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子育てに最も大切なこと

子育てに最も大切なことは認め愛していることを何度も伝えることである。

僕ら人間は忘れ、自分の視点からしか物事が見えず、なにより温もりを貪欲に欲しがる生き物だ。
それは長い人類史を見ても明らかで、上記の特性があったからこそ絶滅せずに今日僕らが存在していると言える。
今回はそんな僕らの繁栄を支える子供たちについて、子育てについて書いていく。


人間には5つの欲求が存在する

子育てに限ったことではないが、人間だれしも5段階の欲求が存在する。
有名なものが「マズローの5段階欲求」である。

下層が生きる上で重要度が高く、上層にいくにつれ文化的な生活を送る上で重要になる。

生理的欲求-すなわち「食べる」「眠る」「排泄する」など生命活動に必要不可欠最低限の欲求。

安全欲求-安心安全な暮らしに対する欲求で、病気や怪我が無いように生きる欲求。

社会的欲求-友人や家族、社会など自分の所属しているコミュニティに帰属したい、愛情を得たいとする欲求。

承認欲求-他者から尊敬されたい、認められたいとするもので、出世や他者からの賞賛を求める欲求。

自己実現欲求-自分の可能性や自己啓発等、あるべき自分を追い求める欲求。
この他の欲求は総称して欠乏欲求とも呼ばれ、対して自己実現欲求を存在欲求と呼びこの次元まで到達できる人は数少ないとされる。

上記のとおり人間は生まれながらにして5つの欲求を有しており、この欲求がどれだけ満たされているかでその後の人格形成や価値観にまで影響を及ぼすことになる。

幼児期までの欲求

なぜ先に5段階欲求に触れたかというと、この欲求を正しく理解することが子育ての本質だと筆者は理解しているからである。
文明が進み豊かになった昨今は食べる、眠る等の欲求が阻害されることは激減したかと思うが、戦後の日本は食うにも貧しい生活を送っていた。
この頃の子供たちは、いつもそこかしこにコンビニや飲食店があって安心安全に食べれる環境を考えたこともなかっただろう。
つまり当時は下層にあたる生理的欲求すら強く求められていたのである。

また現在の日本は法整備や科学も進み、安心安全な暮らしもだいぶ保証されている。
当然それは子供たちにも当てはまり医療費や保育の観点からも明白である。

幼いうちは主にこの食べる、眠る、排泄する、病気や怪我への備えがあるというのが生きていく上で特に重要になる。

児童期の欲求

子供たちはある程度成長が進むと、心や考え方に社会的欲求が発達してくる。
友達の輪の中に入れてもらいたい、自分の好きな異性に拒絶されたくない、孤立したくないなど。

気の合う仲間とそうでない友人とが明確に分かれ始めるのもこの辺りかと思う。
子供は平均して3歳までに1番近い他者である親に愛情を注いでもらえていない場合、この段階で対人関係上の問題を誘発することになり、愛情の送受信とコミュニティへの所属が難しくなる。

青年期以降の欲求

以降は承認欲求が顕在化しそれが満たされることで自己実現欲求を満たす挑戦が可能になる。
この挑戦意識が高まるかどうかも、子が3歳になるまでに親がどれだけ安心安全と愛情を提供できたかで決まる重要な部分。
基本的に5段階欲求は連続した積み木のようなもので、土台部分が欠けているとその上も全て不安定なものとなる

我々親の使命は子を認め愛すること

現代の日本では余程のことがない限り生命の危険に晒されることは少ないと思うが、もちろん生命を守り育てていくことも我々親の使命である。
ただ本質的に重要なことはやはり幼児期に沢山認めて愛してあげることである。
前述の通りだが、5段階欲求は互いに密接に関係していて、土台部分を磐石に創り上げることでより成熟した大人に育っていくのである。
安心安全な環境で生きることが可能なのであれば、大切なことは社会性構築のために愛とはなにか、所属するとはなんたるかを教育し、その中で子の個性を認め何事にも挑戦できる強さやしなやかさを養ってあげることではないだろうか?
それらが養われることで豊かで実り多き自分らしい人生を歩むことが可能になるのだから。

蛇足として

僕も三児の父でありながら多忙故に帰りが遅い為、息子に「パパのおうちはどこなの?」と言われた経験がある。
そこで「きちんと愛情を注いであげられてないのではないか」とハッとさせられた。
こんな悲しい思いをさせてはいけない、与えてもらえなかった子は与えられない親になってしまうと、危機感を強く覚えた記憶がある。

現代のパパママは非常に多忙で、何のために苦しい思いをしてまで働いているのか分からなくなりがちかと思う。
だが忘れないで欲しい。
僕らは社会を通じたお互いの幸せのために働いているのだと。
働くことで苦しみ、悲しみを子供たちに背負わせることが目的ではなかったはず。
手段の目的化に陥らないよう、この記事が少しでもだれかの救いになればと切に思う。

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