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【台湾語学留学】歩く選択科目「華語導覽解說」

授業紹介第4弾、ラストを飾るのは「華語導覽解說」。

木曜日の15時10分から受けている。講座名を日本語にするならば「中国語ガイドツアー」といったところ。観光地のツアーガイドになったつもりで古跡やら芸術作品やらにまつわるエピソードを調べ、クラスメート(聞き手)に解説する授業である。

「ツアーガイド」なので、暗記してきた文章を読み上げていては聞き手に伝わらない。いかに聴衆をひきつけるか、あるいは専門用語をわかりやすく言い換えるか、さらには言葉のキャッチボールで相手を飽きさせないか……といった技術を学ぶ。もちろん最終目的が中国語のスピーキング能力の向上にあることは言うまでもない。

このクラスの最大の特徴は座学ではないこと。

あくまでツアーガイドのクラスなので、教室を出て外を歩く。たとえば大学から歩いて15分ほどのところにある台南公園。担当の先生がかつて旅行会社でツアーガイドとして働いた経験があるらしく、このときは先生がノリノリでガイド役を務めた。

外部講師がガイドになることもある。いま通っている大学は博物館があって、そのツアーでは博物館スタッフらしきおじいちゃんがガイドになった。

正直、先生ではない、一般の人の話す中国語を逐一理解できるほど私のリスニング能力は高くない。ガイドさんの話のうち全体の20%も理解できていない。全体の20%も理解できていない状態が続くと必然的に飽きてくるので、集中力が途切れ途切れになり、結局は全体の5%もわかっていないという事態がままある。

かと思っていると、いつも授業には遅れてくるし宿題もちゃんとやっていないしというフランス人男子が「だいたい80%くらいは理解できてるかな」とかいうので、こちらは面食らってしまうのである。やっぱり自分の弱点は圧倒的にリスニングだな。そんなことに改めて気づけるのもこのクラスのいいところ。

ガイドツアーの練習?として何回か教室内でのプレゼンテーション課題があったけれど、私はこんなテーマを選びました。

【自分の街の歴史】
故郷・岩手について紹介。ツアーガイドは事実の羅列だけでは飽きられちゃう、故事(=物語・エピソード)を交えるように、ということだったので、なぜ岩手が「岩手」と呼ばれるのかという言い伝えを盛り込んだ。

授業で使用したスライド。面積でいうと1台湾=2.4岩手くらい
岩手の地名の由来。画像は岩手県庁からお借りしましたすみません

【自分の国の特色ある古跡/公園】
長崎の軍艦島を紹介。あんなに小さな島に何故あんなに建築物が密集しているのか、それがなぜ、どんなきっかけで廃墟に変わってしまったのかの歴史を紹介。なにか数字に言及するときは聞き手にもわかりやすい比較が大事とのことだったので、軍艦島の面積と大学のキャンパスの面積を地図上で比べたりした。

軍艦島には中国人や韓国人の強制労働も一部あったはずなので、クラスメイトに韓国系の人がいることもあり、そのあたりも盛り込んだ。

写真は2013年に訪れたとき自分で撮ったもの
地図はGoogle様にお借りしましたすみません

直近であったプレゼンテーション課題は、キャンパスにある芸術作品の解説をしなさいというもの。いま通う大学は本当あちこちに謎オブジェが点在している(一説によるとその数50を超えるらしい)ので、こういう授業が成り立つ。わたしは会計学科の目の前にある丸いそろばんを解説しました。

というわけで必修科目+選択科目3つ、週16時間の講義を受けています。大学附属の語学センターがどんなことをやっているところなのか、こちらに来る前は想像もできなかった。1週間ずっと語学をやっていて飽きないのかな? と思わないでもなかった。

が、紹介した通り、中国語を学ぶといってもいろんなアプローチがあって、それぞれの切り口からみえてくる自分の課題も結構バラバラで良い感じのバランスになっている。他の大学附属の語学センターの課程については知らないけれど、この大学は本当にいろいろ工夫してくれていてありがたい。


【2022/10/27の日記】

机に向かっての勉強時間は1時間19分。

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