクルで1000円以上購入するという技を当店では使っているため、アスクルの商品ページを下に貼っておきます。

この商品、ヨドバシカメラやAmazonでも取り扱いがあるため、使いたいサイトで購入していただいてもちろん問題はありませんが、同じ会社から更に安いお値段でこういった商品もでていますが注意してください。
サイズ感は同じですが、安全ポールにつけるタイプのものですので、三角コーンに取り付けは無理やりできますが、後述するライトの組み込み等には向きません

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お客様のもので1件、このように取り付けを行いましたが結構無理やりな押し込んでいる状態となります。取り付けについては自己責任でお願いいたします。

三角コーン 約700円
三角コーンについてはTRUSCOさんの安全コーンを使用しています。
看板の色と同じ白色や黄色も販売されているので看板と合わせやすいです。
もちろんホームセンターで安いものを購入していただいても大丈夫ですが、コーンの材質などによっては、看板を取り付ける際に柔らかすぎたり、ライトの取付の際にカットできない・・・なんてこともありますので、迷ったらこれをおすすめします。かなり大きなサイズですが、アスクルさんで看板と一緒に注文すると送料もとられませんのでそのあたりもおすすめです。

三角コーン重石 約700円
三角コーンを屋外で使用する場合には、コーンベット(つまり三角コーン用の重し)を使用することをおすすめします。
2kgの重量があるため、風で飛ばされてしまったり、倒れてしまう危険性を抑えることができます。

ライト 約1500円〜3000円
今回使用するのはパナソニック LEDランタン 乾電池エボルタ付き 調光・調色タイプ ホワイト BF-AL06K-Wです。

3色の色を切り替えれる他、光の強さを6段階で変更することができます。
乾電池エボルタ使用時には弱モードで最大1000時間、最も明るい状態で最大55時間光らせることができます。
防災用としても考えられた商品で小雨の中でも使用できる防滴性能があります。
もちろん完全に防水ではありません。電球部分は看板パーツで覆われているため直接の雨はかからないものの、看板パーツが飛んでいきそうな雨の日は使用を控えるなど注意が必要です。

さて、加工方法はとても簡単です。
トラスコさんの三角コーンの上の方には、接合部のような筋がはいっているのですが、そこからじゃっかん2cmぐらい上のところを切ってしまって・・・(ちなみに下の写真は切りすぎ・・・少しずつ慎重に切っては試しましょう)

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電球型のLEDランタンを上からいれただけです。
これだとスイッチのON・OFFや電池の入れ替えの際も便利なのでおすすめです。
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もちろんこの方法。あくまでDIYなメーカーが推奨しているような使い方では有りません。あくまで、このあたりは自己責任で行っていただくのがよいと考えております。
既存の三角コーン用のライトパーツはどうしても赤色タイプや点滅タイプが多いため、こういった手段で対応しています。また、先端がカットされた三角コーンも存在するのですが、即時出荷できなかったり白色や黄色がなかったりといいものが見つかっていないため、自分でカットをしているような現状にあります。

調色機能(電球色と蛍光灯のような白い色との切り替え)機能がないモデルであればもっと安くなります

もちろん、ライト部分を自作してしまえば、もっと強力な明かりにしたり、コンセントから通電させたり、安く済ませてしまったりすることもできます。
あくまでこのあたりは参考にしていただければと思います。

カッティングステッカーを作る

カッティングステッカーを作る・・・。三角コーン看板を作る上で、ここが実は一番の難所なのかもしれません。
ショーウィンドウや車・バイクなどでよく使用されているカッティングステッカーは切文字ステッカーとも呼ばれています。普通のシールによくある透明なフィルム部分がなくて、文字がそのままの形に切り抜かれたカッティングステッカーは日常的に目にするものの、作ることはあまりないと思います。

カッティングマシン

当店でも使っているブラザーさんのエントリーモデルでも3万5千円。
他社のものでもだいたい3万円オーバーはしてしまうようです。
あるとお店の他の看板やオリジナルシール等、色々作ることができてとても楽しいですが、業種によっては購入するにはちょっとお高いように思います。
当店でもステッカーのみの承っていますが、使い方に興味がある・・・という人もいらっしゃると思いますのでここではかなり小技に突っ込んでご説明してみます。
(ステッカーは当店や他のお店にオーダーするよ!という方は読み飛ばしていただいて大丈夫です)

SVGデータの作成「フリーソフト inkscapeを活用する」

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カッティングマシンを気合い入れて買った!となった後につまづきがちなところ。
それは「SVG」データの作成という聞き慣れないデータの作成です。
イラストレーターやフォトショップが使える方にとっては馬鹿みたいな話だと思うのですが、エクセルとパワーポイントぐらいしか使えない私にとってはかなり大変な問題。
ロゴを作ってくださったデザイナーの方がいるのであればSVGという形式でデータがほしいことを伝えてみてください。(色をたくさん使用しているロゴなどの場合は大変だと思いますが)
ただ、もし自分で描いたイラストなどをロゴにしている場合、どうやって画像のデータから輪郭だけを切り出したらいいの???ってなります。
そんな時地味に便利なのがinkscapeというフリーソフト。
イラストレーターの代用として使われたりもするこのソフトですが、TRACE BITMAPという機能を使うと好きな濃さで輪郭データを抜き出してくることができます。そうするとあら不思議。手書きのイラストの写真からであろうとステッカー用の輪郭データを抜き出すことができてしまいます。

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ロゴマーク等のデータが準備できたら、カッティングステッカーを切り出すためのデータを作成していくことになります。
私の場合は下図のようにだいたい看板と同じくらいの円をあらかじめ作って、その中に言葉やロゴマーク、イラストを当てはめていきます。
また、この時に文字やイラストを四角のカットする線で囲んでいるのは後々の作業を進めやすくするためのちょっとした工夫です。また、上部についている▽は、ステッカーを貼る時におおよその中心がわかるようにつけています。
(看板パーツの一番上の部分にはでっぱりが出ているため、ステッカー貼り付けの際の目安になります。)
ここまで準備ができたらカッティングマシンにカッティングシートをセットし、カットをしていくことになります。

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さて、いよいよステッカーが出てきました。
ん?真っ黒なところに切れ目が入ってるだけじゃない? と思われた方。そのとおりです。

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実はカッティングマシンは切れ目は入れてくれますが、不要な部分の抜き取りはすべて手作業でやっています。

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このようにピンセットデザインナイフを使って、地道にゴミとなる部分を取り出していきます。注意深くすべてのゴミをとることができたら転写用のマスキングテープを上から貼り付けてステッカーの完成となります。
当店の場合はコストを抑えるためにマスキングテープを少しずつ重ねて貼っていますが、専用の転写シールも市販されているのでそちらを使うのも良いと思います。
ただ、三角コーン看板はプラスチック製なので、糊のあとなども気になりませんしマスキングテープで十分です。

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当店舗ではお客様からロゴデータと要望をいただいてこの作業を行い、お客様に出荷するところまでを主に行っています。
もちろんご要望があれば看板への貼り付けもした上でお送りするのですが、昨今の配送料の上昇を考えると高くつくため(送料1000円オーバー)、ステッカーだけを送らせていただく形(200円弱)をおすすめしております。

カッティングステッカーを貼る

看板の部品も確保し、カッティングステッカーも準備ができたらあとは貼るだけです。今回使用する写真は看板パーツが前述のポールタイプではありますが、サイズは同じですのでカフェの提携駐車場用の看板を使ってご説明させていただきます。

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まず、カッティングステッカーをマスキングテープごとシール台紙からゆっくりと剥がしていきます。小さいパーツはマスキングテープについてこないこともあるのでゆっくりと。もしついてこない場合は元の状態に戻してマスキングテープの上からこすってやるとついてきます。慌てずにゆっくりと作業しましょう。

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シール台紙からマスキングテープごとステッカーを剥がすことができたら、今度は看板パーツにマスキングテープを貼り付けていきます。
この時水平に貼れなかったり(しても味にはなりますが)しないように、ステッカー部分は少し浮かして、マスキングテープの両端を主に貼り付けて貼り付け場所が正しいか確認しておきましょう。

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貼り付け場所が大丈夫だと判断したら、今度はステッカーをマスキングテープ越しに看板パーツへこすりつけていきます。
細かいパーツほど入念にこすっておいてください。

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十分にこすりつけることができたら、マスキングテープをゆっくりとゆっくりと剥がしていきます。この時に小さいパーツほどマスキングテープにくっついてきてしまう可能性が高いため、ゆっくりと確かめながら剥がしていくようにしてください。

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最後まで剥がし終えたら完成です!

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まとめ

以上が三角コーン看板の作り方となります。
いかがでしたでしょうか。
カッティングステッカーの作成はやはりネックとなると思いますが、ステッカーを作れる知り合いを頼ったりすると、通常看板をオーダーするコストを考えると意外とお安く看板を作ることができます。

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