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【台湾・金門 旅の記録】あれが「大陸」ようやく見えた

11月下旬の台湾旅日記。今回は金門3日目。フェリーに乗って「小金門」へ。その名の通り、金門の本島からほんの少しだけ離れた場所にある小島である。小島といっても外周は20kmほどあり、私は自転車をレンタルして、わりと高低差のあるその外周をひいひい言いながらまわったのだった。


【2022/11/29の旅日記】

小金門も、やはり主たる観光地はすべて戦争遺産である。

その坑道の裏手に「八二三砲戦勝利記念碑」があった。

八二三砲戦は1958年8月23日から約40日間、中華人民共和国の人民解放軍が金門侵攻を目指して断続的に砲撃を加えた戦闘のことを指す。

この砲撃戦で金門に着弾した砲弾は47万発にものぼるんだとか……。ほんと、よく国民党(台湾側)はあきらめないで守り抜きましたよね。

砲戦の勝利の記念碑も、結局は砲弾を形どったものであるというのが、なんというか、戦争の悲しさ、やるせなさを示しているような気がしてならない。

小金門は島の外周にサイクリングロードが整備されていると聞いていたので、レンタルサイクルを利用することにした。

この旅の最大の目的は「台湾」にいながらにして、この目で中国大陸を見ること。

しかしながら1〜2日目とも曇天続き。島のどこからなら大陸を目にすることができるのか正直よくわからかったので、最終日の3日目はとにかくあちこちをまわって、いろんな地点から、大陸の存在しているであろう方向を見つめることにした。

途中、オブジェじゃなくて本物の軍人さんが歩いているのを見かけた。かなり若そうなので、もしかしたら台湾人の若年男性に義務付けられている4カ月間の當兵(兵役)中の男の子たちなのかもしれない。

とはいっても見かけたのはトラックから(おそらく)お昼ご飯を降ろして基地内へと運んでいる様子。そういう意味では平和。

お土産屋さん横の壁画も戦意高揚系なのである

そして、ようやく。

当日投稿したツイッターには「鋲」と記しているが、正確には「反登陸樁」などと呼ぶようですね。

最初は遥か遠くにぼんやり浮かぶ感じ。まるで蜃気楼
だんだんモヤが晴れてきた

ひとしきり写真を撮って、再び自転車をこぐ。

次の地点でも大陸が見えた。その次の地点でも。地図を頭に浮かべながら、島の形や大陸との位置関係を意識しつつ、さらにペダルを漕ぐ。

2日目に泊まった民宿のエントランス

机に向かっての勉強時間は1時間05分。

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