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列車の旅は楽し

列車の窓を流れていく景色をのんびりと眺めながら旅をするのは、とても楽しいことです。

私は鉄道マニアではないのですが、これまでに出会った列車たちを思い出してみましょう。

1 ドイツ高速鉄道 ICE

見出しフォトは、ドイツの高速列車ICEです。私が気に入っている列車の一つです。この車両はICEーTでしょうか。鉄ちゃんではないので間違っていたらごめんなさい。

この駅は、ベルギーのリエージュ・ギユマン(Liège-Guillemins)駅。このリエージュ駅舎はスペイン出身の建築家、サンティアゴ・カラトラヴァが設計した超現代的な駅舎です。

乗り換え時間が短くて、駅全体の写真がありません
独創的な駅の屋根と列車がうまく調和しています
LABEL EXPO EUROPE 2019のため、ルービックキューブの展示が見えます
右側のスイス国鉄の列車を並んで(チューリッヒ中央駅) 

上の車両はICE 4でしょうか。表面にDE(Deutsche Bahn : ドイツ鉄道)と誇らしく掲げているのがいいですね。

ヨーロッパを列車で旅行していて、感じることの一つに、駅がとても静かだということがあります。ですが例えば山手線など都心の駅では、ほとんど絶え間なく電車の案内放送が聞こえます。さらに発車の音が鳴り響くこともありますね。私にはこれがかなり耳障りに聞こえるのですが、いかがでしょうか。ヨーロッパでは多くの場合、発車のベルもアナウンスもないのが普通ですね。いつの間にかスーッと走り出している。

日本の多くの駅ではホームに、次発の列車の表示板がありますね。スマホで路線検索をすれば発車の番線まで出る時代です。もう少し静かな駅を目指してもいいのではないでしょうか。インバウンド旅行客もあの日本語アナウンスを理解できる人がどのくらいいるのでしょうか。

ドイツ高速列車  ICE  1等車の車内
日本の新幹線とは異なる高級感がありますね



2 イタリアの高速列車 イタロ( Itaro )


これはいかにもイタリアらしいデザインの高速列車イタロです。イタロレッドというこの独特の赤が、なんともおしゃれですね。

ミラノ中央駅のイタロ

ミラノ中央駅からヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅までこのイタロに乗りました。11:35発で14:03に到着でほぼ定刻でした。イタリアの鉄道は遅れるのが当たり前、というのはもう偏見になっているのかも知れません。

もう一つ、日本にはない車両として、「サイレント車両」があります。静かに過ごす車両ということで、おしゃべりは御法度です。子供連れも難しいのでしょうか。座ってみて初めて、ここがサイレント車両ということに気づくことがあります。ヒソヒソ話をすれば問題はないと感じたが、周囲には気を使うことになります。

日本の新幹線などでは、大声で騒ぐ人や酔っ払ってうるさい人などはほとんど見かけないので、サイレント車両の必要性はないように思います。でも時々、お喋りをずっと続けている人が反対側に座っていたりすると、気になってしまうことがありますね。


3 列車の宝庫、チューリッヒ中央

次にスイス第1の国際都市チューリッヒの中央駅で見かけた列車です。スイスには有名な登山電車がいくつか走っています。スイス独自の高速列車はないですが、近隣のドイツやフランスから頻繁にいろいろな列車が入って来ます。

フォアアルペン・エクスプレス  
チューリッヒからロカルノへ向かう列車

スイスの列車に乗ると、必ずと言っていいほど検札がきます。最近は車掌さんが自分のスマホに客のスマホの切符のQRコードをかざして確認します。スイス鉄道には、ハーフフェアカード(半額パス)を購入すると、すべての切符が半額になります。これを使って旅行したのですが、車掌さんは必ず乗車券と同時にこの半額パスも確認していました。さすが、抜かりないですね。

二つともSBB(スイス国鉄)の車両

左側は、RABe511形電車。チューリッヒと近郊都市を運行。右側は、Re460形電気機関車でしょうか、2階建て車両を牽引しています。

チューリッヒ中央駅からシュトットガルト駅へ   IC2175  オール2階建て


TGVリリア 
フランスとスイスを結ぶフランス国鉄(SNCF)の高速列車TGV
11:34チューリッヒ中央駅発 約4時間でパリ リヨン駅へ

チューリッヒからフランスのアルザス地方のコルマールに移動した時は、途中バーゼル駅(Basel)で乗り換えました。バーゼルまではスイスの列車、バーゼルからコルマールまではフランス国鉄の列車になります。

フランスの列車に乗り換えると検札は来ませんでした。偶然なのか移動距離が短かったためなのかわかりませんが、たとえ車掌さんが車内を回ってきても、乗車券の確認はありませんでした。不思議ですね。

それから次の写真の列車に乗っているときに、アンケートに答えてくれと乗務員らしき女性が回って来ました。最初は詐欺まがいを企んでいる人かと警戒しましたが、フランス国鉄(SNCF)のベストを着用していたので、信用してアンケートに答えました。

目的地への目的は何か、何人で旅行しているか、きちんと正規の切符を買っているか、切符の値段は高いと思うかなどです。どうしてこんなアンケートをとるのかと尋ねてみると、フランスでは正規の切符を買わずに乗っている人が非常に多いのだそうです。もちろん、不正乗車が発覚すると高額な罰金が課せられるそうです。

スイスの列車からフランスの列車に乗り換えた途端に、車内が汚れている、窓ガラスが汚い、冷房が効いていない(5月だったけど暑かった)など、改善の余地があるなと感じました。少ない個人的な経験ですので、すべてのフランスの列車がこうだとは言いませんが、国境を超えると状況がこんなに変わるのかと感じました。

フランス国鉄(SNCF) ストラスブール駅
電気とディーゼルの両方の機能を備えたハイブリッド型


列車の旅の最大の楽しみは、車窓をのんびりと眺めながら、食べたり本を読んだりすることですね。特にドイツの麦畑やゆっくり流れていく遠くの黒い森の景色はいいですね。

ドイツの典型的な農業地帯
小さな村や町には必ずと言っていいほど、教会が見える

ドイツの麦畑を眺めていると、学生時代に北海道を周遊券を使って2週間ぐらい鉄道の旅をしたことを思い出します。北海道の広々として平原や山々が車窓に流れていくのが、とても楽しかったのを思い出します。

まだ夜行列車も残っていたので、宿代を節約するために夜行列車で長距離を移動したものです。今から思うと、あのような旅の経験はとても貴重であり、幸せな時間だったなと感じるわけです。

幸せは、その瞬間に感じるのと、後から感じるのがあるのかも知れません。

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