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知識を舐めてはいけない

序章

今回はこちらの本の感想を綴っていきたい。

 この本を手に取った理由は、まず以前に本書の著者が書いた別の本を読んだことがあり、最近それを読み返す機会があった。それがこれだ。

 題が似ており如何にも同じ人が書いたように思える。そんなことはどうでもいいとして、この『わかったつもり』という本の裏のおすすめの本のところに今回感想を綴る『知ってるつもり』という本が載っているのを最近気づいた。私は続編的なのがあるとそれを見たくなったり読みたくなったするタイプなのでの非常に気になった。そして『わかったつもり』の本の内容に少し疑問点があったので(もちろん本自体は無茶苦茶いい内容)こちらの解決にもなるのではとも思い、購入した。

ここから先ネタバレあり

本章

初発の感想

 大変面白い本だった。知識というものへの認識が変わった。詳しくは後述するが、これはまた日本全国民が手に取った方がいい本だろう。学校教育への問題提起もしており、確かにと納得する部分もあった。(まぁこれは私が学校アンチだからっていうのもあるが...)
 また著者が同じだからか『わかったつもり』という本の内容と繋がってくる部分が多く、そのおかげもあってか理解がしやすかった。『わかったつもり』と『知ってるつもり』はセットで読むといいだろう。

知識への認識

 まず私が面白いなと思った部分がある。それは「知識を知れば知るほどわからないことが増える。」ということだ。一見意味がわからないかもしれないが(少なくとも私は一回思った)、説明を読むと納得した。これは知識を知るとまず自分がこの分野について知らないことを知る。この知らないことを知るというのがわからないことが増えるということだろう。 そしてその分野について知識を得る機会になり、知識がアップデートしていく。(知識の質が良くなる。)
 これは逆説的で非常に面白いと思った。私もこの経験があるなとはっきり自覚している。読書する人ならわかると思うがある本を読んだときにその内容に関連していそうな本を読みたくなる。お気づきだろうか?まさに今回の本を読む動機が「この知れば知るわからないことが増える」そのものなのだ。なんか本を読む前から著者に小手先で遊ばれてる感覚を勝手に感じた。(ごめんなさい🙇‍♀️

「知識を知れば知るほどわからないことが増える」裏を返せば「知識を知らないとわからないことが減る」もっと言えば自分が知らない世界を知らないままだということ。この状態を著者は『知ってるつもり状態』と言っている。
 『知ってるつもり状態』の良くない点は、知識が孤立してしまい、そのことで物事の認識に誤解を与えてしまうことだ。知識の質が良くないため、問題解決やアウトプットにも影響が出てきてしまう。ちなみにこれを助長しているのが今の学校教育だ。
 たまにどっかの胡散臭い組織がよくわからないデモをしているが、これも知識の質が低いが故にものごとに間違った認識をしてしまっている可能性もなくはないのかなと思った。また詐欺に引っかかるなどもこの己の知識の質が影響しているかもとも思う。知識の重要さが本当に身に染みる

終章

 いやいい本だった。
 本書には上記のこと以外にもどうしたら質のいい知識をインプットができるのか、『知ってるつもり』を打破するにはどうしたら良いか、なぜ今の学校教育がダメなのか、などトピック満載だ。ぜひ読んでみてほしい。
 読書で教養を身につけるのだったら知って損はない。

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