見出し画像

『幻想再帰のアリュージョニスト』の第一話から第三話を振り返る。(第一章再読)

よく来たな。お望月さんだよ。
先日、第二章完結まで読み進めた『幻想再帰のアリュージョニスト』の再読をしてみる。これまで意味不明だった描写が高解像度で読み取れるようになるはずだ。

この記事は「おまえならやれる」とおだてられたお望月さんが「ジャンル知識皆無で挑戦」「何を読んでも胡乱に感想出力する」という前提で高い山を登ろうとする感想まとめです。

再読してみて

全体的に描写が丁寧。初読の時にもたもたしていたり面白みがなかったシーンの多くは「後出し」にならないように基礎を丁寧に下処理をしている印象に変わった。同ジャンル内でよくある展開(ナイナイアルアル)を避けて予想を裏切り期待を裏切らなかった結果「ふつう」になったらしいと賢者達に聞いた。

個別の注目ポイント

①いきなり出現して右腕をもっていった人狼

 どうやら着ぐるみらしい。なんてひどいことをするんだ。もっと優しくしてあげてもよいのではないか。

②いきなり出現して冒険者パーティを苦しめた人狼

 下の世界の異獣の一種。特別に苦戦をした相手だが特に特徴は見いだせなかった。なんかにおわされている。チクショウ!プロ読者め!

③パーティメンバーの素性やダンジョン内で遭遇した人々

 松明の騎士団の人々のようだ。第二章ではダースで死ぬような人々である。このように丁寧な描写や積み重ねていることで後にグロスで死ぬときにもそれぞれの人生を感じ取れるって寸法だ。下処理がうまい。

④戦闘、格闘描写

 サイバーカラテや各種アプリの有効活用。ここで丁寧にやっておかないと第二章後半での怒涛の展開にウソが出てしまうので丁寧にやっておきたい。そんな感じが出た。実は非常に熱い武術描写があり変なセールスポイント

⑤呪術描写

 異獣を宿して攻撃をするアズーリア。第二章でさらに大きなスケールで再現されることになるが比較的地味目の展開。読者と同じく異世界文脈受容体を持たないシナモリアキラの視点なので本当は見た目より壮大なことをやっていたのだと思う。

 さらに作品で重要になる物体の縮小技術や異獣との合体等は魔女らによってもたらされた拡張技術であり想像以上に魔女らの争いというのが作品世界を貫いていることがわかる。

⑥転生ビジネスと異世界

 長らく伏線を匂わせる程度の「転生」ビジネスについて説明が入る。以降はほとんど説明されないのでここでアリバイを作って、あとはテンポよくヤっていくぞという決意を感じる。第三章以降の大きな転換点になるであろう設定なので、まだ全容はつかめない。備えよう。

未来へ

ちょっとお休みしてから第三章を読もうと思います。
ネタバレにならないように周辺知識や自分以外の解釈を手に入れて、万全な状態に備えよう。

▼関連記事(初見感想)

#小説 #推薦図書 #アリュージョニスト #幻想再帰のアリュージョニスト #メタフィクション #コンテンツ会議

この記事が参加している募集

推薦図書

コンテンツ会議

いつもたくさんのチヤホヤをありがとうございます。頂いたサポートは取材に使用したり他の記事のサポートに使用させてもらっています。