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ライト層とは何なのか?

スプラトゥーン3は競技性が低くライト層向けだという批判がある。
その一方、ライト層が離れてしまったなどという問題提起もある。最近ではビッグランのリザルト平均が高くなっていることが話題になった。

どういう状況なのか?そもそもライト層とは何なのか?
私見にまみれた記事を書いてみる。

「ライト層が離れる」は「頭痛が痛い」説

ライト層という特定の集団が離れていったのではなく、離れていった集団をライト層と呼んでいるという仮説はどうだろう。

新しい趣味は続きにくい。生活に必須ではないから、モチベーションがなくなったら、飽きたら、簡単に手放しがちだ。
もしハマって長く・深く続けているのならライト層とは言えないだろう。このことの表現を変えると、ライト層とは短く・浅く (軽く) 遊んでから辞めていった層とも言えるだろう。
(もしかしたら長く・浅く遊んでいる層というのが存在するのかもしれないが、それはライト層なのか?)

そしてリリース直後やブームになってから時間が経てば、遊ぶ人数が減ってくるのも自然だろう。その後も長く遊び続けている人は、もはやライト層とは呼びにくくなってくる。

つまり「ライト層が離れていっている」という問題提起に疑問がある。
そもそも離れていっていた人を指してライト層と言うのでは?離れていかないライト層など存在しうるのか?
同語反復、トートロジー、(ネットミーム風に言うなら小泉構文) ではないのか?

何が問題なのか?

プレイ人口が減るのが問題?

自分の好きなものが盛り上がっていたほうが嬉しい。
しかもスプラトゥーンのような複数人での遊びでは、一緒に遊ぶ人を集める都合で遊んでいる人 (プレイ人口) が多いほうが良い。
だから、ライト層かどうかの議論を抜きにしても、プレイ人口が減ることは良くないだろう。

しかし、プレイ人口の減少自体は主な問題として批判されない傾向があるように思う。つまり、プレイ人口に由来するマッチングの遅さや話題性の乏しさを嘆く意見よりも、ゲーム性についての批判の方が注目されやすい印象がある。

ダーク層のうめき声

ダーク層¹とは、ライト層の対となる集団のことだ。一定の不満を持ちながらも、その遊び方でしか満たされないので抜け出せず、闇に落ちているような連中²である。

「最近は楽しめない。今の遊びの環境に問題があるからだ。」
ライト層と同じく純粋に楽しめていた時期があるだけに、好きな遊びに不満を感じると裏切られたような失意があるだろう。

実際、深く遊んでいるからこそ気づく不満というのもあるし、それが間違っているわけでもないだろう。(少なくともライト層よりは的確な指摘ができるだろうし)

しかし、末永く遊べる環境を維持していくにはプレイ人口を確保する必要もある。そのためには、新規層 (ライト層候補) が好むようなキャッチーな仕組みを作っていく必要もあるだろう。たとえそれが、既存プレイヤーの好みでなかったとしても。

うすうす自覚しているのだろうが、ダーク層は文句を言いながらも環境に適応していくしかないのである。

プレイ人口の減少による直接的な問題よりも優先して、「ライト層に媚びてる」だとか「競技性が損なわれてる」だとかを言っているのは、(まあだいたい正しいのだろうが)、うまく適応できなかったダーク層のうめき声のようなものだ。

楽しめている人は、そういう声なんか無視しておけば良い。

¹ もちろんライトが "光" ではなく "軽い" というのは分かってる (対義語はヘビー層やコア層だろう)
² 私のようなプレイヤーのことである

(ちなみに、件のビッグラン参加者激減の原因は、単にゼルダの伝説の影響ではないかと個人的には思っているし、口に出さないだけでみんなそう思っているのでは?)

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