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ブランドデザイングループ独自のValueを考えてみた

みなさん、おはこんばんにちは🐝または初めまして。
株式会社Asobicaのブランドデザイングループにてデザイナーをしているuchidaと申します。

Uchida

プロダクト開発部 ブランドデザイングループ
生まれも育ちも福井県のフルリモート勤務。UI/UXデザインをメインに、グラフィック系からWEB関係、印刷物など幅広い分野で業務を担当。

普段の自分の立ち位置は、縁の下の力持ち系と言いますか。
表舞台に立ち率先して引っ張っていくようなタイプではないため、今回の表題にもあるような取り組みは正直初めてで、めちゃくちゃ色々悩み慌てふためいておりました。もう三十路超えてるのに🥺

今回独自Valueを考えられたのは、毎回の話し合いで一緒に意見を出し合ってくれたメンバー達がいてこそ。また、助言をくれたリーダー達がいてこそ。これがSynergy…ってコト!?

私としても、苦手としているファシリテーターの経験が積める非常に貴重な機会となりました!

今回はその試行錯誤の末に出来上がったValueの共有と、過程をお話しさせていただければと思います。


AsobicaのValueについて

引用元:https://asobica.co.jp/philosophyより

まず、AsobicaではProfessional、Breakthrough、Speed、Synergy、Asobigokoroと、5つのValueを行動指針として掲げています。これらは目標設定・評価面談の際にも活用されており、全員が普段からValueを意識しながら行動できるような仕組みとなっています。
また、半期を通してAsobica内で最も価値を発揮し、高いパフォーマンスをしたメンバーをValueごとに選出するValue Awardも定期開催!

普段からも「プロやん🥺」「スピード体現してる💃」「シナジー発揮✊」といったコミュニケーションが多く飛び交うなど、驚きの社内浸透率。

この浸透率100,000,000%のValueを『Asobicaのブランドデザイングループ』として落とし込むなら、どういう行動指針にしていったら良いだろう?うちららしい目標作ろっさ!(福井弁)ということで、今回私をファシリとしつつ、メンバー2人と共にデザイナー3人で独自Valueを考えることになったわけです。

ブランドデザイングループのValue

そして、こちらが完成したValueになります!ワァ〜👏

…すんなり出したんですけど、これに至るまでの話し合いは10回以上にも渡りました…。これが一般的に見て多いのか少ないのかはわかりませんが、個人的には長い長〜い戦いでした。(白熱して延長戦もあった)

以下、どういったものなのかをそれぞれ解説します!

Professional 
- デザインのプロとして連携し、価値を共創する


Asobicaにはそれぞれの部署でプロフェッショナルな人達がいるからこそ、ブランドデザイングループもその分野のプロとして意見・技術・経験を用いて、その人達と共に価値を共創していこう✊

Breakthrough 
- 成長の機会を自分で考えて作り、プロダクトとともに進化する


想像を超える=限界を突破するには、まず今の自分を超える必要がある。そのためにはどこが成長のポイントなのかを自ら見つけ出し、考え超えていくことで、日々成長し続けているプロダクト(coorum)のように、ともに進化していけるようなデザイナーになっていこう✊

Speed 
- 価値提供を早めることでユーザー体験を加速度的に向上させる


制作スピードが速いことだけを言うのではなく、レスポンスであったり決断力であったり対応力であったり、そういった類のスピードもあげていくことでユーザー体験を向上させていこう✊
※顧客・エンドユーザー・社内でのやりとり全てに言える意味を内包

Synergy 
- 他部署と連携して顧客への解像度を高める


顧客の解像度アップはブランドデザイングループ内だけでは実現は難しく、他部署と共創・連携していくからこそ情報収集・発見ができ、高めていけるもの。解像度を高めていくことは永続的に発生する指標であり、連携し合って常に上げ続けアウトプットに活かそう✊

Asobigokoro 
- らしさを楽しみ、好きで溢れるブランドへ


『らしさ』を共創していくことをそれぞれが楽しみ、自分、チーム、社内、社外問わず「Asobica/coorum、好きだなあ」という思いが溢れるようなブランドにしていこう🫶

Culture 
- PLAY a role - ワクワクする共創を -


こちらに関しては、Valueとは別に、ブランドデザイングループのカルチャーとはどんなものなのかを一言で体現できるものとして策定しました。

「play a role」という英語自体には「役割を果たす」という意味があるのですが、playには「遊び」といった意味合いもあります。
遊びのようにワクワクする熱狂で、Asobicaのデザイナーとしての役割を果たし、デザインを通じて共創していこう!という二重の意味合いを「PLAY」と大文字で表現することで持たせました。

💡遊びのようにワクワクする熱狂、というのは、AsobicaのMissionである「遊びのような熱狂で、世界を彩る」からきています。

こういった話し合いが全員初心者だったデザイナー3人で無事作り上げたValueとCulture。超難産でしたが、こうして形としていま発信できていることが感慨深いです。

ではでは、次に試行錯誤編へ…

ValueとCultureが出来るまでの試行錯誤な過程

全体の流れとしては、以下を決めて進行していました。最初から決めていたものもあれば、途中で助言を受けたりして「こうしたほうがいいよね」となったものもあります。
※ちなみに、このValueについては中長期的な粒度を想定しています。

  • CultureはValue決定後に考える
    Cultureから考えてしまうと、各Valueがそこに引っ張られそうなため

  • MTG内で全Value順当に話し合う網羅型
    話し合い途中で煮詰まったら「じゃあ一旦次いこう」と動きをよくするため

  • そのValueになった場合、自分ならどんな目標を立てる?と質問
    具体的すぎても抽象的すぎても指標として破綻してしまうので、粒度調整のための立ち返り

  • 共通しているワード、いいなと思ったワードを吸い出す
    ラベル決定のヒントのため。また、自分の意見だけでなく他メンバーの意見を受け入れ、巻き込んで考えられるように

  • 目線はどこに置いているか、置きたいかの確認
    自分個人か?グループ全体か?対メンバーか?対Asobicaか?対顧客か?対エンドユーザーか?

それらしく書いていますが、最初の走り出しはめっちゃワタワタしてました。まあそんなもんですよね…!

次に、各Valueが出来上がっていったおおまかな過程についてお話しいたします。


Professionalの過程

初回のころは、デザイナーは一番ブランドに近い立ち位置にいるということで、ブランドの確立・認知度アップ・浸透が主な意見として上がっていました。

例1:ブランドとともに立ち位置を作り上げる
例2:安心と信頼を高品質で届ける
例3:ブランド理解を深め、それを社内外に浸透させる

そこから助言を受け「何が出来る人がAsobicaのProfessionalだと思うか?」に視点を置き直し、お互い「プロとは?」の認識のすり合わせを行い、徐々に意見が変わってきました。

Asobicaにはそれぞれの部署で特化した人=Professionalがいると感じている
→自分たちもデザインのプロでありたい
→デザインのプロとは、制作だけでなく、意見が言える/提案できる/広い視野で考えられる人のことを言う

「そうなれたら、Asobicaのデザイナーとして何ができる?」
そこで産まれたのが、デザインのプロとして連携し、価値を共創するでした。

デザイナー単独で何かの制作ができるだけでは、きっとプロだとは言えない。私たちはAsobicaのインハウスデザイナーなので、点ではなく面で見れる力を持ち、デザイングループとしてAsobicaのみんなと共創していけることがプロだと考えました。
当初のワーディングからはかなり大きく変わった印象のValueです。


Breakthroughの過程

これは「120%超えの行動」という数字にかなり囚われまくったValueでした笑
そのため、ワーディングも挑戦!進化!とりあえずなんか超えるぜ!系が多く見られます。

例1:一段階上の目線をもって挑戦、提案する
例2:高い視座を持ち、挑戦し続ける
例3:挑戦し続け、技術と視界の進化によりパフォーマンスを最大化する

ここから「何を突破したい?何を突破してBreakthroughだと言える?そもそも何を100%とする?」と立ち返り、出た答えが「今の自分」

「こんな機能ついたんですね!」「こんなのも作れるんだ!」という感動や驚きを与えられるような提案や視点をもてるようになりたい
→そういった理想以上のものが作れるようになるためには、自分自身がアップデートしていかないといけない
→弱み克服もそうだし、強みをもっと尖らせるもよい

「今の自分」を突破できる機会とはいつか?を考えた時に出たのが、「Asobicaは風通しが良いからか、自分もプロダクトもいくらでも成長できる機会があると感じている」という意見。

メンバーの一人が、受託で制限の多かった前職での経験があるからこそ感じたことだそう。そこで、自分も転職の際「デザイナーとしての成長はここではもう無いかも」と考えたのがきっかけだったことを思い出しました。もしかしてこれって、Breakthrough転職?🤔

受け身でやっていたら、今の自分の状態のまま成長しない。
Asobicaは環境が柔軟だからこそ、自分で考えて自分で環境を作れば突破することができる。
プロダクトも自分たちも進化の余地がある。

この意見から成長の機会を自分で考えて作り、プロダクトとともに進化するが生まれました。転職経験があったからこそ見れた視点ですね。

受け身体勢って結構自分の中でも課題だなと感じている部分でもあり、とても良いValueだと感じています。殻破ってこ🐣!


Speedの過程

スピードと聞くとやはり速さ/早さが前に出てくるというのと、効率化的な目線が多かった印象です。個人的にはこれが一番難しかった…!

例1:速さと早さの両立でバリューの最大化を発揮する
例2:多角的な視点から最適なデザインを提案し、プロジェクトを推進する
例3:他部署との連携フローを構築し、ナレッジ化と作業効率の向上に取り組む

見事にバラバラだったので、「他部署の人からも『スピード発揮してるなあ』と感じられるvalueとは?」に立ち返ったところ、「制作スピードだけでなく、普段のやりとりなどから対応が早いこと」という意見が。

相手からの返信がなかなかなかったり決定が遅かったりすると、焦りからか不安を感じてしまいますよね。
私たちはそこにスピードがあることによって安心感を与えられると考え、結果的にスピードが速いことは、相手に親しみやすさ信頼感を与えることに繋がっていると仮定しました。

ただ、このままだと社内依頼ベースとなってしまうため、もっとスケールを広め「ブランドデザイングループがSpeedを発揮した時、周りにどう影響するか?」を考えてできたのが、価値提供を早めることでユーザー体験を加速度的に向上させるでした。

クオリティを担保したスピード制作はもちろん、即レスなどの価値提供も行い「安心/信頼」というユーザー体験を相手に与えることで、グループメンバーはもちろん他部署のメンバー、間接的に顧客やエンドユーザーに対しても良いユーザー体験を与えることができる。

これって、プロダクトに関わっているデザイナーだからできることですよね!あんな難産だったものからよく集約できたValueだな…と感じています。


Synergyの過程

シナジーに関しては「チームでコトを成す」ことから「コミュニケーション」や「繋げる/繋がる」を中心としたワーディングが多く出ました。

当初おおむね共通していたのは、依頼を投げやすいような柔軟なチームになっていき、他部署と柔らかくコミュニケーションしていきたい、があったように感じます。

例1:コミュニケーションもデザインし繋がっていく
例2:プロダクトとチームと会社を繋げる
例3:他部署間・グループ内に存在する課題について問題意識を持ち、双方にとってプラスになるよう協力して解決する

ただ例3以外に関しては、繋げた先どうしていくのかの部分の抽象度が高く、繋がることがどう「チームでコトを成す」に繋がるのか?という部分が考えられていませんでした。
また、どれも社内依頼ベースの目標になっちゃってるね、ということで一旦範囲を広げて再考。依頼の先にいる顧客まで目線を広げました。

他部署から受けるデザイン依頼は、その先の顧客やエンドユーザーがいて、その人へ届けるものを自分たちはデザインしているが、それが刺さっているのかが曖昧だった
→最近はヒアリングしたりMTGに参加したりして積極的に動いている
→最終的にどういう結果になったのかを理解した上でアウトプットに繋げていきたい=価値を最大化し、きちんと顧客・エンドユーザーに届けたい!

連携力を高める点ではProfessionalともかぶる部分はありますが、Synergyでは連携力を発揮した結果、顧客への解像度をあげていきたい!となり、他部署と連携して顧客への解像度を高めるが指標となりました。


Asobigokoroの過程

こちらに関してはアソビカ(遊び化)という会社独自のValueなこともあり、スッと考えることができました。
5つの中では一番デザイナー(というか私達)に向いてるValueだったかも😀?

例1:Asobicaのメンバーがブランドをすきになれること
例2:楽しいを活力にしパフォーマンスの最大化を図る
例3:作業ではなく、わくわくを携えて制作に入っている

それぞれから出た「ブランド」「好き」「楽しい(ワクワク)」のどれもわかる〜✋😄となって外すことはできず、且つ、デザイナーだけに縛られない影響範囲にしていきたいなと思ってできたのが、らしさを楽しみ、好きで溢れるブランドへでした。

実はAsobigokoroに関しては私が考えたワーディングがそのまま採用されたということもあり、一番思い入れがあります🥹🫶


Cultureの過程

さて全てValueが決まった…!ということで一番最後に決めたのがCulture。

ブランドデザイングループのデザイナーってどんな感じでありたい?どんなイメージ?を単語などで自由に書き出し、そこから「これいいね」を選出し、いくつか文章を考えていく形としました。

単語例:想像力、創造力、関節とリンパ、企業のブランド、見えるけど見えないものを見えるようにする、世界観、温かみ、思いやり、美しさ、美意識、柔らかさ、柔らかなインターフェース、フレンドリー、#fabe0a、ワクワク、繋げる、親しみ、豊か、双方向、楽しい

これいいね例:柔らかなインターフェース、フレンドリー、親しみ、ワクワク、楽しい

ここで一旦フレンドリーがメインとして選出され、色々考えている途中で「play a role」が単語に再追加されました。

「これどう言う意味?」
「役割を果たす、です!playは遊びという意味もあるので、Asobicaっぽい意味も持たせられるかと思って」
「「え、いいやん…!!!!!」」

二重の意味を持たせるの部分で全員がビビっときました。そういった言葉遊び的なもの、デザイナーっぽくないですか?(軽率)
フレンドリーから一転し、play a roleをメインにワーディングを考え直しました。そういうこともあるよね〜

二重の意味を持たせてるという意味合いでPLAYは大文字にしよう、英語だけだと意味が伝わりづらいから日本語の説明はつけたいよね、と言うことで副題は「これいいね」の選出単語からワクワクを選び、再度色々考えました。

例1:PLAY a role - ワクワクと楽しさで役割を果たす
例2:PLAY a role - ワクワクする仕事を
例3:PLAY a role - ワクワクするデザインを
例4:PLAY a role - ワクワクする創造を
例5:PLAY a role - ワクワクする価値を

「ワクワクする仕事を」だと、プロフェッショナル感が出る派/業務的に感じる派にわかれ、「ワクワクするデザインを」だと、ぽいけど役割的な意味が少し薄くなりそう?となり、他のはなんだかしっくりこない。

いろんな言葉を当てはめてみて「Asobicaといえば共創っしょ!」ということでPLAY a role - ワクワクする共創をに決定。
デザイナーっぽくもあり、プロフェッショナルでもあり、対社員でもあり、対顧客でもある。発語もしやすい!

これはデザイナーオンボ資料の締めなどでも「一緒にPLAY a roleしていきましょう!」といった具合に使われるなど、すでに活用されています😆

終わりに

過程含み、詳細をお届けさせていただきましたがいかがでしょうか。

Valueの完成にあたり、共に尽力してくれたメンバー2人にも感想を聞いてみました!

Ryoka

最初はざっくばらんにAsobicaのデザイナーとしてどんなバリューがいいんだろう?とみんなでアイデアを出し合っていたところから、議論を重ねる中でその具体度・抽象度のちょうどよいラインにピントを合わせたり、広い視野で考えたりするようになり、納得感のあるバリューができました。

「play a role」というワードをベースに練ったカルチャーも、我ながらAsobicaらしくて気に入ってます!

play a roleはRyoka発案でした!


Machiya

Asobicaのデザイナーとはを振り返る良い機会となりました。

単にデザイナーとしてではなく、この企業のデザイナー、この企業のカルチャーを受け継いだ人材という視点で考えること自体が面白く、新たな気づきも多かったです。

ワーディングや表現において、具体と抽象のバランスに非常に苦戦しました。抽象度が高すぎてアクションプランに落とし込みにくかったり、具体的すぎて限定的になってしまったりと…方向性や軸は同じでありながら、具体を決めるのは人それぞれなので、その塩梅が難しかったです。

具体と抽象は一番苦しんでた印象?

2人と一緒にいろんな試行錯誤を経て完成したValueですが、もちろん作って終わりではなく、これからグループの指標として浸透させていくスタートラインでしかありません。ここからが本領発揮🔥

インプットしたらアウトプットしないと身につかないよね!ということで、まずは今回のValueについて大公開させていただきました。
取り組み方に正解不正解はないとは思いますが、私たちはこんな感じでした!という共有でした。

他社デザイングループであったり、デザインに関係ない部署の方であったり、誰かの何かのヒントとなりましたら幸いです。

ここまでお読みいただきありがとうございました🎉
そして、改めてメンバー達に感謝!PLAY a roleしていきましょう!

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