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【SLAM DUNK GI】179話「仙道彰の洞察力」

アメリカのストリートバスケコート。
ヴィルフェーダ大阪実質的オーナー松田雅志、赤木晴子に諭され、さらに異国の友人、ハリー・テ―ヒルとオリンピックで会うという約束を交わした仙道彰はトライアウトの備え、日々、ストリートバスケに明け暮れていた


「アキラ、いいスキルを持っているな!?」
「ベリーグッド!!」
「サンキュー。」仙道


日本で天才との評価を得ていた仙道はアメリカのストリートでもその力を魅了していた。

「ピィー――!!」

       パトカーのサイレン音


その時、周囲にパトカーのサイレンが鳴り、警察が一人の男を囲んだ。アメリカの治安も様々である。

「なんだ!?騒がしいな、、、確かここ数日、この周辺で空き巣の被害が多発しているだっけか?」

「そうだ。確かニュースでやっていたな。目撃情報では、黒人だってな。」

「おい。警察に職質受けている男、黒人だぜ。まさか犯人か!??」




「(いや あの 男は、、、、、。)」仙道

仙道は警察とその男に近づいていく。

「おい。アキラ。どこいくんだ? 関わるのはやめとけ!」
「刃物を持っているかもしれないんだぜ! 警察にまかせておけ。」

「あっ。いや、ちょっとドリンク買いにいくだけだ。」仙道

そう言うと、仙道は警察とその男の話に耳を傾けた。

「ピィ! ちょっと 君、話を聞かせてくれるか? ここ数日、周辺で連続空き巣の被害があったんだがそのことを知っているかい?」警察

「知らねーよ。 何だよ!? 俺が何したって言うんだ?」

「我々は捜査をしてるんだが、目撃情報があってね。その男の特徴が、黒人、身長190cm以上の大柄な男ときたもんでね。とても特徴が似ていると思ってね。」警察




「知らねーよ。そんなやついっぱいいるだろ?」

「そうかね。じゃ昨日の夜、何をしていた? アリバイを証明できるか?」警察

「そんなものはない。」
「喫茶店のレシート、なんでもいいぞ。」警察
「ねーよ。」

「ますます怪しいな。名前は?」警察
「・・・・・」

「なぜ!答えない! やましいことでもあるのか? さっきからここの周辺を徘徊し、怪しい動きをしているのを我々は見ているんだ。まだ狙っているからだろう?」警察
「・・・・」


「よし! 話は署で聞かせてもらう! いくぞ!」警察
「やめてくれ!」

警察の手を振りほどいたその時、


「ヘイ!」


仙道がその男にボールを投げた。



男はボールをキャッチした。

「なんだ! 何の用だ?」警察

「何の用? それはこっちのセリフじゃないですか?」仙道




「・・・・」

「証拠ないでしょ? 署に行くかなんて任意でしょ? 強引なことしているけどそれこそ問題だ。」仙道



「(なんだ!?こいつは、日本人??)」


「それより、もっと遠くに逃げたんじゃないですか? ここはバスケコート。アメリカの人気スポットだ。こんな顔が見られるところにこないんじゃないですか?」仙道

「ふん。市民は警察に協力する義務がある。何かわかったら連絡するように。」警察

そう言うと警察は男から離れ、その場を立ち去った。


「なんの目的だ?」
「いやそんなもんねーさ。」仙道

「いいのか? 本当に俺が空き巣犯かもしれねーぜ?」

・・・・確かに、お前は不審な動きをしていた。空き巣犯の特徴が一致しているなら疑わしい人物像だ。」仙道

「そうか。ならもう一度、警察を呼ぶか?」

大方、金に困っているんだろ? 目が血走っていたからな。探していたのは事実だ。大道芸人、ストリートミュージシャンも集まるこの公園にチップ、コインが落ちている可能性は十分だ。」仙道




「(なんだ!? こいつの洞察力は!?)」

「そうか。じゃお前のその探偵気取りの推理を披露するため、警察を呼んだらどうだ?ちょっとした町のヒーローになれるぞ。お前の人生も変わる。どうする?」


「いいや、そんなことはしねーさ。する必要はねえ。」仙道


「・・・・」

「もう一度言う。なんの目的だ? 礼でもしろって言うのか?」



「・・・・そうだな。礼ね、、、、、。」仙道




「バスケしよーぜ」



「何!?何だ急に?」

ここはバスケコートだぜ。別に普通のこと言ってるだけだぜ。」仙道

「いや、確かにお前に目は血走っていた。でもな探しものに集中できてねー」


「その瞳の奥に写っているものはなんだ?」仙道






「・・・・」


「バスケだろ??」仙道



「はーはっはっ(笑)」

男は大声で笑った。


「お前こそ、バスケに集中しているのか? 面白い日本人だな! 名前は?」



「アキラ・センドウ」仙道
「俺は マリオ・タルデッリだ。」


「マリオか。」

二人はバスケコートに足を運んだ。

仙道彰、マリオ・タルデッリの出会いであった。


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