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年末ですが、練習問題を改良しよう

そんなわけで絶賛語学書作成中の2022年年末となりましたが、今こうやって夏に使ったアゼルバイジャン語教科書の練習問題を見ると、ちょっと工夫がないなと我ながら反省してしまいます。

「次の文をアゼルバイジャン語に直しなさい」とか、その逆で「以下のアゼルバイジャン語を和訳しなさい」とか。時間の制約があったので仕方なかったとはいえ、今後同教科書をほかの人にも使ってもらおうということであれば、今のうちに手入れをしておきたいなと思いまして、今それもやっている…というところです。

テストの作り方といえば、というので、かつて日本語教育能力検定試験を受験したときに「教授法」の「評価」という分野でそういう話があったなあというのを思い出しまして、急いでその当時の教科書を本棚と段ボール箱から探したのですが…見つからない。本帰国するときに、アンカラに残してきたんだっけ?たぶんそうだわ、じゃあ仕方ない…ということで同じ本をアマゾンで探したのですが、なかなか見つからないのですよね。

おかしいな、と思ってよくよく調べると、改訂版として装丁というか表紙もずいぶん変わったものになっていました。これだこれだ。

受験に際してはこの旧版で教授法関連の項目を頭に叩き込もうとしたものでしたが、今読み返すとだいぶ忘れてしまっていることに気づきます。検定試験に合格してしまってから、ずいぶん勉強をサボってしまっていましたねえ…。

ことばを教えるという仕事をやっている以上は、こういった教授法の知識は日本語を非母語話者に教えるときだけではなくて、日本語話者にトルコ語なりほかの言語を教えるときにも役に立つ部分がかなりあります。

ということで、たまに見返さないといかんな…。で、さっそくテストの項目で、「客観テスト」(採点者の主観が関わる度合いが小さいテスト)の種類を確認します。

1. 多肢選択法(選択肢の中から正解を選んでもらう)
2. 単純再生法(学習内容を思い出して解答してもらう)
3. 真偽法(正しいかどうかを選んでもらう)
4. 組み合わせ法(二つの項目群から、適切な組み合わせになるものを選んでもらう)
5. 空所補充法(空欄の内容を補充してもらう)

小林ミナ(2019)『日本語教育 よくわかる教授法』(アルク出版、p135-141より参照)

あー懐かしい。こういうのがありましたなあ。
単に章末の練習問題を用意しても、「訳しなさい」が続くと、モノトーンな印象を与えてしまうということはあると思うので、このあたりを意識して練習問題を刷新したほうがよさそうな気がします。

ということで、すでに研修のときに用意した素材はありますので…うまいことちょいちょい加工して、いい感じの章末問題になるようにしようかなと思います。

時間?時間のことは…言うなッ(時間は大事です。Vakit nakittir.「時は金なり」って、トルコ語にもことわざありまんねん…)

まあ、ということでですね。
外国語科目で授業されていたり講座を持っていたりする先生方、いらっしゃると思うのですが。日本語教育というジャンル、けっこう役に立つというか、応用が利くところがたくさんあるように思います。今まであまりご関心がなかった方、オススメしときます。検定試験を受けなくとも、教授法なり日本語文法のテキストなりを持っておくとけっこう重宝するものです。

言わずもがな、とは思うのですが、仕事の範囲が広がるという利点もあります。自分の経験で恐縮ですが、トルコで仕事をする方法ってなにかないもんかなあ…ということを10年以上くらい前に考え込んでいたことがあって、ああそうだ、日本語教育の資格を取ったら可能性広がるんじゃね?と思って教科書を何冊か買いに書店に走ったのがはじまりでした。果たして2011年なんとか検定試験もパスできまして(運がよかったぜ…)、それがトルコに行くための大きなアドヴァンテージになったように思います。

そう思えば上の仕事も、日本語教育に興味を持っていなければ生まれなかったということですよね。もっとも、評価法に関連する話にはまったく言及していませんが。

アドヴェントカレンダー、完走まであと少し!もはや誰もオレを止めることなどできない!(たぶん)

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