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現場を知っているわれわれが「ちがいますよ」と言わないといけないんです。

政治家は現場を知らない、知らなすぎます。だから、現場を知っているわれわれが「ちがいますよ」と言わないといけないんです。そうでないと、現場を知らない人たちが日本の政治をどんどん動かしていって、全部、決まりましたというかたちで、われわれのところに来るのです。
(出典)永六輔『親と子』岩波新書、2000年、150頁。



4月は新年度の事業計画や収支予算書の提出なんかが山積みで、加えて介護保険制度の大幅な改定に伴う書類の山も積み上げられているのですが、それでも現場を知らないと、

「何もはじまらない」

ということは否定せざる事実であることには変わりなく、ある意味では、すべてについて最新の注意を払いながら、現場と学的叡智の立場の不断の往復関係を遂行し続けていかない限り、未来はないという思いで仕事に取り組んでいます。

介護事業者の苦労や利用者さんの悩みに熟知すること。

あるいは、

子どもの居場所の運営方法の磨り上げやニーズの把握など。

あるいは、

小規模事業者の資金繰りの苦労や営業上の悩みなど。

こうした問題は発見は、現場を知らないければ、浮き上がってこないのが事実です。

ただ、一方で事実病のような、何らかの客観的根拠に居拠しないエセ現実主義を柔軟に排していくためには、叡智的な学びも必要不可欠で、こうした対話から未来が生み出されてくるものだと確信しております。

さて、今日は、半月あまり入院されていた利用者さまが復帰しまして、皆でお祝いしながら、元の生活への以降が順接できるよう午前中は取り組んできました。

こうした裏付けがあってこそ、制度の問題や改定すべきポイントも見えてくるというもので、その意味では、現在の環境をありがたく思うと同時に、その恩返しをしていくことが議会人としての責任にもなるんじゃね?

と考えてみたりしています。

「現場を知っているわれわれが『ちがいますよ』と言わないといけないんです」。

この言葉の意味を噛み締めながら、暮らしやすいまちづくりを前へと進めていくべく創意工夫に一層取り組んで行きたいと思います。

ちょっとした雑感ですがね。

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氏家法雄/独立研究者(組織神学/宗教学)。最近、地域再生の仕事にデビューしました。