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一般社団法人ings設立について

オープニングイベント実施します!

団体の設立と僕らのこと

大学時代からの友人,岩瀬直樹と二人で,一般社団法人ingsを設立しました。
名称の由来について,ホームページのトップに以下のようなメッセージをアップしています。

「いんぐす」と読みます。英語の「ing」からつくった造語です。
学ぶとは、何かに没頭「している」状態のこと。それがingsです。
私たちは、学び続けている、成長し続けている人が社会に増えていくことに貢献したいと考えています。
そして、私たち自身も常に「ings」でありたい。
日本語教育、学校教育の垣根を越え、人の学びに関わる全ての人が自分たち自身も学び続け、成長し続ける機会と関係を紡いでいきます。
境界を越えるからこそ生まれる世界を一緒に楽しんでつくっていきましょう。

※ホームページをWordPressで作成して,いていろいろいじってたら,崩壊してしまいました。なんとか修復したけど,テーマの書式が反映されない,パーマリンクが編集できないなど不具合があり,暫定版ですがご容赦を。

僕らは,学芸大A類国語科っていう,小学校教員養成課程で同じクラスになって以来の友人です。まあ,最初から仲が良かったわけじゃなくて,こいつとはあんま合わないなって,お互いに思っていたという始まりでしたが…

4年間,いろんなこと(笑)があり,最後は,お互いに,もっとも仲がいい,信頼できる友人の一人になったなあと思っています。そして,その関係はもちろん今も続いています。

二人とも(小)学校教員になりたいと思って大学に入り,大学卒業と同時に岩瀬は埼玉県で,僕は故郷の北九州市で,それぞれ小学校教員になりました。

その後,僕は5年間小学校教員をやって,日本語教育の世界に入りました(その辺の経緯はこちらに少しあります)。今は,日本語教育,その中でも言語政策や,企業・地域での日本語教育のプログラムデザインなんかを専門としていて,学校教育からはかなり遠いところにいます。一方で,岩瀬はずっと小学校教員を続け,大学教員を経て,現在は軽井沢風越学園で仕事をしています。

僕ら二人は,教員時代こそ頻繁に連絡を取っていましたが,その後はフィールドが違うということもあり,2〜3年に1回程度会って,ただただ雑談をしながら飲み,その雑談もおぼえてないぐらいに酔っ払って終わり,なんて時期が続きました。ところが,ひょんなことから言語文化教育研究学会で対談企画をやることになり,一緒に登壇しました。このときに,「ありゃあ,なんか,教育とか学習とかについて,考えてることが重なるなあ」ということに,改めて気づきました。そして,「いつか一緒に仕事する日が来るかもなあ」と,漠然と二人で話をするようになりました。そんな経緯を経て,50歳になったのを区切りに,社団を立ち上げました。

僕ら二人が組むことで,どんなおもしろいことができるかなあ。

それが,まず僕らが考えたことです。自分たちがおもしろいと思うことやらなきゃね,というのが,二人ともゆずれない大事なところです。

僕らが組むおもしろさは,日本語教育と学校教育という隣接していながら意外と接点のない二つの分野を架橋できるということだと考えています。それで,それぞれの分野に携わっている人たち向けに,これから,セミナーや講演会,研修などを行っています。

ingsで僕がやりたいこと

僕自身,日本語教育と学校教育の双方に関わった経験から,両者の接続ということでは,いろいろと問題意識を持っています。移民社会の日本で,外国ルーツの子どもに対する日本語教育は,何をおいても優先されるべきものです。一方で,ルーツに関係なくすべての子どもたちの未来を考えると,「国」を超えた価値観を持ち,世界の市民として振る舞うことが求められると思います。このような課題を解決するために,日本語教育と学校教育の連携が必須だと言われ続けていますが,まだ十分な仕組みは作られていません。トップダウンで制度を整えていくことが必要ですが,個々の教員の連携や意識変容によって,ボトムアップで形を整えていくこともまた重要です。

ingsは,日本語教師と学校教員双方を対象に,教育という共通点を通してセミナーやイベント,研修を行っていきます。両者を対象にする取り組みを行うことで,まずは,双方の教師たちが接点を持つ場をつくることができます。そして,さまざまな取り組みを通して,双方の教師たちが互いのことを知り,より深く互いの実践活動を理解し,異なる視点から実践をまなざすことで互いの実践が創造的に改善されていく,そのような場をつくっていきたいと考えています。このような取り組みが,現場レベルからボトムアップで日本語教育と学校教育を架橋することにつながると信じています。

やりたいことはいろいろあります。教師の研修,育成という点では,学校教育に一日の長があります。世界とのつながり,多様性の理解という点は,日本語教育が得意とするところです。異なる実践背景を持つ教師たちが集うことで,どんな化学反応が起きるか,考えただけでワクワクします。

そして,まずは国内の教師たちから始め,それを東アジア,アジア各国へと広げ,学び続ける教師の国際連携ネットワークが形成できないかとも考えています。教育という切り口から国を超えた連携・連帯を生み出し,相互理解を通した平和な地域・世界の実現へとつなげられるかもしれないと夢見ています。

50代の10年間,僕と岩瀬が今まで積み重ねてきたものをフルに使って,おもしろいことをやっていきたい,ぜひ,みんなと一緒におもしろがって学びの場をつくっていきたいと思います。

3月28日には,第一弾のオープニングイベントをオンラインで実施します。多くの方に参加してもらい,僕らが考えていること,大切にしたいことを伝えていきたいと思っています。

よろしくお願いします。


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