原因と結果のフレームワーク
原因と結果をシンプルに考えるためにフレームワークを整理してみました。
直接と間接
直接は原因が結果に直接作用する。一番単純なフレームワーク。誰でもすぐに理解できる。
間接は原因が連鎖して結果が出るフレームワーク。間にある原因②がボトルネックになっていることに気がつかないで、原因①を改善しようとすると徒労に終わる。
CV(フォームからのお問い合わせ)を増やそうとしてセッション・PVを増やしたけど、フォームが複雑すぎてCVが増えないみたいなことがある。その場合はセッション・PVの増加施策ではなくEFO(フォームの最適化)を実施しないといけない。
単体と複合
単体は原因と結果が1対1の関係になっている。すごく単純でわかりやすい。ただ残念なことに仕事でおきる多くの事象は単体で起きることがあまりない。
複合は複数の原因が集まって1つの結果がでる。上記図だと原因①だけだと結果が出ないし、原因①と原因②だけでも結果がでない。原因①②③すべて揃ったときに結果が出る。
もともと原因①と原因②の条件がそろっている状態で原因③の条件がそろって結果が出た場合。原因③だけを原因だと勘違いすることはよくある。その場合、次回も結果を出そうと原因③を実施したけど、結果が出ないみたいなことが起きる。
※逆パターンもある。1個の原因で複数の結果がでることもある。
少量と多量
単体と複合の場合は原因の種類の差でしたが、少量と多量の場合は種類ではなく量が結果を左右する要素になる。
ダムの水があふれるイメージ。最後の1滴が原因ではなく、それまで積み重なった量が本来の原因。ミスが重なって重大なミスが起きるときなど、最後のミスだけが原因と勘違いしてしまう。
不満がたまりにたまって、最後の些細なことで急に怒られる。なんで、あんな些細なことで怒るんだ、器の小さい人だなと勘違いしてはいけない。実は小さな不満がたまっていて常に我慢していたのかもしれない。
複合と似ているので気をつけたい。複合だとおもったら多量だったりする。逆も然り。
複合は種類がキーファクター
多量は量がキーファクター
抑制と脱抑制
悪い結果が顕在化するときによくある。人が辞めたときにトラブルが発生して、実はあの人が大事だったんだなと気づいたとき。それは、脱抑制が働いている。
無駄な作業を取り除いたら業務が改善したり、何かをなくすと結果がでる。
改善は何かをプラスしたり変えたりすることが多いが、意外なところをなくしただけで改善することはある。ホントに必要か?ということを意識しながら業務改善や提案をすることも大事。
まとめ
原因と結果は上記のパターンが複合的に、連鎖的に積み重なって結果が出てたりする。その状態だと複雑すぎて理解できないし、どこが問題なのかが発見できない。
上記のパターンで細分化していくことで、重要なポイントや相関関係を理解しやすくなる。
業務改善や提案(お客様の課題解決)のときに活用してます。
蛇足
大学院時代は遺伝子工学を専攻していました。実験にあけくれる日々。今回まとめた原因と結果のフレームワークはその時に学んだ。それが今、仕事で役にたっている。仕事も生物学も同じなんだなーと思うと面白い。
上記図はWikipediaシグナル伝達より引用(哺乳類の細胞内での主要なシグナル伝達)
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